必然は偶然、偶然は必然 第十八話
「一つ聞きます、アッシュ・・・ルークの言うようにもしナタリアと一緒になりキムラスカの王になったなら、貴方は今のように気に入らない意見は手段を問わず排除にかかるつもりだったのですか?・・・いかにルークが気に入らないとは言え、一連の流れに関してもう貴方が反論出来ない事を仕出かしたのは明白。そしてそれを受け入れられない貴方の心根が今、僕に襲い掛かるという暴挙に出るという事態を引き起こしました・・・そんな見境のない行動を取る貴方に、僕はキムラスカの舵を取るなどどだい無理だと僕は感じていますが・・・どうですか?」
「・・・っ・・・!」
・・・怒っているからこそ、出てくる言葉には怒りの感情がこもる。それも積年の想いが詰まっている分、勢いだけの怒りとは比べ物にならない重みがこもっていた。
イオンから口にされた問い掛けには今までの流れを総集して納得出来る返事を返せる物なら返してみろという力があり、アッシュは言葉を紡ごうとするが結局何も思い浮かばなかったばかりか冷や汗を浮かべたまらず視線を反らした・・・アッシュ自身は認めたくないであろうが、イオンに弁論及び迫力負けした瞬間であった。
「・・・否定がない、つまりは肯定。返事が何もないことから、どうやらそれが答えのようですね・・・ルーク、もういいでしょう。これ以上アッシュに関わらずとも」
「・・・そうだな、これ以上話した所で何も無さそうだし終わらせっか。んじゃ後はフリングス少将、お願いします。もうコイツらに用はないんで」
「・・・っ・・・!?」
その姿にイオンはもう続ける意味はないと見切りをつけルークに声をかけるが、それで同意しながらフリングスに後は任せると言ったことでアッシュはたまらず絶句した様子でルークを見上げる。
「テメェ、それはどういうつもりだ・・・!?」
「ん?・・・あぁ、確か前にお前を殺すとか言ってたっけ俺。まぁでもイチイチ俺が手を下す価値もないし、別に後はマルクトに任せりゃいいかって思ったんだよ」
「!?俺が、手を下す価値もないだと・・・!?」
それでたまらずに声を向けるアッシュだがルークはその声の意味合いが前に言った言葉を頭をかきながらやる気のない声で思い出し、更に手を下す価値もないと言われた事で驚きに目を見開く。
「言葉通りだよ。『アッシュ』としても、『ルーク』としてもお前はもう終わってんだ。そんな人生終わった罪人相手にイチイチ手を下す程、俺は大人げない事をする気はない・・・ってな訳だ。後はマルクトの檻の中でゆっくりと過ごせよ、今までの人生を後悔しながらな」
「っ!・・・この屑があぁぁぁっ!」
‘ゴッ!’
「がっ!?」
「ワンパターンな上にしつけぇ。んなもん食らうかバーカ」
そんな姿にルークは直球で何の価値もない人間と侮辱を含ませ告げれば、アッシュは縄に縛られた状態から器用にも勢いよく立ち上がろうとする。だが分かりやすすぎるその行動にルークは渾身の拳を顔面に放ち、仰向けに倒れたアッシュの姿に見下した笑みを浮かべる。
「さ、フリングス少将。今のうちにコイツらをお願いします。これ以上話しても何の意味もないんで」
「はい、わかりました・・・では連れていけ!」
「「「・・・」」」
そんな笑みからフリングスに視線を向け場を納めるようにルークが願い出れば、凛と声を張り上げ兵士達に指示を出す。それでキビキビ動き出した兵士にジェイドとガイの二人は力なくうなだれ抵抗せず、アッシュは痛みに苦しんでいるようで何も言えずにいる。
(・・・まぁ今の時点では危険は犯せませんからね。とりあえずはこれでよしとしましょうか)
その光景を見ながらイオンは密かに思う、これが今のベストだから仕方ないと納得しようと。
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「・・・っ・・・!」
・・・怒っているからこそ、出てくる言葉には怒りの感情がこもる。それも積年の想いが詰まっている分、勢いだけの怒りとは比べ物にならない重みがこもっていた。
イオンから口にされた問い掛けには今までの流れを総集して納得出来る返事を返せる物なら返してみろという力があり、アッシュは言葉を紡ごうとするが結局何も思い浮かばなかったばかりか冷や汗を浮かべたまらず視線を反らした・・・アッシュ自身は認めたくないであろうが、イオンに弁論及び迫力負けした瞬間であった。
「・・・否定がない、つまりは肯定。返事が何もないことから、どうやらそれが答えのようですね・・・ルーク、もういいでしょう。これ以上アッシュに関わらずとも」
「・・・そうだな、これ以上話した所で何も無さそうだし終わらせっか。んじゃ後はフリングス少将、お願いします。もうコイツらに用はないんで」
「・・・っ・・・!?」
その姿にイオンはもう続ける意味はないと見切りをつけルークに声をかけるが、それで同意しながらフリングスに後は任せると言ったことでアッシュはたまらず絶句した様子でルークを見上げる。
「テメェ、それはどういうつもりだ・・・!?」
「ん?・・・あぁ、確か前にお前を殺すとか言ってたっけ俺。まぁでもイチイチ俺が手を下す価値もないし、別に後はマルクトに任せりゃいいかって思ったんだよ」
「!?俺が、手を下す価値もないだと・・・!?」
それでたまらずに声を向けるアッシュだがルークはその声の意味合いが前に言った言葉を頭をかきながらやる気のない声で思い出し、更に手を下す価値もないと言われた事で驚きに目を見開く。
「言葉通りだよ。『アッシュ』としても、『ルーク』としてもお前はもう終わってんだ。そんな人生終わった罪人相手にイチイチ手を下す程、俺は大人げない事をする気はない・・・ってな訳だ。後はマルクトの檻の中でゆっくりと過ごせよ、今までの人生を後悔しながらな」
「っ!・・・この屑があぁぁぁっ!」
‘ゴッ!’
「がっ!?」
「ワンパターンな上にしつけぇ。んなもん食らうかバーカ」
そんな姿にルークは直球で何の価値もない人間と侮辱を含ませ告げれば、アッシュは縄に縛られた状態から器用にも勢いよく立ち上がろうとする。だが分かりやすすぎるその行動にルークは渾身の拳を顔面に放ち、仰向けに倒れたアッシュの姿に見下した笑みを浮かべる。
「さ、フリングス少将。今のうちにコイツらをお願いします。これ以上話しても何の意味もないんで」
「はい、わかりました・・・では連れていけ!」
「「「・・・」」」
そんな笑みからフリングスに視線を向け場を納めるようにルークが願い出れば、凛と声を張り上げ兵士達に指示を出す。それでキビキビ動き出した兵士にジェイドとガイの二人は力なくうなだれ抵抗せず、アッシュは痛みに苦しんでいるようで何も言えずにいる。
(・・・まぁ今の時点では危険は犯せませんからね。とりあえずはこれでよしとしましょうか)
その光景を見ながらイオンは密かに思う、これが今のベストだから仕方ないと納得しようと。
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