交差する世界への考察と挑戦
「・・・私はデリス=カーラーンでまだ向かうべきところがあるのだがな」
「まぁいいじゃないの、あんたの望みは叶うんじゃないかって事が証明されたんだし」
「望みは叶ったって、どういう事ですか?」
「有り体に言うなら私は先に行ってたのよ。クラトス達が目指した未来にね」
「そう、なんですか?」
「そうよ」
憂鬱そうなクラトスにハロルドが励ましの言葉をかけるが、その世界の未来に行ったと聞きイオン達は目を丸くする。
「その世界はセネルに会う前に行った世界なんだけど、後でクラトスに話を聞けば聞くほどその世界との相似点を知ったのよ。シルヴァラントだとかユグドラシルだとかって言葉がその世界にあったことを確認した事でね」
「そう、なんですか・・・」
「・・・正直私としては複雑なのだがな。自分の目指すべき物があると知った事はいいが、そうやって未來を知ると言う事はな」
「それについては悪かったって何度も言ってるじゃない。結果の決まった旅なんてしてもつまらないのはわかるしね」
その経緯を説明するとイオン達は納得するが、複雑と表情を変えず漏らすクラトスに自身なりの考えで謝るハロルド。
「・・・そこまでにしとけクラトス。一応お前と一緒にいた人達も納得の上で俺達に付いていく事を了承してくれたんだからな」
「あぁ・・・とは言え前のようにいきなりいなくなるよりは事情を知ってる状態がいいから、とのことで送り出したんだがな。あいつらもハロルドの様子から引かないと判断してな」
「あぁ、仕方なしになんですね・・・」
そのままセネルがいつまでも続きそうな問答を止めるとクラトスもその事を思い出すが、ハロルドらしさを滲ませる理由にイオン達は苦笑する以外に出来なかった。
「・・・まぁそういうわけだ。私がここに来た経緯は。ただデリス=カーラーンにまで辿り着くとは思っていなかったが・・・」
「私に不可能はないのよ!・・・ま、偶然の産物ってのが正直な所なんだけどね~。この世界にはまたすぐに辿り着く事が出来るようブイを置いてたからすぐに来れたけど」
「ブイをとは・・・そんなものを予め用意することが出来るとは、本当に規格外だなハロルド・・・」
『むしろ以前より更に破天荒ぶりが増してるように思うがな・・・世界の垣根を平気で越えないでくれ、ハロルド・・・』
「はは・・・だがそのハロルドのおかげで天地戦争に勝てたばかりか私がお前に出会えるようになったのではないか、イクティノス?」
『まぁ・・・そうなのだがな』
「・・・しかしウッドロウ達も元気そうで安心したよ。帰ってから会うことなんて出来なくなったから心配だったんだが、調子はどうなんだ?ダアトのもだけど、個人的な調子としてもさ」
「フフ、ウッドロウさんのおかげもあって公私ともに順調ですよ」
それで尚も愚痴り気味のクラトスから話は広がり、どこか穏やかな空気が流れ出す・・・なんだかんだで言っても生死に志を共にした仲間と再び会えたことから嬉しいと言う気持ちは互いにあったようだ。
「・・・導師、積もる話もあるでしょうがこの辺りで一端流れを切って食事にしましょう。このままずっと話すだけというのもいいでしょうが、食事でもてなすのもいいと思うのですが・・・」
「そうですね、大分時間も経っていますし少し休憩がてら食事にしますか」
そこにリグレットが流れを変えるというよりは新たな流れに進むために食事へと話を切り出し、イオンもその案に頷く。
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「まぁいいじゃないの、あんたの望みは叶うんじゃないかって事が証明されたんだし」
「望みは叶ったって、どういう事ですか?」
「有り体に言うなら私は先に行ってたのよ。クラトス達が目指した未来にね」
「そう、なんですか?」
「そうよ」
憂鬱そうなクラトスにハロルドが励ましの言葉をかけるが、その世界の未来に行ったと聞きイオン達は目を丸くする。
「その世界はセネルに会う前に行った世界なんだけど、後でクラトスに話を聞けば聞くほどその世界との相似点を知ったのよ。シルヴァラントだとかユグドラシルだとかって言葉がその世界にあったことを確認した事でね」
「そう、なんですか・・・」
「・・・正直私としては複雑なのだがな。自分の目指すべき物があると知った事はいいが、そうやって未來を知ると言う事はな」
「それについては悪かったって何度も言ってるじゃない。結果の決まった旅なんてしてもつまらないのはわかるしね」
その経緯を説明するとイオン達は納得するが、複雑と表情を変えず漏らすクラトスに自身なりの考えで謝るハロルド。
「・・・そこまでにしとけクラトス。一応お前と一緒にいた人達も納得の上で俺達に付いていく事を了承してくれたんだからな」
「あぁ・・・とは言え前のようにいきなりいなくなるよりは事情を知ってる状態がいいから、とのことで送り出したんだがな。あいつらもハロルドの様子から引かないと判断してな」
「あぁ、仕方なしになんですね・・・」
そのままセネルがいつまでも続きそうな問答を止めるとクラトスもその事を思い出すが、ハロルドらしさを滲ませる理由にイオン達は苦笑する以外に出来なかった。
「・・・まぁそういうわけだ。私がここに来た経緯は。ただデリス=カーラーンにまで辿り着くとは思っていなかったが・・・」
「私に不可能はないのよ!・・・ま、偶然の産物ってのが正直な所なんだけどね~。この世界にはまたすぐに辿り着く事が出来るようブイを置いてたからすぐに来れたけど」
「ブイをとは・・・そんなものを予め用意することが出来るとは、本当に規格外だなハロルド・・・」
『むしろ以前より更に破天荒ぶりが増してるように思うがな・・・世界の垣根を平気で越えないでくれ、ハロルド・・・』
「はは・・・だがそのハロルドのおかげで天地戦争に勝てたばかりか私がお前に出会えるようになったのではないか、イクティノス?」
『まぁ・・・そうなのだがな』
「・・・しかしウッドロウ達も元気そうで安心したよ。帰ってから会うことなんて出来なくなったから心配だったんだが、調子はどうなんだ?ダアトのもだけど、個人的な調子としてもさ」
「フフ、ウッドロウさんのおかげもあって公私ともに順調ですよ」
それで尚も愚痴り気味のクラトスから話は広がり、どこか穏やかな空気が流れ出す・・・なんだかんだで言っても生死に志を共にした仲間と再び会えたことから嬉しいと言う気持ちは互いにあったようだ。
「・・・導師、積もる話もあるでしょうがこの辺りで一端流れを切って食事にしましょう。このままずっと話すだけというのもいいでしょうが、食事でもてなすのもいいと思うのですが・・・」
「そうですね、大分時間も経っていますし少し休憩がてら食事にしますか」
そこにリグレットが流れを変えるというよりは新たな流れに進むために食事へと話を切り出し、イオンもその案に頷く。
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