必然は偶然、偶然は必然 epilogue
・・・まず大きく変わったのはダアトだった。
ローレライ教団の本拠地であるダアトにその所有の地であるユリアシティは、導師宣言の元でケセドニアのよう商業自治区へと移行すると世界に伝え変わっていった。
これは初めは大丈夫かと不安視されていた、いきなりそのような事になるのだからと・・・しかしキムラスカとマルクトの中継点が増えることは旅をする者にとっては便利な事であったし、何よりダアトの位置がちゃんと決まった事がダアトの人々を安心させたし世界を納得させた。預言・・・という物に頼らないダアトとしての位置を。
この事により最初はダアトや他の国の人々は不安もあったが、徐々にその評判も良くなっていった。これも導師、いや正確にはもう導師と言うのは名残になってダアトの代表と呼ばれるようになったイオンの統治がケセドニアの代表のアスターと比べても遜色がない物であった為に。
それに続いて変わったのは、キムラスカだった。
ダアトの変革から一年程後、キムラスカの王位を若いながらも継いだルークは人々に向けて宣言をした。『自分の代でキムラスカの王家を終わらせ、新たな政治体制を確立する』と。
この宣言に人々は驚きに揺れた・・・が、同時に説明されたキムラスカ王家を維持することの難しさに納得する人も出てきた。ただそれもしばらくは今まで続いてきたキムラスカ王家を終了させることへの物議が止まる事はなかった。その辺りはやはり今までキムラスカはこうあるべきだ、と思っている人々もいたことがある。
しかしその声も王となったルークの治世により収まっていく事になっていった。そのいずれ来る変革からの治世、それが民の生活向上になると共に王族や貴族に民などといった立場がなくなり平等の立場になるとの期待感も高まっていったが為に。
・・・ただ対照的にこの二国に対し、あまり変化をしていないように思える国があった。それはマルクトである。と言っても本当に変化をしていないわけではない。
まずマルクトの皇帝であるピオニーは今までの態度から一転、結婚をすると宣言をした上で口約を違えず本当に結婚をした。その時は相手については、というより何故という驚きの方が皆強かった・・・が、その声についてピオニーは答えることなどなかったことや無事に次代の皇帝となる御子が誕生したことで次第に無くなっていった。
それで目立った所での変化と言うならそれくらい、と言った所だがついでに言うならマルクトはキムラスカとダアトの変化を歓迎する意向を示した。その上で協力出来る事があるならするとまでマルクトは両者に示したのである。その理由に関して人々はそれが納得出来る物であった事や、その他諸々の理由を含めてそうすることが得だと人々が推測したが正解は未だ定かではない。
・・・変化する物、しない物。それらはオールドラントに今も多々存在している。だが変わらなければならなかったこと、変わるべきだったこと・・・それらは確かな変化を遂げた、かつてを知る焔に導師を導き標して。
・・・そして更に時が進み、彼らは再び一同に介する事になった。
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ローレライ教団の本拠地であるダアトにその所有の地であるユリアシティは、導師宣言の元でケセドニアのよう商業自治区へと移行すると世界に伝え変わっていった。
これは初めは大丈夫かと不安視されていた、いきなりそのような事になるのだからと・・・しかしキムラスカとマルクトの中継点が増えることは旅をする者にとっては便利な事であったし、何よりダアトの位置がちゃんと決まった事がダアトの人々を安心させたし世界を納得させた。預言・・・という物に頼らないダアトとしての位置を。
この事により最初はダアトや他の国の人々は不安もあったが、徐々にその評判も良くなっていった。これも導師、いや正確にはもう導師と言うのは名残になってダアトの代表と呼ばれるようになったイオンの統治がケセドニアの代表のアスターと比べても遜色がない物であった為に。
それに続いて変わったのは、キムラスカだった。
ダアトの変革から一年程後、キムラスカの王位を若いながらも継いだルークは人々に向けて宣言をした。『自分の代でキムラスカの王家を終わらせ、新たな政治体制を確立する』と。
この宣言に人々は驚きに揺れた・・・が、同時に説明されたキムラスカ王家を維持することの難しさに納得する人も出てきた。ただそれもしばらくは今まで続いてきたキムラスカ王家を終了させることへの物議が止まる事はなかった。その辺りはやはり今までキムラスカはこうあるべきだ、と思っている人々もいたことがある。
しかしその声も王となったルークの治世により収まっていく事になっていった。そのいずれ来る変革からの治世、それが民の生活向上になると共に王族や貴族に民などといった立場がなくなり平等の立場になるとの期待感も高まっていったが為に。
・・・ただ対照的にこの二国に対し、あまり変化をしていないように思える国があった。それはマルクトである。と言っても本当に変化をしていないわけではない。
まずマルクトの皇帝であるピオニーは今までの態度から一転、結婚をすると宣言をした上で口約を違えず本当に結婚をした。その時は相手については、というより何故という驚きの方が皆強かった・・・が、その声についてピオニーは答えることなどなかったことや無事に次代の皇帝となる御子が誕生したことで次第に無くなっていった。
それで目立った所での変化と言うならそれくらい、と言った所だがついでに言うならマルクトはキムラスカとダアトの変化を歓迎する意向を示した。その上で協力出来る事があるならするとまでマルクトは両者に示したのである。その理由に関して人々はそれが納得出来る物であった事や、その他諸々の理由を含めてそうすることが得だと人々が推測したが正解は未だ定かではない。
・・・変化する物、しない物。それらはオールドラントに今も多々存在している。だが変わらなければならなかったこと、変わるべきだったこと・・・それらは確かな変化を遂げた、かつてを知る焔に導師を導き標して。
・・・そして更に時が進み、彼らは再び一同に介する事になった。
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