必然は偶然、偶然は必然 第十一話
「・・・」
再度差し出されたルークの手。そこにある手とルークの顔を、アリエッタはおずおずと交互に見る。そしてアリエッタは・・・
‘ギュッ’
「ホントに・・・いいん、ですか?」
「あぁ・・・一緒に来てくれた方が嬉しいからな」
ルークの手を確かめるようにしながらも、取った。
「それにロクに覚悟もなくお前と戦うことになったなら、クイーンにどういった顔をすりゃいいかわからないからな」
「あ・・・そう言えばルークもイオン様と一緒にチーグルの森に行ってた、ですね・・・ルークもママの恩人、でした・・・」
「いやまぁ、あんまり気にすんなよ。クイーンに話を通してくれたのはイオンなんだから」
「ふふ、謙遜することはないよルーク君。君もイオン君とクイーンの説得に協力したのには変わりはないんだから」
「そうだぞ、ルーク」
「ウッドロウ、セネル・・・あぁ、くっそ!なんかはずい!」
そんなアリエッタに気恥ずかしそうに応対するルークを見てウッドロウとセネルが優しく声をかければ、その状況がいたたまれなくなったのかルークは握っていたアリエッタの手を離し顔を赤くしてやけくそにそっぽを向く。
「・・・ふふっ!・・・ルーク、かわいいです・・・」
「なっ!?お、男に向かってかわいいってなんだよ!?」
そんなやり取りにこの部屋に来て自然に笑みを浮かべかわいいというアリエッタに、たまらずルークは赤い顔のまま焦って声を上げる・・・長いこと譜石帯にいたので色々な経験を積み重ねてきたとルークは思っていたようだが、人との接触がなかったために羞恥心を感じる心はまだ子供のままだったようだ。
「だってホントにかわいい、です」
「っ・・・・・・あーっ、くそっ!まずなんて言いやいいかわかんねぇーっ!かわいいとかふざけんなって言いてぇし、笑顔になったの良かったとも言いてぇし、お前の方がかわいいだろとも言いてぇし!なんていやいいんだよ、俺!?」
「「「「・・・」」」」
「・・・・・・って、あれ?」
そして尚もかわいいというアリエッタだが流石に手を上げるべきではないと考えたルークは、頭をガリガリかきながら精一杯大声で怒鳴り散らすよう自身の心の内を叫ぶ・・・が、その中身を受け周りの空気が一瞬で一変したことにルークは気付いて辺りを見渡す。
「・・・ルーク、アリエッタの、こと、そう思ってた、ですか・・・?」
「へ・・・?」
「・・・もしかしてルーク、貴方無意識の内に言ってましたか?」
「何を・・・?」
「ははは、いいものだね。自分を素直に出せるという物は」
「だから何のことなんだ・・・?」
「いや、自分の発言思い出せよ・・・」
「・・・っ!」
「・・・気付いたか?はっきり言っていただろう、お前は」
「アリエッタの方がかわいいと」
「!!」
・・・1人想いが違うが共通して自分を見る視線は生暖かい物を見る目。何が何だか分からずにいたルークは周りからの声に徐々に自ら言ったことを理解し、最後のリグレットの言葉ではっきり思い出した。自分の言葉を。
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再度差し出されたルークの手。そこにある手とルークの顔を、アリエッタはおずおずと交互に見る。そしてアリエッタは・・・
‘ギュッ’
「ホントに・・・いいん、ですか?」
「あぁ・・・一緒に来てくれた方が嬉しいからな」
ルークの手を確かめるようにしながらも、取った。
「それにロクに覚悟もなくお前と戦うことになったなら、クイーンにどういった顔をすりゃいいかわからないからな」
「あ・・・そう言えばルークもイオン様と一緒にチーグルの森に行ってた、ですね・・・ルークもママの恩人、でした・・・」
「いやまぁ、あんまり気にすんなよ。クイーンに話を通してくれたのはイオンなんだから」
「ふふ、謙遜することはないよルーク君。君もイオン君とクイーンの説得に協力したのには変わりはないんだから」
「そうだぞ、ルーク」
「ウッドロウ、セネル・・・あぁ、くっそ!なんかはずい!」
そんなアリエッタに気恥ずかしそうに応対するルークを見てウッドロウとセネルが優しく声をかければ、その状況がいたたまれなくなったのかルークは握っていたアリエッタの手を離し顔を赤くしてやけくそにそっぽを向く。
「・・・ふふっ!・・・ルーク、かわいいです・・・」
「なっ!?お、男に向かってかわいいってなんだよ!?」
そんなやり取りにこの部屋に来て自然に笑みを浮かべかわいいというアリエッタに、たまらずルークは赤い顔のまま焦って声を上げる・・・長いこと譜石帯にいたので色々な経験を積み重ねてきたとルークは思っていたようだが、人との接触がなかったために羞恥心を感じる心はまだ子供のままだったようだ。
「だってホントにかわいい、です」
「っ・・・・・・あーっ、くそっ!まずなんて言いやいいかわかんねぇーっ!かわいいとかふざけんなって言いてぇし、笑顔になったの良かったとも言いてぇし、お前の方がかわいいだろとも言いてぇし!なんていやいいんだよ、俺!?」
「「「「・・・」」」」
「・・・・・・って、あれ?」
そして尚もかわいいというアリエッタだが流石に手を上げるべきではないと考えたルークは、頭をガリガリかきながら精一杯大声で怒鳴り散らすよう自身の心の内を叫ぶ・・・が、その中身を受け周りの空気が一瞬で一変したことにルークは気付いて辺りを見渡す。
「・・・ルーク、アリエッタの、こと、そう思ってた、ですか・・・?」
「へ・・・?」
「・・・もしかしてルーク、貴方無意識の内に言ってましたか?」
「何を・・・?」
「ははは、いいものだね。自分を素直に出せるという物は」
「だから何のことなんだ・・・?」
「いや、自分の発言思い出せよ・・・」
「・・・っ!」
「・・・気付いたか?はっきり言っていただろう、お前は」
「アリエッタの方がかわいいと」
「!!」
・・・1人想いが違うが共通して自分を見る視線は生暖かい物を見る目。何が何だか分からずにいたルークは周りからの声に徐々に自ら言ったことを理解し、最後のリグレットの言葉ではっきり思い出した。自分の言葉を。
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