必然は偶然、偶然は必然 第二十話
「続いて第二にですが、レプリカを乗っ取ろうとするその魂と呼べる音素・・・これは推測ですが、ある程度の時間が経ってしまえばその音素は形を維持出来ず霧散して消えることになると思われます。ですので被験者が大爆発を起こそうとしている時、結構な距離を取って離れるか何かその音素をレプリカに届かないよう遮断出来るような状況を作れれば時が経てば自ずと消えて無くなることになる・・・そう見ています」
「そうですか・・・」
それでディストが第二にと上げた条件にイオンは難しい表情で聞き入れる。
「まぁその他にも細かな条件はあるんですが、大きくこの二つを理解していただければ大爆発は起きないものと思われます」
「・・・あれ?では何故貴方はまだ研究をしているんですか?そう聞くとそれにさえ注意をすれば大丈夫だからと言う風に聞こえたから、貴方がまだ何かしなければならないようなことがあるとは思えないのですが・・・」
「・・・貴殿方が何を持って大爆発の研究をしろと私に言ったのか、その意図が分かったからこそ可能性を潰すためですよ。アッシュがルークを乗っ取るという事態を避ける為のね」
「っ・・・気付いたんですか?」
ディストは特筆して注意すべきはその二つと言うと、イオンはなら何を今してるのかと疑問の声を向ける。だがそこで自身らの望む事を言い当てられた事で、イオンは警戒混じりの視線を強く見せる。
「え、えぇまぁ・・・どこから大爆発の事に完全同位体の事を知ったのかと言うのは置いておいて考えたんです。それを避けようとする理由はなんなのかと・・・それで行き着いたんですよ。もしやルークが乗っ取られるのを避ける為ではとね」
「成程・・・」
「ですから別にアッシュに私はこだわりがあるわけでもないから、考えたんですよ。どうすれば私の身の安全の為に大爆発からルークを守れるかと・・・それで先程の条件にあった音素の遮断、これは是非ともしなければならないと思ったんですよ。何せ大爆発はほぼ実例のない机上の空論のようなもので、不測の事態も考えられますからね」
「その為に貴方はまだ今研究をしていると・・・」
「そういうことです」
「・・・」
その視線にディストは若干押されはしつつも気を取り直し色々考えた結果研究はすべきと思ったと言うと、イオンはうんうんと何度も頷く。
「・・・しみじみ思います。貴方、有能ですよね」
「へ!?い、いきなりなんですか導師・・・!?」
「状況が望んでるからとはいえ貴方のその理解力に行動力は称賛に値すると言ってるんですよ」
「そ、そうですか?」
それでポロッと漏らすように口にされた誉める言葉にディストは驚きに体をビクッとさせるが、イオンが心から賛辞を送ってると強調するように言えば少し照れながらも分かりやすく気分を上昇させる。
「とりあえず研究の状況はわかりました。またグランコクマに着いてしばらくしたら経過を聞きますから、そのままよろしくお願いしますね。ディスト」
「えぇ、もちろんですよ!この私にお任せください!」
それでイオンが称賛はさておきそのまま今のようにしてほしいと言うと、ディストは自信満々に了承を返す。
((((単純・・・))))
そんな光景に一人を除き一同は共通して単純と、ディストの事を心中で評していた
(ま、ディストは誉められてやる気が出るくらいでちょうどいいか。状況的に追い込まれてやる気を出さざるを得ないっていうディストを見るのも、なんかあんま気分よくねぇし)
一人その中で違う見方をしていたのはルーク・・・何せかつての未来でピオニーを支え体調を気遣った上で目まぐるしく動いていたのはジェイドではなくディストと、ルークにイオンはそれを見ていたのだ。今のように誉められて自発的にやる気を出すディストの姿はかつての憔悴した姿を見るより、ルークからすれば気持ちがよかった。
・・・そのように会話がされる中でアルビオールは辿り着いた、グランコクマへと・・・
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「そうですか・・・」
それでディストが第二にと上げた条件にイオンは難しい表情で聞き入れる。
「まぁその他にも細かな条件はあるんですが、大きくこの二つを理解していただければ大爆発は起きないものと思われます」
「・・・あれ?では何故貴方はまだ研究をしているんですか?そう聞くとそれにさえ注意をすれば大丈夫だからと言う風に聞こえたから、貴方がまだ何かしなければならないようなことがあるとは思えないのですが・・・」
「・・・貴殿方が何を持って大爆発の研究をしろと私に言ったのか、その意図が分かったからこそ可能性を潰すためですよ。アッシュがルークを乗っ取るという事態を避ける為のね」
「っ・・・気付いたんですか?」
ディストは特筆して注意すべきはその二つと言うと、イオンはなら何を今してるのかと疑問の声を向ける。だがそこで自身らの望む事を言い当てられた事で、イオンは警戒混じりの視線を強く見せる。
「え、えぇまぁ・・・どこから大爆発の事に完全同位体の事を知ったのかと言うのは置いておいて考えたんです。それを避けようとする理由はなんなのかと・・・それで行き着いたんですよ。もしやルークが乗っ取られるのを避ける為ではとね」
「成程・・・」
「ですから別にアッシュに私はこだわりがあるわけでもないから、考えたんですよ。どうすれば私の身の安全の為に大爆発からルークを守れるかと・・・それで先程の条件にあった音素の遮断、これは是非ともしなければならないと思ったんですよ。何せ大爆発はほぼ実例のない机上の空論のようなもので、不測の事態も考えられますからね」
「その為に貴方はまだ今研究をしていると・・・」
「そういうことです」
「・・・」
その視線にディストは若干押されはしつつも気を取り直し色々考えた結果研究はすべきと思ったと言うと、イオンはうんうんと何度も頷く。
「・・・しみじみ思います。貴方、有能ですよね」
「へ!?い、いきなりなんですか導師・・・!?」
「状況が望んでるからとはいえ貴方のその理解力に行動力は称賛に値すると言ってるんですよ」
「そ、そうですか?」
それでポロッと漏らすように口にされた誉める言葉にディストは驚きに体をビクッとさせるが、イオンが心から賛辞を送ってると強調するように言えば少し照れながらも分かりやすく気分を上昇させる。
「とりあえず研究の状況はわかりました。またグランコクマに着いてしばらくしたら経過を聞きますから、そのままよろしくお願いしますね。ディスト」
「えぇ、もちろんですよ!この私にお任せください!」
それでイオンが称賛はさておきそのまま今のようにしてほしいと言うと、ディストは自信満々に了承を返す。
((((単純・・・))))
そんな光景に一人を除き一同は共通して単純と、ディストの事を心中で評していた
(ま、ディストは誉められてやる気が出るくらいでちょうどいいか。状況的に追い込まれてやる気を出さざるを得ないっていうディストを見るのも、なんかあんま気分よくねぇし)
一人その中で違う見方をしていたのはルーク・・・何せかつての未来でピオニーを支え体調を気遣った上で目まぐるしく動いていたのはジェイドではなくディストと、ルークにイオンはそれを見ていたのだ。今のように誉められて自発的にやる気を出すディストの姿はかつての憔悴した姿を見るより、ルークからすれば気持ちがよかった。
・・・そのように会話がされる中でアルビオールは辿り着いた、グランコクマへと・・・
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