必然は偶然、偶然は必然 第四話
「・・・という訳です。今現在チーグルの森にいるクイーンは自由に動くことも出来ずに留まっています。なので出来ればアリエッタ、貴女にはクイーンや生まれてくる子供達・・・それにエンゲーブの人達の為にもクイーンの元に行って事態の解決に乗り出していただきたいのです」
「・・・ママが困ってて、イオン様も困ってる・・・アリエッタ、そんなの知らなかった、です・・・」
クイーンの事をイオンが説明し終わり、アリエッタは困ったよう眉を曲げ下を向く。
「アリエッタ、クイーンの問題はお願い出来ますか?エンゲーブの人々が動けば事態は大事になりますので、出来れば一時も早くチーグルの森に行っていただきたいのですが・・・」
「・・・そう言うことなら、アリエッタ、ママの所に行く、です」
「ちょっ、ちょっと待ちなさいアリエッタ!私を置いていかないでください!」
そんな様子を見てイオンは心を揺さぶるように心を痛めた様子でクイーンの下へ行くように頼み、アリエッタは少し考えて頷くと足早にその場から去っていく。更に周りの魔物達もアリエッタに付いていくよう、退散していく。
その姿を見てディストが見捨てるなと叫ぶが、一切アリエッタは振り向きもせずに行ってしまう。
「どうする導師?ディストはここで始末するか?」
「そうですね・・・」
「ヒィッ!」
一人残ったディストに剣を向けていたクラトスは始末をどうするかを尋ね、イオンが考え込む様子に怯えた声をディストは上げる。
「・・・いえ、ディストには少しやっていただきたいことがあります。それに早くここから脱出しなければいずれ神託の盾の包囲網が僕達に狭まってきます。なのでここはディストは放してくださたい」
「そうか」
「・・・っ・・・っ!」
だが少し考えてからイオンが出した結論は保釈。クラトスが剣を納める姿にディストは安堵の息を吐くが、イオンを見て表情が一気に恐怖に固まる。
「ですが、ディスト。今度は僕達の前に敵としては現れないでくださいね?もし敵として現れた場合、今度は容赦はしません・・・それだけは覚えておくように」
「ヒ、ヒィ~~~ッ!」
ニッコリ、そう擬音が似合うくらいの笑みであるのに圧力がはっきり受け取れる。そんなイオンの笑みにディストは何も言えずにただ恐れおののき、急いでその場を飛び去っていく。
「・・・さぁ、とりあえずはアリエッタに接触するという目的は果たした。急いでルーク君達と合流し、ディストが流すだろう情報を聞き駆けつけた神託の盾に囲まれる前にタルタロスを出よう。そうなってしまってからでは抜け出すのに厄介だ」
「そうですね、行きましょう」
ディストがいなくなる様子を見届けディムロスは敵が押し寄せる前に行こうといい、イオンが頷くと3人もその場から立ち去っていく・・・
・・・そして場面はルーク達に戻る。
「おらおら、どうした?俺はまだ全然やれんぞ?」
「何故だ、何故俺がこんな屑に・・・!」
数分程も戦った頃には二人の間の優劣は目に見えてはっきりとわかるようになっていた。ルークは服に汚れ1つなく余裕そうに手を広げ、アッシュは所々ぼろぼろに背格好を乱されていて息を乱しながら立っている。
「屑、ね・・・ハハッ、これ程負け惜しみってわかる言い方も中々ねぇな。しかしまぁそんな屑に手も足も出てない現状わかっててそれ言ってるか、屑以下のアッシュ?」
「っ!黙れぇっ!」
「熱くなるな、アッシュ!」
性懲りもなくルークを屑呼ばわりをするアッシュを、ルークは逆に盛大に鼻でせせら笑う。そのルークにアッシュはまた怒りを向けながら走り出すが、ウッドロウと戦っているリグレットが必死な叫びでそれを止めようとする。
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「・・・ママが困ってて、イオン様も困ってる・・・アリエッタ、そんなの知らなかった、です・・・」
クイーンの事をイオンが説明し終わり、アリエッタは困ったよう眉を曲げ下を向く。
「アリエッタ、クイーンの問題はお願い出来ますか?エンゲーブの人々が動けば事態は大事になりますので、出来れば一時も早くチーグルの森に行っていただきたいのですが・・・」
「・・・そう言うことなら、アリエッタ、ママの所に行く、です」
「ちょっ、ちょっと待ちなさいアリエッタ!私を置いていかないでください!」
そんな様子を見てイオンは心を揺さぶるように心を痛めた様子でクイーンの下へ行くように頼み、アリエッタは少し考えて頷くと足早にその場から去っていく。更に周りの魔物達もアリエッタに付いていくよう、退散していく。
その姿を見てディストが見捨てるなと叫ぶが、一切アリエッタは振り向きもせずに行ってしまう。
「どうする導師?ディストはここで始末するか?」
「そうですね・・・」
「ヒィッ!」
一人残ったディストに剣を向けていたクラトスは始末をどうするかを尋ね、イオンが考え込む様子に怯えた声をディストは上げる。
「・・・いえ、ディストには少しやっていただきたいことがあります。それに早くここから脱出しなければいずれ神託の盾の包囲網が僕達に狭まってきます。なのでここはディストは放してくださたい」
「そうか」
「・・・っ・・・っ!」
だが少し考えてからイオンが出した結論は保釈。クラトスが剣を納める姿にディストは安堵の息を吐くが、イオンを見て表情が一気に恐怖に固まる。
「ですが、ディスト。今度は僕達の前に敵としては現れないでくださいね?もし敵として現れた場合、今度は容赦はしません・・・それだけは覚えておくように」
「ヒ、ヒィ~~~ッ!」
ニッコリ、そう擬音が似合うくらいの笑みであるのに圧力がはっきり受け取れる。そんなイオンの笑みにディストは何も言えずにただ恐れおののき、急いでその場を飛び去っていく。
「・・・さぁ、とりあえずはアリエッタに接触するという目的は果たした。急いでルーク君達と合流し、ディストが流すだろう情報を聞き駆けつけた神託の盾に囲まれる前にタルタロスを出よう。そうなってしまってからでは抜け出すのに厄介だ」
「そうですね、行きましょう」
ディストがいなくなる様子を見届けディムロスは敵が押し寄せる前に行こうといい、イオンが頷くと3人もその場から立ち去っていく・・・
・・・そして場面はルーク達に戻る。
「おらおら、どうした?俺はまだ全然やれんぞ?」
「何故だ、何故俺がこんな屑に・・・!」
数分程も戦った頃には二人の間の優劣は目に見えてはっきりとわかるようになっていた。ルークは服に汚れ1つなく余裕そうに手を広げ、アッシュは所々ぼろぼろに背格好を乱されていて息を乱しながら立っている。
「屑、ね・・・ハハッ、これ程負け惜しみってわかる言い方も中々ねぇな。しかしまぁそんな屑に手も足も出てない現状わかっててそれ言ってるか、屑以下のアッシュ?」
「っ!黙れぇっ!」
「熱くなるな、アッシュ!」
性懲りもなくルークを屑呼ばわりをするアッシュを、ルークは逆に盛大に鼻でせせら笑う。そのルークにアッシュはまた怒りを向けながら走り出すが、ウッドロウと戦っているリグレットが必死な叫びでそれを止めようとする。
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