必然は偶然、偶然は必然 第十三話
「そんな事も考えられなかった貴女にこれ以上、神託の盾として活動させる訳にはいきません・・・ティア=グランツ、貴女を導師の名において神託の盾より解任します」
「っ!?イ、イオン様!それだけは、それだけはやめてください!」
「何故やめなければならないのですか?」
・・・その為にまずはと告げる処置は神託の盾を辞めさせる事。その冷たい宣告にティアは青い顔のまま慌ててイオンに撤回を要求するが、当の本人は首を傾げるだけ。
「貴女、言いましたよね?ヴァンと自分の事は個人的な事だと。成程、確かに神託の盾とは言え一個人としての立場なら、プライベートなことは僕にも黙秘することは許される立場にはあります。ですが貴女が黙秘してきたことは個人的な所か神託の盾全体に、果てはダアトすら越えた世界中全てに関わる問題になってしまったんですよ?それらに繋がっているやもしれないといったことを貴女は黙っていたのは、個人的な事と納めていいと思うんですか?」
「そ、それは・・・確かに私はそうしてしまったことは否定出来ません・・・ですが、もうこのようなことはしません!ですから・・・」
「それだけではありません、神託の盾から貴女を解任する決定的な理由はもうひとつあります」
「え・・・?」
「ルークについて、貴方の態度が一貫して彼を見下していた事ですよ」
「っ!?」
そこから神託の盾を辞めさせるには十分な理由を再び上げるイオンに次はやらないと悲嘆にティアは叫ぶが、その次はやらないなど信じる気は砂粒一つ程もないイオンはここでルークに対しての態度を引き合いに出し・・・ティアを凍り付かせた。
「僕は言ったはずです、彼は僕と対等に話せるくらいの地位にいる人間だと。ですが貴女は度々僕がいる前でも僕の言ったことを忘れ、彼に自分が上だと言わんばかりの態度を取っていた・・・ハッキリ言えばそれだけでもう貴女を神託の盾から解任するには十分過ぎる罪状ですが、そんな僕の言葉すら行動で否定した貴女を今更信じろなどとそれこそお門違いですよ」
「っ・・・あっ・・・うぅ・・・」
・・・起こしてしまった事実は変えようもないし、それを望んで起こしたのはティア自身。
否定しようにも否定出来ず、イオン自身からキツいお叱りを受けていただけに何とか言い訳を探そうとするものの、逃げ道など許さない論理にティアはうまい言葉が出ずどもるばかりで滝のような冷や汗を浮かべる。
「それに、です。貴女にこのまま神託の盾でいられても我々にとって不都合な点があるんですよ」
「えっ・・・!?」
そこに更に追撃をかける予告を取るイオンに、ティアの表情が更に恐怖で強張る。
「貴女が神託の盾所属のままでしたら一応軍属ですので無理な取り調べは出来ないのですが、罪人としてなら多少の無茶は聞かせられますからね・・・話していただきますよ、貴女がヴァンに疑いを持ったときからの貴女の行動を無理矢理にでもね」
「そっ、それは!?私を尋問しようと言うんですか!?」
「それ以外の何物でもありませんよ」
その予想に違わぬよう言葉を飾らず話をさせると言ったイオンに、流石にティアも状況を即座に理解したまらず大声を上げた。
.
「っ!?イ、イオン様!それだけは、それだけはやめてください!」
「何故やめなければならないのですか?」
・・・その為にまずはと告げる処置は神託の盾を辞めさせる事。その冷たい宣告にティアは青い顔のまま慌ててイオンに撤回を要求するが、当の本人は首を傾げるだけ。
「貴女、言いましたよね?ヴァンと自分の事は個人的な事だと。成程、確かに神託の盾とは言え一個人としての立場なら、プライベートなことは僕にも黙秘することは許される立場にはあります。ですが貴女が黙秘してきたことは個人的な所か神託の盾全体に、果てはダアトすら越えた世界中全てに関わる問題になってしまったんですよ?それらに繋がっているやもしれないといったことを貴女は黙っていたのは、個人的な事と納めていいと思うんですか?」
「そ、それは・・・確かに私はそうしてしまったことは否定出来ません・・・ですが、もうこのようなことはしません!ですから・・・」
「それだけではありません、神託の盾から貴女を解任する決定的な理由はもうひとつあります」
「え・・・?」
「ルークについて、貴方の態度が一貫して彼を見下していた事ですよ」
「っ!?」
そこから神託の盾を辞めさせるには十分な理由を再び上げるイオンに次はやらないと悲嘆にティアは叫ぶが、その次はやらないなど信じる気は砂粒一つ程もないイオンはここでルークに対しての態度を引き合いに出し・・・ティアを凍り付かせた。
「僕は言ったはずです、彼は僕と対等に話せるくらいの地位にいる人間だと。ですが貴女は度々僕がいる前でも僕の言ったことを忘れ、彼に自分が上だと言わんばかりの態度を取っていた・・・ハッキリ言えばそれだけでもう貴女を神託の盾から解任するには十分過ぎる罪状ですが、そんな僕の言葉すら行動で否定した貴女を今更信じろなどとそれこそお門違いですよ」
「っ・・・あっ・・・うぅ・・・」
・・・起こしてしまった事実は変えようもないし、それを望んで起こしたのはティア自身。
否定しようにも否定出来ず、イオン自身からキツいお叱りを受けていただけに何とか言い訳を探そうとするものの、逃げ道など許さない論理にティアはうまい言葉が出ずどもるばかりで滝のような冷や汗を浮かべる。
「それに、です。貴女にこのまま神託の盾でいられても我々にとって不都合な点があるんですよ」
「えっ・・・!?」
そこに更に追撃をかける予告を取るイオンに、ティアの表情が更に恐怖で強張る。
「貴女が神託の盾所属のままでしたら一応軍属ですので無理な取り調べは出来ないのですが、罪人としてなら多少の無茶は聞かせられますからね・・・話していただきますよ、貴女がヴァンに疑いを持ったときからの貴女の行動を無理矢理にでもね」
「そっ、それは!?私を尋問しようと言うんですか!?」
「それ以外の何物でもありませんよ」
その予想に違わぬよう言葉を飾らず話をさせると言ったイオンに、流石にティアも状況を即座に理解したまらず大声を上げた。
.