必然は偶然、偶然は必然 第十八話
「いえ、そう難しい事ではありません。今ヴァン達がどこにいるか・・・それをお答えしたらすぐに研究に戻して差し上げますよ」
「・・・ヴァン達がどこにいるか、ですか?・・・おそらく場を離れていないなら、ワイヨン鏡窟かと思いますよ」
「ワイヨン鏡窟、ですか?」
「えぇ・・・アクゼリュスで貴殿方がヴァンに煮え湯を飲まされたとの情報をリグレットとアリエッタがいなくなったことも併せて本人から聞いた後、我々はしばらくファブレ公爵にバレないようにしながらベルケンドを拠点にして貴殿方の行方を探していました。ただその行方を掴む事は出来ず、しばらくして公爵の目を気にして拠点の変更をすることになりワイヨン鏡窟に行くことになったのですが、そこで私はダアトに戻り・・・」
「捕まった、という訳ですか」
「はい・・・」
その姿に聞きたいことがあるだけと告げればディストは少し安心してワイヨン鏡窟と答え、イオンと会話を交わす中でその証拠となる経緯を話し最後に自身が捕まった事に少し凹んだようにうなだれる。
「まぁそれは別に構いませんが・・・場を移動していたとしたら、次に行く場所に検討はついていますか?」
「・・・おそらくですが、動くなら再びベルケンドに戻るくらいかと思われます。貴殿方の動きを捕らえられてない事があって自分達で事態の解決に動きたい反面、恥を承知で形振り構わずキムラスカに手助けを求める可能性があります。ですのでやむを得ずという形でベルケンドに今戻っている、という可能性はあると思います」
「そうですか・・・と言うことは余程ではない限り、今はワイヨン鏡窟にいるということですね」
「まぁそうでなくても行先は限られてくるって事だから、そんなに探すことに苦労はしなさそうだな」
だがそんなことを気にせず場を離れていたならどこに行くと聞くイオンに、ベルケンドくらいと根拠と共に予測した事でイオンはルークと顔を見合せ共に頷きあう。
「まさか貴殿方、ヴァン達を捕らえに行こうと言うのですか・・・?」
「えぇ、ですが心配しなくてもいいですよ。貴方の身の安全はとりあえずは保証します、僕達が戻った場合も刃向かわないなら・・・の話ですが」
「・・・っ!」
その二人の姿にディストはルーク達の目的に思い至ったようで確認を取るが、イオンが裏切ったなら容赦はしないと含みを入れた言葉を向けたことでたまらず怯えたよう身を引く。
「とはいえ今の貴方には大爆発の研究という役目があります。ヴァン達を捕らえた後にまたこのケセドニアに来ますので、研究は続けておいてくださいね」
「は・・・はい・・・」
「お願いします・・・ではディストをまた連れていっていただいてよろしいですか?」
「はっ!」
「・・・では失礼します、導師」
ただそうする気はとりあえずないと言って研究をするようにも言い含めたイオンに、ディストは終わりと始まりに怯えを覚えながらマルクト兵士と共にその場を去っていった。
「・・・さて、ディストからヴァン達の居場所を聞いた訳ですが・・・フリングス少将、これより準備を整え数日後にヴァン達の元に行きたいと思っています。少将は賛同していただけますか?」
「はい、それはもちろん・・・マルクトとしても謡将を捕らえる事は必要になりますので、こちらも協力したいと思っています。ただピオニー陛下であったりこのケセドニア在住のマルクト軍の了承が必要になりますので、出来ればこちらに時間を併せていただきたいのですが・・・」
「もちろんです、その為に時間を取るのですから」
ディストを見送り最後の確認を取るべき相手のフリングスにイオンが賛成かを聞けば、ハイと言いつつもちゃんとした手続きを取りたいと言ったが、ジェイドより遥かに真面目で信頼をしていることからイオンは笑顔でその為に時間を取るのだと言う。
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「・・・ヴァン達がどこにいるか、ですか?・・・おそらく場を離れていないなら、ワイヨン鏡窟かと思いますよ」
「ワイヨン鏡窟、ですか?」
「えぇ・・・アクゼリュスで貴殿方がヴァンに煮え湯を飲まされたとの情報をリグレットとアリエッタがいなくなったことも併せて本人から聞いた後、我々はしばらくファブレ公爵にバレないようにしながらベルケンドを拠点にして貴殿方の行方を探していました。ただその行方を掴む事は出来ず、しばらくして公爵の目を気にして拠点の変更をすることになりワイヨン鏡窟に行くことになったのですが、そこで私はダアトに戻り・・・」
「捕まった、という訳ですか」
「はい・・・」
その姿に聞きたいことがあるだけと告げればディストは少し安心してワイヨン鏡窟と答え、イオンと会話を交わす中でその証拠となる経緯を話し最後に自身が捕まった事に少し凹んだようにうなだれる。
「まぁそれは別に構いませんが・・・場を移動していたとしたら、次に行く場所に検討はついていますか?」
「・・・おそらくですが、動くなら再びベルケンドに戻るくらいかと思われます。貴殿方の動きを捕らえられてない事があって自分達で事態の解決に動きたい反面、恥を承知で形振り構わずキムラスカに手助けを求める可能性があります。ですのでやむを得ずという形でベルケンドに今戻っている、という可能性はあると思います」
「そうですか・・・と言うことは余程ではない限り、今はワイヨン鏡窟にいるということですね」
「まぁそうでなくても行先は限られてくるって事だから、そんなに探すことに苦労はしなさそうだな」
だがそんなことを気にせず場を離れていたならどこに行くと聞くイオンに、ベルケンドくらいと根拠と共に予測した事でイオンはルークと顔を見合せ共に頷きあう。
「まさか貴殿方、ヴァン達を捕らえに行こうと言うのですか・・・?」
「えぇ、ですが心配しなくてもいいですよ。貴方の身の安全はとりあえずは保証します、僕達が戻った場合も刃向かわないなら・・・の話ですが」
「・・・っ!」
その二人の姿にディストはルーク達の目的に思い至ったようで確認を取るが、イオンが裏切ったなら容赦はしないと含みを入れた言葉を向けたことでたまらず怯えたよう身を引く。
「とはいえ今の貴方には大爆発の研究という役目があります。ヴァン達を捕らえた後にまたこのケセドニアに来ますので、研究は続けておいてくださいね」
「は・・・はい・・・」
「お願いします・・・ではディストをまた連れていっていただいてよろしいですか?」
「はっ!」
「・・・では失礼します、導師」
ただそうする気はとりあえずないと言って研究をするようにも言い含めたイオンに、ディストは終わりと始まりに怯えを覚えながらマルクト兵士と共にその場を去っていった。
「・・・さて、ディストからヴァン達の居場所を聞いた訳ですが・・・フリングス少将、これより準備を整え数日後にヴァン達の元に行きたいと思っています。少将は賛同していただけますか?」
「はい、それはもちろん・・・マルクトとしても謡将を捕らえる事は必要になりますので、こちらも協力したいと思っています。ただピオニー陛下であったりこのケセドニア在住のマルクト軍の了承が必要になりますので、出来ればこちらに時間を併せていただきたいのですが・・・」
「もちろんです、その為に時間を取るのですから」
ディストを見送り最後の確認を取るべき相手のフリングスにイオンが賛成かを聞けば、ハイと言いつつもちゃんとした手続きを取りたいと言ったが、ジェイドより遥かに真面目で信頼をしていることからイオンは笑顔でその為に時間を取るのだと言う。
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