必然は偶然、偶然は必然 第十八話

「・・・まぁ、これは何にしてもイオン達と話をしてからじゃないと無理だな。ここで俺らだけで話した所で向こうと足並みを揃えないと何にもなんないぞ」
「そうだな。流石に私達だけではラルゴにシンクにヴァンだけならまだしも、神託の盾までともなれば危険だ。ここから先は合流してからの話にしよう」
そして出された結論はまずはイオン達に話をしてと、慎重な物。二人揃って自分達だけで話し合うべきでないとルークとディムロスは互いに頷きあう。
「・・・てかハロルド、なんでいきなり今こんなこと言い出したんだ?イオン達と合流したらでいいだら、タイミング的に」
「そう言えばそうだな・・・どうしたんだ、いきなり?」
「やーねぇ、必要だからこそよ。アリエッタの為にもね」
「え?・・・あっ・・・!」
だがふといきなりの行動及び発言にルークも続いたディムロスも不可解そうに視線を送るが、ハロルドがアリエッタと出した事に二人ともハッと言わんとした事に気付いた・・・ヴァン達と決着を着ける機会が近い=アリエッタにとってのかつての仲間との決別の時ということに。
「イオン達に言ってもあたしの意見に賛成はしてくれるだろうけど、そうなったら準備をしてすぐにヴァン達の所に行くことになるでしょうね。でもそうなったらアリエッタは気持ちの整理をつけられないまま、戦いに入ることになる可能性があるわ」
「・・・だから今のうちに話をしろってのか?」
「そう言うことよ」
それでハロルドが何も言わなかった場合の仮定をしてアリエッタの心情を想像すると、ルークは真剣な様子で言うべきかと確認を取ってきたのでそうだと確かに頷く。
「・・・そうだな。確かに話はした方がいいな。アリエッタももう戦うことにはためらいはないだろうけど、早目に話しといた方がいいか」
「そうした方がいいだろう・・・ただそうと決まったならイクティノスに今のことは伝えておいた方がいいのではないか?準備は早いに越した事はない」
「いーんじゃないの、別に報告しなくて。顔合わせないまま話したんじゃちゃんと準備出来ると思えないし、こっちで色々会話で決めたことの調整するなんて二度手間よ。ならこっちに来たときに話した方が手間が少なくて済むと思わない?」
「んー・・・そうだな、事が終わった後にでも話を切り出すか」
それでルークは決心したよう一つ頷きディムロスも大いに同意しながらもこれからのことをイオン達の事を話すべきではと言うが、ハロルドが同じ場所で話す方が手間がいらないと言えばルークも納得して頭をかきながらそうすると答える。



・・・ここでルークは軽く流しながら言ったが、事とはイオン達が合流した後にガイ達三人を断罪する事を指す。しかし今のルークにとってもうガイ達のことなど軽く流す程度のことなのだ、その重要度は生死をかけて戦うことになるヴァン達・・・そしてアリエッタの心の負担とは秤にかけるまでもないほどに。















・・・そんなヴァン達との決着も視野の内に入れて今後を考えるルーク達は、ゆっくりと数日をケセドニアで過ごした。



・・・そしてそうやって過ごす内に時が訪れた。
「・・・あ、イクティノスから声届いた・・・あぁ、わかった・・・港にタルタロスつけたからこっちに来てくれって」
「そう。んじゃ行きましょっか」
宿の部屋の一室で四人が集まる中、ルークが唐突に通信が来たと言い出すが簡潔に終わっただろう会話とタルタロスに来いとの指示が来たことにハロルドの声をきっかけに一同は部屋を出ていく。さっさとガイ達を処断する為に・・・







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