必然は偶然、偶然は必然 epilogue
(クラトス達の言葉・・・あの言葉は俺にルーク達では出ない言葉であり、説得力のない物であった。失った物がいかに大きな物であったか、それを知らぬ物にはな・・・おそらくあの言葉達がなかったらウッドロウは自分の心にあったマリーへの想いを断ち切るなどと言うこともなく、ただ一人でこの世界にいただろうな。誰とも結ばれることなく、ジゼルの想いに向き合い答えることなく・・・そしてこの穏やかな光景もどこまで変わっていたのか、想像出来んな・・・)
イクティノスはクラトス達の存在がなければいかような物だったのかを想像し、これだけの平穏はなかっただろうと考え身震いするような想いを抱いていた。
(・・・このような事を言ってはなんだが、クラトス達が巻き込まれたことはルーク達にとってもだがウッドロウにとってもいい結果を生んだのだろうな。偶然の産物、という奴なのだろうが・・・申し訳ない気持ちは勿論あるが、クラトス達に感謝しなければな)
だからこそイクティノスはこの眼前の幸せで穏やかな光景に繋がった偶然に感謝を覚えていた、この結果に繋がったクラトス達との出会いに。
(・・・おそらくもう出会うこともないとわかってもいるからこそ俺は改めて誓おう。この変わる世界の行方を見据えることにウッドロウに進言するしか出来ないが、俺はこの世界をウッドロウ達と共に変える為に動くと・・・!)
そして自身の中でイクティノスは決意の火を新たに灯した、オールドラントをより良い世界へと変えようと・・・
・・・オールドラントにおいてのキムラスカとマルクトとダアト、この三つの場の関係というものは以前では複雑であると同時にいつ戦争になるかと不安視されていた。事実戦争が起こる可能性が預言に詠まれていた事もあり、国と国が滅びるどころか世界そのものすらもが滅びるとすら詠まれていた。だがそれらの危機を知り、乗り越えた各国はその首脳陣の考えもあり国の在り方を段々と変えていった。
キムラスカは王族や貴族と言った物を廃止し、民主政治に移り変わらせるという前代未聞の改革を執り行い・・・無事にそれを成功させた。キムラスカの最後の王となり、初代大統領となったルークの指揮の元で。これらの偉業を成し遂げた事に後の歴史家はルークのことを褒め称えた、キムラスカの行く末をより良い物と変えたとして・・・
尚これは余談だがルークが大統領になった後に結婚した相手のアリエッタに関しては政略結婚ではないかと見られもしたが、時折二人が見せるその自然な交流を交わす姿にその声は次第になくなっていった。
次にダアトは商業自治区になり、神託の盾の在り方も変わったことでケセドニアと並ぶ地区へと見られていった。これは導師としてではなくダアトの代表としての腕を発揮したイオンの才能と言われたが、そのイオンが取り組んだキムラスカとマルクトとの意識の差を無くそうとする交流を滞りなく進めるその姿勢が特に評価された。
そして残ったマルクトだが、大きな改革こそは無かったもののその分安定した国力を持って両者への戦争などを仕掛ける事もなく和平路線を崩すことはなかった。それはピオニーから代替わりして帝位を譲り受けた次帝も同様にだ・・・これは先に詠まれた預言のこともあってと思われるが、やはりそこまで来た時にはもう戦争をしなければと思うような理由もなくむしろ仲が良好だったことが大きかっただろう。
・・・今までに、いやオールドラントにはなかった考えにより変わっていった世界。その世界を変えていったのは表向きではルーク達だが、その裏にウッドロウ・・・いや、クラトス達の影の活躍もあったことを知る者は世界にほとんどいない。
しかし当の本人達は名声を得る為に行動を起こした訳ではない、ただ必然が重なりあった偶然の上に成り立った出会い・・・それに直面して義心に従い行動しただけだ、そこに打算は存在しない。
・・・ルーク達はけして忘れない、彼らの事を。そして共にオールドラントの変革に協力してくれるウッドロウ達と共にこれからも進んでいくだろう、更にオールドラントを住みよい世界へと変えていく為に・・・
This story is the end
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イクティノスはクラトス達の存在がなければいかような物だったのかを想像し、これだけの平穏はなかっただろうと考え身震いするような想いを抱いていた。
(・・・このような事を言ってはなんだが、クラトス達が巻き込まれたことはルーク達にとってもだがウッドロウにとってもいい結果を生んだのだろうな。偶然の産物、という奴なのだろうが・・・申し訳ない気持ちは勿論あるが、クラトス達に感謝しなければな)
だからこそイクティノスはこの眼前の幸せで穏やかな光景に繋がった偶然に感謝を覚えていた、この結果に繋がったクラトス達との出会いに。
(・・・おそらくもう出会うこともないとわかってもいるからこそ俺は改めて誓おう。この変わる世界の行方を見据えることにウッドロウに進言するしか出来ないが、俺はこの世界をウッドロウ達と共に変える為に動くと・・・!)
そして自身の中でイクティノスは決意の火を新たに灯した、オールドラントをより良い世界へと変えようと・・・
・・・オールドラントにおいてのキムラスカとマルクトとダアト、この三つの場の関係というものは以前では複雑であると同時にいつ戦争になるかと不安視されていた。事実戦争が起こる可能性が預言に詠まれていた事もあり、国と国が滅びるどころか世界そのものすらもが滅びるとすら詠まれていた。だがそれらの危機を知り、乗り越えた各国はその首脳陣の考えもあり国の在り方を段々と変えていった。
キムラスカは王族や貴族と言った物を廃止し、民主政治に移り変わらせるという前代未聞の改革を執り行い・・・無事にそれを成功させた。キムラスカの最後の王となり、初代大統領となったルークの指揮の元で。これらの偉業を成し遂げた事に後の歴史家はルークのことを褒め称えた、キムラスカの行く末をより良い物と変えたとして・・・
尚これは余談だがルークが大統領になった後に結婚した相手のアリエッタに関しては政略結婚ではないかと見られもしたが、時折二人が見せるその自然な交流を交わす姿にその声は次第になくなっていった。
次にダアトは商業自治区になり、神託の盾の在り方も変わったことでケセドニアと並ぶ地区へと見られていった。これは導師としてではなくダアトの代表としての腕を発揮したイオンの才能と言われたが、そのイオンが取り組んだキムラスカとマルクトとの意識の差を無くそうとする交流を滞りなく進めるその姿勢が特に評価された。
そして残ったマルクトだが、大きな改革こそは無かったもののその分安定した国力を持って両者への戦争などを仕掛ける事もなく和平路線を崩すことはなかった。それはピオニーから代替わりして帝位を譲り受けた次帝も同様にだ・・・これは先に詠まれた預言のこともあってと思われるが、やはりそこまで来た時にはもう戦争をしなければと思うような理由もなくむしろ仲が良好だったことが大きかっただろう。
・・・今までに、いやオールドラントにはなかった考えにより変わっていった世界。その世界を変えていったのは表向きではルーク達だが、その裏にウッドロウ・・・いや、クラトス達の影の活躍もあったことを知る者は世界にほとんどいない。
しかし当の本人達は名声を得る為に行動を起こした訳ではない、ただ必然が重なりあった偶然の上に成り立った出会い・・・それに直面して義心に従い行動しただけだ、そこに打算は存在しない。
・・・ルーク達はけして忘れない、彼らの事を。そして共にオールドラントの変革に協力してくれるウッドロウ達と共にこれからも進んでいくだろう、更にオールドラントを住みよい世界へと変えていく為に・・・
This story is the end
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