必然は偶然、偶然は必然 第十八話

・・・それで港に着いたタルタロスの前に来たルーク達。
「・・・おっ、いたなイオン達」
「・・・お久しぶりです、ルークに皆さん」
それで搭乗口の前にイオン達の姿が見えたことにルークは頬を緩ませ、近付いてきたルーク達にイオンも笑顔で応対する。尚、イオン達の中にはディストの姿はない。
「このままゆっくり再会を喜びたい所ですが、もうブリッジに三人を待たせてます。痺れを切らす前に行きましょう」
「あぁ、わかった」
それで早速事を片付けようと話を勧めるイオンに同意して頷き、ルーク達はタルタロスの中に戻るイオン達の後を付いていく・・・









・・・そして辿り着いたブリッジに続く扉の前でイオン達がさっさと扉を開け、ルーク達もその後に続く。それでそこにいたのは・・・
「・・・テメェ!よくのうのうとそのツラを俺に見せれたな!」
「・・・元気そうだな、不快でなんねぇ」
・・・ルークに気付き何を言うでもなく真っ先に罵倒を威勢よくぶつけてきた、縄で拘束されているアッシュだった。その両隣にジェイドとガイの姿もある。そんなある意味で全く変わらない姿勢にルークは眉間に盛大にシワを寄せ、ボソリと呟くに留める。
「・・・まぁいいや。これでお前らにももう会わなくなるだろうしな」
「・・・これから何をしようというのですか?ティアとアニスが連れていかれてからしばらく経ちましたが、以降は二人も戻って来ませんし何もありませんでした。一体何を・・・」
「まぁ慌てんなよ。こっちも色々あって準備に時間かかったてただけだ、二人はお前らと違って時間を特に必要なかっただけだし。その代わりお前らの分はちゃんと手順踏んでるから、説明聞きゃ納得はしてもらえると思うぞ?・・・逃げ道常に見付けてきたお前でも、否応なしにな」
「っ・・・」
それで気を取り直すルークにジェイドが静かに探るような視線を向けてくるが、その心中にはこの状況に対する不当といずれの報復をネチネチ考えてるという狙いがあると分かっている為、ルークはハッキリ告げる・・・底知れぬ深い笑みを浮かべ、今から言う処置を否定などさせないと静かであるのに確かな力を込めて。今までに見たことも聞いたこともないそのルークの姿にジェイドは言葉を出すのを必死に押さえたが、明らかに動揺でヒクヒクと仮面は剥がれ落ちかけていた。
「・・・ルーク・・・」
「ん?なんだ、ガイ。あ、今更別に言葉遣いなんか強制するつもりは俺にはねーぞ。もう俺とお前は何の関係もないし、これ以降俺はお前に関わる気はないしな」
「っ・・・!」
すると今度はガイが力なくもすがるようにまた性懲りもなく呼び捨てで呼んでくるが、ルークがもう関係ないからそれすらも指摘する気はないと気楽に告げて返したことでガイの表情が苦痛を受けたように歪む。
「まぁちょうどいいや。誰から先に済ませようかなって思ってたけど、ガイからでいいよな?イオン」
「えぇ、いいですよ」
「え・・・っ!?」
更にその姿にダメ押すよう視線を変えガイからやると物のついでのように言い出したルークにイオンも即刻で同意したことで、その表情は恐怖へと移り変わった・・・自身が何か良からぬ事を受けることになる、そう予感せざるを得ないやり取りに。










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