必然は偶然、偶然は必然 第十九話
「まぁ当然と言えば当然だろう。あれほどの戦いをすれば疲れも溜まる。それにシンクとの戦いはイオン君にとってただならぬ想いがあったからね・・・このまま寝かせておこう」
「あぁ、そうだな」
そこにウッドロウが近付いてゆっくりさせようと笑みを携えて言えば、ルークも同意し静かにその場を離れる。
「・・・君は休まなくていいのかい?」
「まぁ俺はそれほど疲れてないしな。ウッドロウ達のおかげで負担もそんなになかったし。それに疲れてるかどうかって言ったら、そっちも似たようなもんだろ?」
「確かにね。でも彼らもそれほど疲れてないようだから外に出ている。それは私も同様だから、気にする必要はないよ」
「そっか」
それで近くにあった椅子に腰をかけながら軽い会話を交わす二人。穏やかに進む中で、ウッドロウの顔が少し固い物へと変わる。
「・・・一つ、聞いていいかな?」
「・・・いいけど、なんだ?」
「ルーク君は前の時、ティアを恋愛対象として見たことはあったかい?」
「っ・・・ティアね・・・その答えに関しちゃノー、だな」
それで何かと言えばティアを恋愛対象として見たかと問う物で、ルークは微妙に表情を歪めかけたが平静に戻して答える。
「最初に会った時は印象は最悪だったけど、その後は徐々に良くなった・・・今となっちゃそれは俺があいつらの思い通りに変わらなきゃいけなかったから、それに合わせて心象も変わることになったんだけど・・・それを思い直して差し引いてもティアに恋をしたってのはないのは断言出来る。精々前の時に持ってたのは例えると友情に近い好意のレベル、かな。もしエルドラントから俺が生きて帰ってたらどうなってたか正直分からないけど、それを今となって想像すると肝を冷やすな・・・つーかいきなりなんだよ、こんな質問するなんて?」
「いや、少しね・・・」
当時の記憶を思い返しながらルークは言葉にしていく、いかにティアと自身に恋という感情が結び付かないのかを。ただそれを言い終わり何故今自身にそんな質問をと、ルークはウッドロウに問い掛ける。
「・・・君はキムラスカの王になったとしたら、どのように婚約者を選びたいと思っている?」
「え?いきなり何を・・・」
「君の立場からどうしても次期王になる以上、結婚という問題はいやが上にでも出てくる。そこで君は誰かに恋をして相手を選ぶか、それか周りの者の薦めた相手と婚約するか・・・ナタリアの立場が危うくなる以上、君の相手も必然的に別の者にという事になる。その時に君がどういう道を選ぶか、それを私は知りたいんだ」
「・・・もしかしてティアの事を聞いたのって、恋をした経験があるかどうかって言うのを聞くつもりだったのか?」
「そうだよ。君の今までの交遊関係を考えてティアが一番思い当たる相手だったのでね、気分を悪くしてすまないとは思ったが聞かないといけないと思ったんだ」
「・・・成程な」
そこから婚約者をどうすると言われ首を傾げるルークだったが、次第に話が進んでいきウッドロウの思惑を聞いたことで納得して頷く。
『ウッドロウ・・・なんで今こんな質問をした?』
「イクティノス・・・いや、ルーク君は有り得ないと思ったが私のように自身のわがままを通して独身を貫くようなことは勧められないと思ったからね。その点でルーク君の答えに安心したよ」
『そういうことか・・・なら俺からも質問をいいか、ルーク?』
「ん、別にいいけど」
そんな時にイクティノスから疑問の声が上がりウッドロウが笑顔で滞りなくその疑問に答えると、今度はルークにその声が向けられ気楽に答える。
『俺が見たところアリエッタとお前は懇意にしているようだが、お前達はどうなんだ?』
「ぶっ!?」
だがいきなりアリエッタとの関係性を問われ、ルークはたまらず横を向き吹き出した。その内容のあまりの突飛さに。
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「あぁ、そうだな」
そこにウッドロウが近付いてゆっくりさせようと笑みを携えて言えば、ルークも同意し静かにその場を離れる。
「・・・君は休まなくていいのかい?」
「まぁ俺はそれほど疲れてないしな。ウッドロウ達のおかげで負担もそんなになかったし。それに疲れてるかどうかって言ったら、そっちも似たようなもんだろ?」
「確かにね。でも彼らもそれほど疲れてないようだから外に出ている。それは私も同様だから、気にする必要はないよ」
「そっか」
それで近くにあった椅子に腰をかけながら軽い会話を交わす二人。穏やかに進む中で、ウッドロウの顔が少し固い物へと変わる。
「・・・一つ、聞いていいかな?」
「・・・いいけど、なんだ?」
「ルーク君は前の時、ティアを恋愛対象として見たことはあったかい?」
「っ・・・ティアね・・・その答えに関しちゃノー、だな」
それで何かと言えばティアを恋愛対象として見たかと問う物で、ルークは微妙に表情を歪めかけたが平静に戻して答える。
「最初に会った時は印象は最悪だったけど、その後は徐々に良くなった・・・今となっちゃそれは俺があいつらの思い通りに変わらなきゃいけなかったから、それに合わせて心象も変わることになったんだけど・・・それを思い直して差し引いてもティアに恋をしたってのはないのは断言出来る。精々前の時に持ってたのは例えると友情に近い好意のレベル、かな。もしエルドラントから俺が生きて帰ってたらどうなってたか正直分からないけど、それを今となって想像すると肝を冷やすな・・・つーかいきなりなんだよ、こんな質問するなんて?」
「いや、少しね・・・」
当時の記憶を思い返しながらルークは言葉にしていく、いかにティアと自身に恋という感情が結び付かないのかを。ただそれを言い終わり何故今自身にそんな質問をと、ルークはウッドロウに問い掛ける。
「・・・君はキムラスカの王になったとしたら、どのように婚約者を選びたいと思っている?」
「え?いきなり何を・・・」
「君の立場からどうしても次期王になる以上、結婚という問題はいやが上にでも出てくる。そこで君は誰かに恋をして相手を選ぶか、それか周りの者の薦めた相手と婚約するか・・・ナタリアの立場が危うくなる以上、君の相手も必然的に別の者にという事になる。その時に君がどういう道を選ぶか、それを私は知りたいんだ」
「・・・もしかしてティアの事を聞いたのって、恋をした経験があるかどうかって言うのを聞くつもりだったのか?」
「そうだよ。君の今までの交遊関係を考えてティアが一番思い当たる相手だったのでね、気分を悪くしてすまないとは思ったが聞かないといけないと思ったんだ」
「・・・成程な」
そこから婚約者をどうすると言われ首を傾げるルークだったが、次第に話が進んでいきウッドロウの思惑を聞いたことで納得して頷く。
『ウッドロウ・・・なんで今こんな質問をした?』
「イクティノス・・・いや、ルーク君は有り得ないと思ったが私のように自身のわがままを通して独身を貫くようなことは勧められないと思ったからね。その点でルーク君の答えに安心したよ」
『そういうことか・・・なら俺からも質問をいいか、ルーク?』
「ん、別にいいけど」
そんな時にイクティノスから疑問の声が上がりウッドロウが笑顔で滞りなくその疑問に答えると、今度はルークにその声が向けられ気楽に答える。
『俺が見たところアリエッタとお前は懇意にしているようだが、お前達はどうなんだ?』
「ぶっ!?」
だがいきなりアリエッタとの関係性を問われ、ルークはたまらず横を向き吹き出した。その内容のあまりの突飛さに。
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