必然は偶然、偶然は必然 第七話
「前リグレットをアッシュよりは説得出来るかもしれない、ってタルタロス出る時に言ったじゃん・・・あれって、どうしてそう思えたんだ?相当に難しいと思えてなんねぇんだけど、俺は・・・」
「ん、それは・・・・・・まぁ正直な所で言えば、勘に尽きるよ」
「は・・・勘?」
そのルークから出たのはリグレットを説得出来ると言った根拠を問う声。だが少し考えウッドロウから出た珍しい曖昧な返しに、ルークは目を丸くする。
「そう、勘だよ。リグレットの心は謡将に対する忠誠心で不動のようでいる風に見せているが、その根源では彼女は謡将の出した答えではない別の答えを求めている・・・そうタルタロスで会話をした時に感じたからだよ。ただそれだけの事なのだが、それで納得してくれるかい?」
「納得も何も、ウッドロウがそう感じたんなら文句はねーけど・・・ウッドロウってそんな風に勘に従って政治をしてたのか?」
「はは、流石に勘にだけ頼っては政治など出来ないよ・・・とは言え経験や予測だけで物事全てを判断する訳じゃない。うまくいくだろうという希望とともに勘を働かせて、いくつかの新たな案件の中から1つの政策を選ばねばならないような事態に差し掛かったこともある・・・勘もあくまでも自身の判断の材料。そういった意味で言えば勘も馬鹿には出来ないんだよ、ルーク君」
「・・・まぁなんとなくはわかるよ、理屈だけで判断できない事がある時があるってのはさ」
いくつもの要素があってこそ自身の判断も成り立ち、勘もその1つであること。ウッドロウが勘という普通では浅はかな理由と言える物を確かに力説すると、ルークも強く否定が出来ずに頭をかく。
「まぁリグレットに関しては私に任せてくれ、出来る限りの事はしたいと思っているからね」
「・・・ウッドロウがそういうなら俺は反対はしねぇよ、そのかわりしっかり頼むぜ」
「あぁ、もちろんだよ」
そして自信に満ちた爽やかな笑みを向けられ、ルークはその意志の強さに内心で脱帽しながらウッドロウにリグレット説得をしっかりと頼む。
(これが王の器ってヤツなんかな・・・勝ち負けを競うつもりはねーけど、その代わりちゃんと学ばないとな・・・)
人間として、そして王として。強く根太くて深い懐を垣間見たルークは改めて考えた、ウッドロウに確かに学んでこれからを生きることを・・・
・・・そしてその休憩から一段落してザオ砂漠を渡る事になったルーク一行。
ルークとウッドロウは早ければオアシスまでに来ると予測していたが、その予測が外れたかのようルーク達は何事もなくオアシスに辿り着いた・・・あくまで表向きは。
「ふぅ、うめぇ・・・」
「そうですね」
オアシスの水を飲んで爽快そうな笑みを浮かべるルークにイオン。その両脇には買い出しに行くと言ってあっさりと二人の元を離れたティア達と違い、ちゃんとクラトスとセネルが脇を固めて共に水を飲んでいる。
「・・・そのまま聞け・・・気付いているか、三人共?」
「・・・あぁ、気付いている」
そんな中でクラトスが小声で普通にしろと言いながら気付いているかと問いかけると、セネルがその声に小声で声だけ緊迫させて返す。
「僕らを伺うような視線を物陰から向けている人達がいますね」
「察するに神託の盾の斥候って所だろ。俺らを探すために派遣してきた奴らってとこじゃねーか?」
その声にイオンとルークが続く。自分達は見られていて、そうしているのは神託の盾だろうと。
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「ん、それは・・・・・・まぁ正直な所で言えば、勘に尽きるよ」
「は・・・勘?」
そのルークから出たのはリグレットを説得出来ると言った根拠を問う声。だが少し考えウッドロウから出た珍しい曖昧な返しに、ルークは目を丸くする。
「そう、勘だよ。リグレットの心は謡将に対する忠誠心で不動のようでいる風に見せているが、その根源では彼女は謡将の出した答えではない別の答えを求めている・・・そうタルタロスで会話をした時に感じたからだよ。ただそれだけの事なのだが、それで納得してくれるかい?」
「納得も何も、ウッドロウがそう感じたんなら文句はねーけど・・・ウッドロウってそんな風に勘に従って政治をしてたのか?」
「はは、流石に勘にだけ頼っては政治など出来ないよ・・・とは言え経験や予測だけで物事全てを判断する訳じゃない。うまくいくだろうという希望とともに勘を働かせて、いくつかの新たな案件の中から1つの政策を選ばねばならないような事態に差し掛かったこともある・・・勘もあくまでも自身の判断の材料。そういった意味で言えば勘も馬鹿には出来ないんだよ、ルーク君」
「・・・まぁなんとなくはわかるよ、理屈だけで判断できない事がある時があるってのはさ」
いくつもの要素があってこそ自身の判断も成り立ち、勘もその1つであること。ウッドロウが勘という普通では浅はかな理由と言える物を確かに力説すると、ルークも強く否定が出来ずに頭をかく。
「まぁリグレットに関しては私に任せてくれ、出来る限りの事はしたいと思っているからね」
「・・・ウッドロウがそういうなら俺は反対はしねぇよ、そのかわりしっかり頼むぜ」
「あぁ、もちろんだよ」
そして自信に満ちた爽やかな笑みを向けられ、ルークはその意志の強さに内心で脱帽しながらウッドロウにリグレット説得をしっかりと頼む。
(これが王の器ってヤツなんかな・・・勝ち負けを競うつもりはねーけど、その代わりちゃんと学ばないとな・・・)
人間として、そして王として。強く根太くて深い懐を垣間見たルークは改めて考えた、ウッドロウに確かに学んでこれからを生きることを・・・
・・・そしてその休憩から一段落してザオ砂漠を渡る事になったルーク一行。
ルークとウッドロウは早ければオアシスまでに来ると予測していたが、その予測が外れたかのようルーク達は何事もなくオアシスに辿り着いた・・・あくまで表向きは。
「ふぅ、うめぇ・・・」
「そうですね」
オアシスの水を飲んで爽快そうな笑みを浮かべるルークにイオン。その両脇には買い出しに行くと言ってあっさりと二人の元を離れたティア達と違い、ちゃんとクラトスとセネルが脇を固めて共に水を飲んでいる。
「・・・そのまま聞け・・・気付いているか、三人共?」
「・・・あぁ、気付いている」
そんな中でクラトスが小声で普通にしろと言いながら気付いているかと問いかけると、セネルがその声に小声で声だけ緊迫させて返す。
「僕らを伺うような視線を物陰から向けている人達がいますね」
「察するに神託の盾の斥候って所だろ。俺らを探すために派遣してきた奴らってとこじゃねーか?」
その声にイオンとルークが続く。自分達は見られていて、そうしているのは神託の盾だろうと。
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