交差する世界への考察と挑戦

・・・それからルーク達は闘技場の責任者に会って話を聞いたのだが、はっきりと要領の得られる話を聞くことは出来なかった。ただ分かることは闘技場を何回も勝ち抜くグループが現れたら稀にどこからともなく乱入者が現れるような事があり、その乱入者に関してはよく知らないとのことだった。そしてその戦いが終われば乱入者は忽然と姿を消すと言うことも・・・






「・・・なんつーか謎が深まったよな、これは」
「あぁ・・・どこからともなくってのがな・・・」
「グフフ・・・!」
「・・・ハロルドは上機嫌のようだけどな」
・・・それで闘技場を出て疲れたように会話を交わすルークとセネルだが、対照的で特徴的な笑い声を上げニンマリするハロルドにセネルがなんとも言えない声を上げる。
「セ~ネ~ル~♪これが楽しくなくってどうするって言うのよ♪だってあたしの仮説が正しいって証明されたのよ♪」
「・・・仮説?」
「ホラ前にタルタロスで言ったじゃない、色々この世界に皆の世界に共通点があるって♪それがナナリーやフィリアが出てきたって事でより信憑性を増したのよ♪」
「あぁ、あのガルドとか技とかって言ってたやつか・・・」
すぐさまその声に楽しいとハロルドは浮かれながらそうなる理由を話し、セネルもその時の事を思い出し頷く。
「グッフッフ~・・・これは楽しみね~♪上手く行けば未来に行けるようになるし、世界旅行も出来るようになるわ~♪これで時空の軸さえ見極めれるようになればどこの世界にでも行けるようになるわよ~♪」
「・・・なぁクラトス、俺すごく震えが来るんだが・・・」
「・・・同感だ。私も何か大きな流れに巻き込まれるような気しかしない・・・」
更にハロルドがどこにでも行く気しかない言葉を嬉々として漏らした事に、セネルと話し掛けられたクラトスは顔を青くして震えていた・・・


















・・・それから時は進み、クラトス達はローレライの手により元の世界に帰りハロルドは一人シェリダンへと辿り着いた。そして行う事はまず一つ、元の世界に戻るための装置作りだ。






「グフフ・・・完成したわよ~、世界超越装置1号ちゃん~♪」
・・・そして作業が進んでいたのもあり、シェリダンに来てから数日もしない内にハロルドは難なく装置を完成させた。その装置はレンズの代用品としてローレライよりもらった第七音素の塊を中心に据えたペンダント型になっていて、ハロルドは嬉々として手に持って上に上げる。
「さってっと~、この世界にはちゃんと目印になるブイを置いてっと~♪後はギンジ達に報告をしてダアトに帰るって手紙を送るようにしたら戻るわよ~♪」
そしてそのままルンルン気分で足取りも軽くハロルドはその部屋を後にする、帰る準備をするために・・・









・・・それでギンジ達に話をしてダアトにいるアリエッタ達に手紙を送る手続きをした後、ハロルドは別れの挨拶を交わしてからシェリダンを出て荒野の中でペンダントを掲げた。
「さぁ、まずは戻るわよ!私の元いた世界に!」
‘パアァァァッ’
そして意気揚々と宣言をすると共に光がハロルドを包み込み、その光が収まった時にはハロルドの姿はそこにはもうなかった・・・









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