必然は偶然、偶然は必然 第四話
・・・ブリッジ付近から左舷の非常口に向かうルーク達。
「やっぱ人質って有効なんだな、やってることはそこら辺の三下と変わりはねぇんだけど」
「出来ればこのような手は使いたくはないのだがね、しかし我々が無事にここから出るにはやむを得ないのだよ」
「くっ・・・!」
その間襲い来る神託の盾兵士を相手にした時、二人はリグレットの身柄を持って神託の盾を脅し戦闘を避けて進んでいた。リグレットはその時強気に私に構うななどと言ったりもして神託の盾を戦わせたりしようとしたのだが、頭を失う訳にはいかないと思ったのか襲ってくる事はなかった。
「・・・あ、ルーク!」
「おう、そっちも無事だったか」
そして左舷の非常口前に来たルーク達の前に、先に来ていたイオン達が笑顔で反応する・・・もちろんそこにジェイドとアニスの姿はない。
「・・・そっちのリグレットはどうされたんですか?」
「何、ここから出るにしても安全を確保してからと思って連れてきたのだよ・・・そちらはどうだったかね?」
「えぇ、お二人が僕を先導して守ってくださったので・・・無事に」
「・・・そうか」
ふとリグレットを見たイオンは疑問の声を上げ、その声に答えつつウッドロウは含みを入れた言葉を投げ掛ける。その意味に気付いたイオンはアリエッタとの接触の成功とリグレットに気付かせないようウッドロウに告げ、その声にゆっくりと頷く。
「じゃあ早くここから出ようぜ、さっさとしねぇとまた追手が来るぞ。今度は神託の盾の下っぱじゃなくて六神将がな」
「そうだな、では早くここから出るか」
そのやり取りが終わったのを見てルークはさっさと出ようと言い、クラトスが手順よく扉を開きながら答える。
・・・そして非常口の階段を降りタルタロスの外へ出ていったルーク達。リグレットという人質がいると神託の盾に理解されていたため、特にルーク達は神託の盾から終われる事もなく大分遠くの所まで撤退することが出来た。
「・・・さて、ここら辺でいいだろう」
するとふとウッドロウは立ち止まり、抱き上げていたリグレットを地面に下ろす。
「・・・何の真似だ」
「いや、もう君を連れていく理由もないのでね。この辺りで解放しようと思っただけだよ」
「・・・大した思い上がりだな、今この場で私を殺さないのか?」
その行動にリグレットはいぶかしんだ目で真意を問うが、ウッドロウになんてことのない平気な顔で返されその見通しを挑発的な目で嘲る。
「ならば逆に聞くが、君は今この場で殺されたいとでも言うのかい?」
「いや、そうは言っていないが・・・」
だが人生経験の違い故か、嘲りを軽く流した上で取って返された質問にリグレットは口ごもる。
「ならば今はタルタロスの元に戻りたまえ・・・私の経験から1つアドバイスをしておくが、自分に対しても人に対しても生き急いだような結論はすぐには出さない方がいい・・・今すぐにはわからないだろうが、是非この意味を考えて欲しいのだが」
「・・・っ・・・ふん」
そんな姿にウッドロウは優しく意味深な言葉を送るが、リグレットはそっぽを向きとっとと立ち去っていく。
「どうしたのよ、ウッドロウ?リグレットにあんな事を言うなんて?」
「いや、私の目から見て彼女はまだアッシュより救えそうな気がしてならなくてね。それで少し説教のような言葉を送ってしまっただけだよ」
「ふーん」
リグレットの後ろ姿を見送りつつハロルドは何故あんなことを言ったのか訳を聞くが、ウッドロウの瞳で見た救えると言う感じかたを聞いてすぐに興味を無くしたように生返事を返す。
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「やっぱ人質って有効なんだな、やってることはそこら辺の三下と変わりはねぇんだけど」
「出来ればこのような手は使いたくはないのだがね、しかし我々が無事にここから出るにはやむを得ないのだよ」
「くっ・・・!」
その間襲い来る神託の盾兵士を相手にした時、二人はリグレットの身柄を持って神託の盾を脅し戦闘を避けて進んでいた。リグレットはその時強気に私に構うななどと言ったりもして神託の盾を戦わせたりしようとしたのだが、頭を失う訳にはいかないと思ったのか襲ってくる事はなかった。
「・・・あ、ルーク!」
「おう、そっちも無事だったか」
そして左舷の非常口前に来たルーク達の前に、先に来ていたイオン達が笑顔で反応する・・・もちろんそこにジェイドとアニスの姿はない。
「・・・そっちのリグレットはどうされたんですか?」
「何、ここから出るにしても安全を確保してからと思って連れてきたのだよ・・・そちらはどうだったかね?」
「えぇ、お二人が僕を先導して守ってくださったので・・・無事に」
「・・・そうか」
ふとリグレットを見たイオンは疑問の声を上げ、その声に答えつつウッドロウは含みを入れた言葉を投げ掛ける。その意味に気付いたイオンはアリエッタとの接触の成功とリグレットに気付かせないようウッドロウに告げ、その声にゆっくりと頷く。
「じゃあ早くここから出ようぜ、さっさとしねぇとまた追手が来るぞ。今度は神託の盾の下っぱじゃなくて六神将がな」
「そうだな、では早くここから出るか」
そのやり取りが終わったのを見てルークはさっさと出ようと言い、クラトスが手順よく扉を開きながら答える。
・・・そして非常口の階段を降りタルタロスの外へ出ていったルーク達。リグレットという人質がいると神託の盾に理解されていたため、特にルーク達は神託の盾から終われる事もなく大分遠くの所まで撤退することが出来た。
「・・・さて、ここら辺でいいだろう」
するとふとウッドロウは立ち止まり、抱き上げていたリグレットを地面に下ろす。
「・・・何の真似だ」
「いや、もう君を連れていく理由もないのでね。この辺りで解放しようと思っただけだよ」
「・・・大した思い上がりだな、今この場で私を殺さないのか?」
その行動にリグレットはいぶかしんだ目で真意を問うが、ウッドロウになんてことのない平気な顔で返されその見通しを挑発的な目で嘲る。
「ならば逆に聞くが、君は今この場で殺されたいとでも言うのかい?」
「いや、そうは言っていないが・・・」
だが人生経験の違い故か、嘲りを軽く流した上で取って返された質問にリグレットは口ごもる。
「ならば今はタルタロスの元に戻りたまえ・・・私の経験から1つアドバイスをしておくが、自分に対しても人に対しても生き急いだような結論はすぐには出さない方がいい・・・今すぐにはわからないだろうが、是非この意味を考えて欲しいのだが」
「・・・っ・・・ふん」
そんな姿にウッドロウは優しく意味深な言葉を送るが、リグレットはそっぽを向きとっとと立ち去っていく。
「どうしたのよ、ウッドロウ?リグレットにあんな事を言うなんて?」
「いや、私の目から見て彼女はまだアッシュより救えそうな気がしてならなくてね。それで少し説教のような言葉を送ってしまっただけだよ」
「ふーん」
リグレットの後ろ姿を見送りつつハロルドは何故あんなことを言ったのか訳を聞くが、ウッドロウの瞳で見た救えると言う感じかたを聞いてすぐに興味を無くしたように生返事を返す。
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