必然は偶然、偶然は必然 epilogue
・・・それからはルークの疲れや時間が遅いということを考えた上で話は区切りよくそこまでということになり、ディストも一先ず元いた部屋に戻され一夜を過ごした。
そして夜が明けた後、謁見の間に呼び出されたディストはそこにいたイオンにピオニー達からマルクトに神託の盾から除籍され『サフィール=ワイヨン=ネイス』として置かれる事を伝えられた。その件に関しては昨日の内に話をしていたのがあり、スムーズに話は進んで最後にディストとして『サフィール』に戻ると頷いた。
それで話が済みやることもやり終えたということでルーク達は別れの挨拶をし、グランコクマを出た・・・以降はディストは立場もあって裏方に回らざるを得なくなった為、ルーク達と会うような事はなく三年の時が過ぎた・・・
(・・・あの時から色々ありましたが、この三年・・・私も無事にこのグランコクマで働けるくらいにはなりました、心身ともに・・・)
・・・昔を思い返すことも終わり、サフィールはフッと柔らかく笑む。
(ネビリム先生にジェイドの事を認め受け止めるのは辛いことでした・・・ですが事実は事実とそれを自覚をしながら受け入れる事を決めたことで、私もようやく動けるようになりました・・・これもルーク達、特にウッドロウのおかげですね)
そして今となってはネビリム達のことは吹っ切れていると自身で感じながら、特にウッドロウに対しての感謝の念をサフィールは浮かべる。
(十分な時間が取れるかは分かりませんが、いずれにしてもお礼は言いたいものですね・・・彼らには・・・!)
だからサフィールは楽しみでもあった、久しぶりにルーク達に会えるこの機会が・・・
・・・サフィールも役割を命じられたルークの成人の儀を祝う為のバチカル行き。サフィールはそれからペースを考えながら研究を進める傍ら、マルクトの代表はフリングスが務める事になったと当人からの報告を受けた。
そして更に数日後、白衣ではなく礼服に身を包み髪を後ろで結んだサフィールはフリングスとともにグランコクマから船で出港した。バチカルに向かう為に。
・・・ただ特に海路に目立った遅れもトラブルも起きることなく、サフィール達を乗せた船は中間地点で乗り換えの必要のあるケセドニアへと辿り着いた。
「・・・む、あれは・・・」
長い航海で船から降りて陸地に立ったサフィール達。そこでマルクトの一団の代表のフリングスが自身らの前から現れた集団に姿勢を固くする。
「・・・お久しぶりですね、フリングス少将。お会いできて嬉しいです」
「はい、こちらもお会いできたことを嬉しく思います。導師」
その集団とはイオンを先頭としたダアトの者達で、ウッドロウを隣につけたイオンがフリングスの前で立ち止まり穏やかに挨拶を交わす。イオンの姿形は三年経ったこともあり、身長も伸び好青年と呼ぶに相応しい顔立ちになっていた。
「ですがどうしたのですか、このような所で?」
「いえ、我々もつい先程このケセドニアに来て貴殿方もそろそろ到着されると聞いたのでお待ちしていました。どうですか、このまま我々と共にバチカルに向かいませんか?」
「えぇ、ご一緒させていただきます」
そんなイオンにどうしたのかとフリングスが問えば、するすると同行という流れになり快くフリングスは頷いた。その光景をサフィールは少し意外そうに目を瞬かせて見ていた・・・
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そして夜が明けた後、謁見の間に呼び出されたディストはそこにいたイオンにピオニー達からマルクトに神託の盾から除籍され『サフィール=ワイヨン=ネイス』として置かれる事を伝えられた。その件に関しては昨日の内に話をしていたのがあり、スムーズに話は進んで最後にディストとして『サフィール』に戻ると頷いた。
それで話が済みやることもやり終えたということでルーク達は別れの挨拶をし、グランコクマを出た・・・以降はディストは立場もあって裏方に回らざるを得なくなった為、ルーク達と会うような事はなく三年の時が過ぎた・・・
(・・・あの時から色々ありましたが、この三年・・・私も無事にこのグランコクマで働けるくらいにはなりました、心身ともに・・・)
・・・昔を思い返すことも終わり、サフィールはフッと柔らかく笑む。
(ネビリム先生にジェイドの事を認め受け止めるのは辛いことでした・・・ですが事実は事実とそれを自覚をしながら受け入れる事を決めたことで、私もようやく動けるようになりました・・・これもルーク達、特にウッドロウのおかげですね)
そして今となってはネビリム達のことは吹っ切れていると自身で感じながら、特にウッドロウに対しての感謝の念をサフィールは浮かべる。
(十分な時間が取れるかは分かりませんが、いずれにしてもお礼は言いたいものですね・・・彼らには・・・!)
だからサフィールは楽しみでもあった、久しぶりにルーク達に会えるこの機会が・・・
・・・サフィールも役割を命じられたルークの成人の儀を祝う為のバチカル行き。サフィールはそれからペースを考えながら研究を進める傍ら、マルクトの代表はフリングスが務める事になったと当人からの報告を受けた。
そして更に数日後、白衣ではなく礼服に身を包み髪を後ろで結んだサフィールはフリングスとともにグランコクマから船で出港した。バチカルに向かう為に。
・・・ただ特に海路に目立った遅れもトラブルも起きることなく、サフィール達を乗せた船は中間地点で乗り換えの必要のあるケセドニアへと辿り着いた。
「・・・む、あれは・・・」
長い航海で船から降りて陸地に立ったサフィール達。そこでマルクトの一団の代表のフリングスが自身らの前から現れた集団に姿勢を固くする。
「・・・お久しぶりですね、フリングス少将。お会いできて嬉しいです」
「はい、こちらもお会いできたことを嬉しく思います。導師」
その集団とはイオンを先頭としたダアトの者達で、ウッドロウを隣につけたイオンがフリングスの前で立ち止まり穏やかに挨拶を交わす。イオンの姿形は三年経ったこともあり、身長も伸び好青年と呼ぶに相応しい顔立ちになっていた。
「ですがどうしたのですか、このような所で?」
「いえ、我々もつい先程このケセドニアに来て貴殿方もそろそろ到着されると聞いたのでお待ちしていました。どうですか、このまま我々と共にバチカルに向かいませんか?」
「えぇ、ご一緒させていただきます」
そんなイオンにどうしたのかとフリングスが問えば、するすると同行という流れになり快くフリングスは頷いた。その光景をサフィールは少し意外そうに目を瞬かせて見ていた・・・
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