必然は偶然、偶然は必然 第二話
『何故だ?そなたら二人までこの事に関わるべき理由などないはずだ。何故あえてすぐに帰れる道を選ばず、ここに残る?』
「・・・かつて私のいた世界ではこの世界とは違うが、世界の危機に陥った・・・その時世界はある者達に救われただが、私はその者達をただ見送る以外に何も出来ずにいた・・・」
ローレライのあえてここにいる必要はないと突き放す物言いに、クラトスは昔を思い出すよう目を閉じながら話す。
「あの時私はロイド達に全てを任せるしかない状況だったが故に後を任せたが、正直な所私はロイド達だけにそうさせてしまったことを少なからず心残りに思っていた・・・あの時力になれなかったことをな・・・」
「「「「・・・」」」」
・・・クラトスの脳裏に浮かぶのはダイクの家にてロイド達をデリス・カーラーンに行く姿を見送った光景。全てを託せる実力があると確信してロイドに後を任せたクラトスだったが、それでも直接的には役に立てなかった事は心残りだった。そんな想いがこもった声に、一同は否応なしに黙り混む。
「・・・だから私は自己満足とわかってはいても、ウッドロウに協力したいと考えたのだ。あの時とは違うとわかっているが、せめて同じように世界を救う為に行動するウッドロウ達を助けられれば少しはロイド達に報いられると思ってな・・・それにロイド達がここにいたなら、間違いなく協力するといいだすだろうから尚更にな」
『・・・余程そなたの中ではそのロイドと言う人物達は大切な者達なんだな』
「・・・そうだ」
自己満足と自嘲気味に話すクラトスだがその声には暖かい想いもこもっている、それを感じ取りローレライはロイド達が大事なのだと確信する。
『・・・そなたの気持ちはよくわかった、そうすることが真に強い物だとな。後はそなただ、セネル』
「・・・あぁ」
クラトスの頷きにローレライはこれ以上帰るかどうか聞くことを止めつつも、今度はセネルに質問を開始する。
「・・・俺の場合はディムロスと同じような理由なんだけど、何て言うかその・・・ちょっと違うんだよな・・・」
『・・・なんだ、遠慮はいらん。言ってみろ』
質問に答えつつも歯切れが悪そうに顔を背けるセネルに、ローレライはそれを躊躇と見て遠慮なく言えと言う。
「・・・なら言うけどさ、正直俺はルークとイオンの二人と一緒に旅してたティア達だっけ?あいつらが信じられないから、俺は二人を助けたいと思って協力したいって思ったんだよ」
『・・・ティア達が信じられない?』
しかしセネルの理由を聞きその言葉を疑う半面、ローレライはその言葉に喜びを感じていた。
「あぁ・・・俺は昔相当馬鹿な事ばっかりしてて仲間に見捨てられそうな事があったんだけどさ、それでも皆とは色々あってわかりあって来れたんだ。けどなんか話を聞く限りじゃルークとイオンの事をティア達は分かろうともしてなくて、他の色々な事まで全部分かったように勘違いして行動してたように感じたんだよ。俺・・・」
『・・・』
・・・シャーリィを助けようと向こう見ずになって突っ走っていた時、聖爪術を自身だけ得られなかった時など自分を見捨てる機会はいくらでもあった。だがそれでも自分を見捨てなかった仲間達をセネルは大事に思っている。だがセネルからして見ればルークとイオンの二人にはティア達は、クロエ達のような真剣に対等に向かい合う感じが見てとれなかった。明らかに上から目線でしか物を言わず、全て分かったような態度でいるのにその結果世界を大幅に衰退させるような政策を実行している・・・
セネルのティア達に対して思っている事をローレライはしっかり聞きいれていく。
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「・・・かつて私のいた世界ではこの世界とは違うが、世界の危機に陥った・・・その時世界はある者達に救われただが、私はその者達をただ見送る以外に何も出来ずにいた・・・」
ローレライのあえてここにいる必要はないと突き放す物言いに、クラトスは昔を思い出すよう目を閉じながら話す。
「あの時私はロイド達に全てを任せるしかない状況だったが故に後を任せたが、正直な所私はロイド達だけにそうさせてしまったことを少なからず心残りに思っていた・・・あの時力になれなかったことをな・・・」
「「「「・・・」」」」
・・・クラトスの脳裏に浮かぶのはダイクの家にてロイド達をデリス・カーラーンに行く姿を見送った光景。全てを託せる実力があると確信してロイドに後を任せたクラトスだったが、それでも直接的には役に立てなかった事は心残りだった。そんな想いがこもった声に、一同は否応なしに黙り混む。
「・・・だから私は自己満足とわかってはいても、ウッドロウに協力したいと考えたのだ。あの時とは違うとわかっているが、せめて同じように世界を救う為に行動するウッドロウ達を助けられれば少しはロイド達に報いられると思ってな・・・それにロイド達がここにいたなら、間違いなく協力するといいだすだろうから尚更にな」
『・・・余程そなたの中ではそのロイドと言う人物達は大切な者達なんだな』
「・・・そうだ」
自己満足と自嘲気味に話すクラトスだがその声には暖かい想いもこもっている、それを感じ取りローレライはロイド達が大事なのだと確信する。
『・・・そなたの気持ちはよくわかった、そうすることが真に強い物だとな。後はそなただ、セネル』
「・・・あぁ」
クラトスの頷きにローレライはこれ以上帰るかどうか聞くことを止めつつも、今度はセネルに質問を開始する。
「・・・俺の場合はディムロスと同じような理由なんだけど、何て言うかその・・・ちょっと違うんだよな・・・」
『・・・なんだ、遠慮はいらん。言ってみろ』
質問に答えつつも歯切れが悪そうに顔を背けるセネルに、ローレライはそれを躊躇と見て遠慮なく言えと言う。
「・・・なら言うけどさ、正直俺はルークとイオンの二人と一緒に旅してたティア達だっけ?あいつらが信じられないから、俺は二人を助けたいと思って協力したいって思ったんだよ」
『・・・ティア達が信じられない?』
しかしセネルの理由を聞きその言葉を疑う半面、ローレライはその言葉に喜びを感じていた。
「あぁ・・・俺は昔相当馬鹿な事ばっかりしてて仲間に見捨てられそうな事があったんだけどさ、それでも皆とは色々あってわかりあって来れたんだ。けどなんか話を聞く限りじゃルークとイオンの事をティア達は分かろうともしてなくて、他の色々な事まで全部分かったように勘違いして行動してたように感じたんだよ。俺・・・」
『・・・』
・・・シャーリィを助けようと向こう見ずになって突っ走っていた時、聖爪術を自身だけ得られなかった時など自分を見捨てる機会はいくらでもあった。だがそれでも自分を見捨てなかった仲間達をセネルは大事に思っている。だがセネルからして見ればルークとイオンの二人にはティア達は、クロエ達のような真剣に対等に向かい合う感じが見てとれなかった。明らかに上から目線でしか物を言わず、全て分かったような態度でいるのにその結果世界を大幅に衰退させるような政策を実行している・・・
セネルのティア達に対して思っている事をローレライはしっかり聞きいれていく。
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