必然は偶然、偶然は必然 第十九話
「な、なんでいきなり・・・!?」
『言葉通りだ。俺から見てお前とアリエッタは恋人とまで言わずとも、それに近い好意を互いに持っているように思えたからな。だからどうかと聞いてみたんだ』
「・・・そう見えたのか、俺達・・・?」
『あぁ、少なくとも俺にはな』
それで顔を赤くしイクティノスに動揺しながら何故と問いかければ、そう見えたからと返されルークは気恥ずかしそうに横を向く。
「・・・ま、まぁアリエッタの事は別に嫌いじゃない。っていうかむしろ好きって言えば、好きだ・・・けどそれで自分の結婚相手ってなると、ちょっとキツいんじゃないかって思うんだよ。俺・・・」
「それはどう言うことだい?」
「・・・まだ確定してる事じゃないけど、俺はキムラスカの王になる気でいる。けどそうなるとあいつはバチカルの城にいなきゃいけなくなる。それも公務とかでもまず滅多に遠くに出ることが出来ない形でだ。それを魔物が友達でクイーンを母にするあいつが、耐えられると思うか?・・・状況的にまだ魔物はアリエッタが色々と教え込めば大丈夫とは思うけど、流石にクイーンに会いに行くのは無理があるだろうしな・・・マルクトのグランコクマに近いんだし、クイーンの居場所」
『成程、世間体もあるがアリエッタの持つ繋がりを断ち切ってしまうことを懸念している訳か』
「・・・あぁ」
それで最初こそは恥ずかしそうに話していたが、次第に表情が真剣に変わっていき前を向いたルーク。その懸念材料を話す言葉にウッドロウもイクティノスも納得する。
「それにこの旅が終わったら俺はキムラスカから容易に離れるわけにはいかなくなるし、アリエッタも被験者のイオンとの思い出も詰まったダアトから離れると思わないからな・・・このまま行けば旅が終わってそれで終わりだろ。っていうかそうなると思う」
「成程・・・アリエッタ君に無理強いをさせるわけにはいかないね」
『そう言うことならやむを得んな』
更に状況とアリエッタ自身が望むことじゃないだろうと言うルークに、二人は反論も特に出ることもなく納得する。
「・・・つーかそう言うウッドロウはどうなんだよ?ディムロスから聞いたぞ、最近リグレットと何かいい関係になってるって」
「・・・参ったね」
しかしそこで自分のみが話をする状況に耐えられなかったようで、ルークがジト目でディムロスから聞いたと引き合いに出しリグレットとの事を聞いてきた事でウッドロウは困ったように笑みを浮かべる。
「・・・正直、私も驚いているよ。まさか彼女とこういうことになるとはね」
「そう言うってことは・・・満更じゃないんだな、お前・・・ディムロスの話通り・・・」
「はは、まぁね」
だがそこはルークよりウッドロウが経験がある。至って穏やかに自身らの事を認めるウッドロウに、ルークは次第に目を大きく開いていた。軽い驚きで。
「はぁ・・・まさかウッドロウがってのもあるけど、リグレットがそういう事になるなんてな・・・」
「驚かせてすまないね」
「いや、全然構わねーよ・・・っていうか敵わねぇな、なんかそうやって余裕のある顔を見せられっとさ・・・」
「正直私もどうすればいいかと試行錯誤をしているんだけれどね。色恋沙汰と言うものにそんなに慣れていなかったから。ただ一応年長者として慌てふためく姿を彼女には見せたくないんだ、私も見栄というものがあるからね」
「いや、だからそうやって見栄を見栄って見せないでスマートに見せられるってのが余裕があるって言うんだよ・・・」
それで会話を続けたものの、終始ウッドロウがペースを崩さず話す姿にルークは脱力して頭を抱える。
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『言葉通りだ。俺から見てお前とアリエッタは恋人とまで言わずとも、それに近い好意を互いに持っているように思えたからな。だからどうかと聞いてみたんだ』
「・・・そう見えたのか、俺達・・・?」
『あぁ、少なくとも俺にはな』
それで顔を赤くしイクティノスに動揺しながら何故と問いかければ、そう見えたからと返されルークは気恥ずかしそうに横を向く。
「・・・ま、まぁアリエッタの事は別に嫌いじゃない。っていうかむしろ好きって言えば、好きだ・・・けどそれで自分の結婚相手ってなると、ちょっとキツいんじゃないかって思うんだよ。俺・・・」
「それはどう言うことだい?」
「・・・まだ確定してる事じゃないけど、俺はキムラスカの王になる気でいる。けどそうなるとあいつはバチカルの城にいなきゃいけなくなる。それも公務とかでもまず滅多に遠くに出ることが出来ない形でだ。それを魔物が友達でクイーンを母にするあいつが、耐えられると思うか?・・・状況的にまだ魔物はアリエッタが色々と教え込めば大丈夫とは思うけど、流石にクイーンに会いに行くのは無理があるだろうしな・・・マルクトのグランコクマに近いんだし、クイーンの居場所」
『成程、世間体もあるがアリエッタの持つ繋がりを断ち切ってしまうことを懸念している訳か』
「・・・あぁ」
それで最初こそは恥ずかしそうに話していたが、次第に表情が真剣に変わっていき前を向いたルーク。その懸念材料を話す言葉にウッドロウもイクティノスも納得する。
「それにこの旅が終わったら俺はキムラスカから容易に離れるわけにはいかなくなるし、アリエッタも被験者のイオンとの思い出も詰まったダアトから離れると思わないからな・・・このまま行けば旅が終わってそれで終わりだろ。っていうかそうなると思う」
「成程・・・アリエッタ君に無理強いをさせるわけにはいかないね」
『そう言うことならやむを得んな』
更に状況とアリエッタ自身が望むことじゃないだろうと言うルークに、二人は反論も特に出ることもなく納得する。
「・・・つーかそう言うウッドロウはどうなんだよ?ディムロスから聞いたぞ、最近リグレットと何かいい関係になってるって」
「・・・参ったね」
しかしそこで自分のみが話をする状況に耐えられなかったようで、ルークがジト目でディムロスから聞いたと引き合いに出しリグレットとの事を聞いてきた事でウッドロウは困ったように笑みを浮かべる。
「・・・正直、私も驚いているよ。まさか彼女とこういうことになるとはね」
「そう言うってことは・・・満更じゃないんだな、お前・・・ディムロスの話通り・・・」
「はは、まぁね」
だがそこはルークよりウッドロウが経験がある。至って穏やかに自身らの事を認めるウッドロウに、ルークは次第に目を大きく開いていた。軽い驚きで。
「はぁ・・・まさかウッドロウがってのもあるけど、リグレットがそういう事になるなんてな・・・」
「驚かせてすまないね」
「いや、全然構わねーよ・・・っていうか敵わねぇな、なんかそうやって余裕のある顔を見せられっとさ・・・」
「正直私もどうすればいいかと試行錯誤をしているんだけれどね。色恋沙汰と言うものにそんなに慣れていなかったから。ただ一応年長者として慌てふためく姿を彼女には見せたくないんだ、私も見栄というものがあるからね」
「いや、だからそうやって見栄を見栄って見せないでスマートに見せられるってのが余裕があるって言うんだよ・・・」
それで会話を続けたものの、終始ウッドロウがペースを崩さず話す姿にルークは脱力して頭を抱える。
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