必然は偶然、偶然は必然 第十八話
・・・本来ならここでアッシュを仕止める事が出来ればよかった。だがそれは出来なかった・・・大爆発の事があるために。
ダアトで捕まえたディストは今イオンの指示の元で大爆発が確実に起きないようにしてアッシュを殺すために研究をしてはいるが、いかんせんフォミクリーから生まれた完全同位体の数がほぼないに等しいことに加え、それに取りかかった研究の時間が少なすぎる事からすぐに成果が出るというわけにはならなかった。
故に大層にマルクトの牢獄行きを言い渡しはしたが、あくまでもそれはやむを得ずといった意味合いがあるのだ。つまり本意ではないという事にになる、ルークもイオンも。
(覚悟していてください、貴方の息の根だけはルークが止めて差し上げます。精々待っていてください)
・・・だからこそ今は我慢する、ここで殺してルークがアッシュに取り込まれるなんて最悪な事態をかなり低い可能性でも引き起こすのを阻止する為に。
マルクトの兵士がジェイドてガイもろともアッシュを引き連れてその場を立ち去っていく中、イオンはその姿にそっと送った。ディストが大爆発を引き起こすのを止める装置が出来た時が最後になる、そういった言葉なき宣告を。
「・・・さて、三人はグランコクマに送られる事になりましたがかねてよりの打ち合わせでこのタルタロスもグランコクマに行くことになっています。とりあえずは後の者にここを任せ、ここを出ましょう」
「えぇ、そうですね。では行きましょう」
それで三人の姿がその場から完全に消えた所でフリングスから自分達も出ようと言い出し、イオンが頷いたことでルーク達は外に出るべく足を運ぶ・・・
・・・そしてタルタロスを出てルーク達はマルクトの領事館に来たわけだが、そこできっちりと三人の乗ったタルタロスを見送ってから入った辺りにどれだけそれを待ち望んでいたかを現していた。
「・・・成程。この辺りでヴァン率いる神託の盾との決着をつけるべき、ですか・・・」
「あぁ、そろそろやるべきだってハロルドから話が出たからな・・・出来ればイオン達の意見も聞きたい所なんだけど・・・」
「・・・僕もその意見には賛成です、フリングス少将は?」
「・・・私も賛成です、障害は早目に取り除くべきかと」
・・・それで領事館の中でハロルドよりの提案を打ち明けたルークに、イオンもフリングスも同様に納得して頷く。
「ですが今ヴァンがどこにいるのか、という事に関してですが・・・心当たりはありますか、リグレット?」
「・・・目ぼしい場所で拠点と見なしている場所に行くならおそらく、ワイヨン鏡窟かベルケンド・・・それと可能性は低いですが、コーラル城かと思われます。ですがこれはディストに聞いた方が早いでしょう。ヤツは最近ヴァン達から離れて行動していましたからどこからダアトに来たのかを聞けば、ある程度今の居場所の予測はたてることは出来ます」
「成程、それもそうですね・・・ではすみませんが、ディストをここに連れてきていただいてよろしいですか?」
「はい、ではここに呼ぶよう伝えましょう」
それでリグレットにヴァンの居場所の検討について聞くイオンだが、ディストに聞けばより詳しく予測がつくと返された事でさっとフリングスにディストをここに連れてきて欲しいと願い、フリングスもすぐに動き出す。
・・・ディストはケセドニアに連れてこられた後、タルタロスから出されてマルクト軍の駐屯地の中に連れていかれた。それはタルタロスはもうこれ以降は使わないという事から場所替えをして、大爆発の研究をしてもらっているのだ。
「・・・な、なんですか、一体・・・わ、私は貴方に言われた研究で忙しいのですが・・・」
そしてそんな中で連れてこられたディストは一同の視線に居心地が悪そうにしながら同時にイオンへの恐れを浮かべ、連行された訳を問う。
.
ダアトで捕まえたディストは今イオンの指示の元で大爆発が確実に起きないようにしてアッシュを殺すために研究をしてはいるが、いかんせんフォミクリーから生まれた完全同位体の数がほぼないに等しいことに加え、それに取りかかった研究の時間が少なすぎる事からすぐに成果が出るというわけにはならなかった。
故に大層にマルクトの牢獄行きを言い渡しはしたが、あくまでもそれはやむを得ずといった意味合いがあるのだ。つまり本意ではないという事にになる、ルークもイオンも。
(覚悟していてください、貴方の息の根だけはルークが止めて差し上げます。精々待っていてください)
・・・だからこそ今は我慢する、ここで殺してルークがアッシュに取り込まれるなんて最悪な事態をかなり低い可能性でも引き起こすのを阻止する為に。
マルクトの兵士がジェイドてガイもろともアッシュを引き連れてその場を立ち去っていく中、イオンはその姿にそっと送った。ディストが大爆発を引き起こすのを止める装置が出来た時が最後になる、そういった言葉なき宣告を。
「・・・さて、三人はグランコクマに送られる事になりましたがかねてよりの打ち合わせでこのタルタロスもグランコクマに行くことになっています。とりあえずは後の者にここを任せ、ここを出ましょう」
「えぇ、そうですね。では行きましょう」
それで三人の姿がその場から完全に消えた所でフリングスから自分達も出ようと言い出し、イオンが頷いたことでルーク達は外に出るべく足を運ぶ・・・
・・・そしてタルタロスを出てルーク達はマルクトの領事館に来たわけだが、そこできっちりと三人の乗ったタルタロスを見送ってから入った辺りにどれだけそれを待ち望んでいたかを現していた。
「・・・成程。この辺りでヴァン率いる神託の盾との決着をつけるべき、ですか・・・」
「あぁ、そろそろやるべきだってハロルドから話が出たからな・・・出来ればイオン達の意見も聞きたい所なんだけど・・・」
「・・・僕もその意見には賛成です、フリングス少将は?」
「・・・私も賛成です、障害は早目に取り除くべきかと」
・・・それで領事館の中でハロルドよりの提案を打ち明けたルークに、イオンもフリングスも同様に納得して頷く。
「ですが今ヴァンがどこにいるのか、という事に関してですが・・・心当たりはありますか、リグレット?」
「・・・目ぼしい場所で拠点と見なしている場所に行くならおそらく、ワイヨン鏡窟かベルケンド・・・それと可能性は低いですが、コーラル城かと思われます。ですがこれはディストに聞いた方が早いでしょう。ヤツは最近ヴァン達から離れて行動していましたからどこからダアトに来たのかを聞けば、ある程度今の居場所の予測はたてることは出来ます」
「成程、それもそうですね・・・ではすみませんが、ディストをここに連れてきていただいてよろしいですか?」
「はい、ではここに呼ぶよう伝えましょう」
それでリグレットにヴァンの居場所の検討について聞くイオンだが、ディストに聞けばより詳しく予測がつくと返された事でさっとフリングスにディストをここに連れてきて欲しいと願い、フリングスもすぐに動き出す。
・・・ディストはケセドニアに連れてこられた後、タルタロスから出されてマルクト軍の駐屯地の中に連れていかれた。それはタルタロスはもうこれ以降は使わないという事から場所替えをして、大爆発の研究をしてもらっているのだ。
「・・・な、なんですか、一体・・・わ、私は貴方に言われた研究で忙しいのですが・・・」
そしてそんな中で連れてこられたディストは一同の視線に居心地が悪そうにしながら同時にイオンへの恐れを浮かべ、連行された訳を問う。
.