必然は偶然、偶然は必然 第十五話

「(・・・ダアトの後は何処に行くんだ?)」
『(こちらではガイ達の問題を片付けるため、ケセドニアに寄ることになっている。その後は・・・正直決めかねているな)』
「(そうか・・・なら合流地点はケセドニアにするか。変に合流長引かせたって意味ないし、ちょうどいい機会だろうしな。だからダアトでやることやり終わったらこっちに連絡してくれ。そっちに合わせるように俺らもケセドニアに行くから)」
『(わかった、そうイオン達に伝えよう)』
そんな重い口調を変えるよう確認を取った後軽い口調でケセドニアと言ったルークに、イクティノスも妥当と頷いて返す。
「(他になんか言いたいことあるか?)」
『(いや、また何かあれば連絡する・・・ではまた)』
「(あぁ、じゃあな)」
その上でまだ何かあるかと聞いてくるルークに特に他にないイクティノスはそこで別れの言葉をかけ、ルークもそれに倣い言葉をかけた後何も聞こえなくなったのを確認しイクティノスはイオン達に声をかける。
『話はついた。向こうは今アルビオールを手に入れる為にシェリダンに向かっているらしく、こちらに合わせて合流するとのことだ。それでこっちがダアトに行った後に向かうケセドニアで合流するとのことだ』
「アルビオールでケセドニアですか・・・いずれ必要になるものですし、彼らの足にはちょうどいいですね。それにケセドニアも色々事を終えた後ですからまたちょうどいいです」
「そういうことならそれでいいと思うな、俺は」
「私もだ」
「私もそう思うよ」
イクティノスの報告を受けイオンが納得するのを皮切りに、ウッドロウ達も同意の意を示す。
「ただ、大丈夫でしょうか・・・以前シェリダンに行った時はもう少し時間としては後になってから行きましたし、そうなると少しアルビオールの出来と言うか調整に不安が残りますが・・・」
『案ずるな、イオン。確実に、いや絶対にその時にはハロルドが口を出し手を動かす。例え邪魔が入ってもだ。だから話にあった墜落事故は起こらないと思っておけ』
「は、はぁ・・・イクティノス、貴方がハロルドの事をよくわかっているのはわかりますが、何か嫌な断定の仕方をしてるのが微妙な気持ちになるのですが・・・」
『・・・気にしないでくれ』
「・・・はい」
しかし以前の墜落事故は大丈夫かとそこで不安になるイオンに、イクティノスがやけに力を入れて大丈夫と断言する。しかし大丈夫と言いつつハロルドに対し微妙な思いを抱いているとわかるためにイオンはそこに軽く切り込むが、一言で万感の想いを込めイクティノスに返されそれ以上は何も言えなかった。
「・・・今はそのアルビオールとやらの問題は置いておきましょう、導師。とりあえずはダアトに着くまでやることもございませんので、我々はゆっくり休息を取るべきです」
「・・・そうですね、リグレット」
そんな空気を察してか休息を勧めてくるリグレットに、イオンは同意する。何かやるせない気持ちを誤魔化している事から、目を反らしながら・・・















大胆かつ鮮やかにくりなした預言停止の為の一手



一手を為した今、後は作った流れに乗る事が肝要になる



自分達が世界を導く為の流れに




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