必然は偶然、偶然は必然 第九話
「それよっか今は奥の方に行くぜ、問題はそこからだ・・・それと頼みたい事があるから歩きながら聞いてくれ・・・」
「あぁ・・・」
だがティアに頼むべき用などないとルークは更に坑道の奥へ素知らぬ様子で進みだし、セネルも静かに頷き後を付いていき歩み出す。イオンにクラトスにディムロスも歩き出すとアニスは「え?え・・・」と戸惑っていたが、何も会話が繰り出されないので仕方なさそうにその後ろを付いていく・・・
・・・そして坑道の中で少し拓けた場であり表よりより強い障気が滞留する地で、ルーク達はそこで倒れるいくつもの人達を見つけた。
「・・・っ!」
「・・・おい、クラトス」
「なんだ、ルーク?」
倒れている人にすぐさま駆け寄るアニスの姿を見てルークは後ろにいたクラトスにそっと近寄る。
「お前は俺達の後ろにこっそりと付いてきてくれ。アニスに対してはセネルがクラトスが付いていると言ってくれる」
「・・・わかった、行かせてもらう」
そこでルークは素早く後々に面倒にならないよう考えた案を出し、クラトスも意図をすぐに解して頷きを入れる。
「・・・じゃあ行くぞイオン、時間かけてたらまた面倒になりそうだ」
「えぇ、行きましょう」
クラトスの同意も得られたのでイオンに意を決して声をかけまた頷きで返し、ルーク達3人はセネル達に目配せを残しセフィロトへと続く道のある穴へと歩いていく・・・
・・・徐々に減り、減らし。以前は謀ったかのようヴァンの元に誰の付き添いもなく行った二人だったが、今は違う。何も知らずヴァンの望む結末を導いてしまった二人には、もうヴァンへの信頼は存在しない。
「・・・そろそろアイツが待ってる場所だ。クラトス、用心して見つからないよう付いてきてくれ」
「わかった」
セフィロトへと続くダアト式封呪の扉が近いという事で後ろに手をやり待てと言うと、クラトスはすぐさま立ち止まる。
「「・・・」」
・・・そこから二人は余計な言葉を挟まず、ゆっくりと先を行く。そして少し行った先にいたのは、扉の前で後ろ姿を見せているヴァン。
「・・・師匠!」
「・・・ルーク、来たか」
その様子にルークがまだ師匠大好きな様子を浮かべ声をかければ、振り向き様のその顔には笑いはあれど心からの感情などない。切って張ったようなその顔に対するルークは笑顔は崩さない、これは流石と言えよう。
「・・・導師も来られましたか、これで手間が省けました」
「・・・何がですか、ヴァン?」
その切って張った顔のまま今度はイオンに視線を向ければ、演技無しに不審そうな顔で首を傾ける。
「導師、こちらの扉を開けていただきたい」
「・・・それは・・・」
「・・・何があるんですか、ヴァン師匠?この先に・・・」
「この先に行けば障気を消せるのだ、ルーク・・・お前の力を使えばな」
「俺の、力・・・!?」
そこでありもしない目的をとうとうと語り力とヴァンがここでようやく語れば、ルークはなんのことなのかと動揺しながら自分の両手を何度も確認するように見る。
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「あぁ・・・」
だがティアに頼むべき用などないとルークは更に坑道の奥へ素知らぬ様子で進みだし、セネルも静かに頷き後を付いていき歩み出す。イオンにクラトスにディムロスも歩き出すとアニスは「え?え・・・」と戸惑っていたが、何も会話が繰り出されないので仕方なさそうにその後ろを付いていく・・・
・・・そして坑道の中で少し拓けた場であり表よりより強い障気が滞留する地で、ルーク達はそこで倒れるいくつもの人達を見つけた。
「・・・っ!」
「・・・おい、クラトス」
「なんだ、ルーク?」
倒れている人にすぐさま駆け寄るアニスの姿を見てルークは後ろにいたクラトスにそっと近寄る。
「お前は俺達の後ろにこっそりと付いてきてくれ。アニスに対してはセネルがクラトスが付いていると言ってくれる」
「・・・わかった、行かせてもらう」
そこでルークは素早く後々に面倒にならないよう考えた案を出し、クラトスも意図をすぐに解して頷きを入れる。
「・・・じゃあ行くぞイオン、時間かけてたらまた面倒になりそうだ」
「えぇ、行きましょう」
クラトスの同意も得られたのでイオンに意を決して声をかけまた頷きで返し、ルーク達3人はセネル達に目配せを残しセフィロトへと続く道のある穴へと歩いていく・・・
・・・徐々に減り、減らし。以前は謀ったかのようヴァンの元に誰の付き添いもなく行った二人だったが、今は違う。何も知らずヴァンの望む結末を導いてしまった二人には、もうヴァンへの信頼は存在しない。
「・・・そろそろアイツが待ってる場所だ。クラトス、用心して見つからないよう付いてきてくれ」
「わかった」
セフィロトへと続くダアト式封呪の扉が近いという事で後ろに手をやり待てと言うと、クラトスはすぐさま立ち止まる。
「「・・・」」
・・・そこから二人は余計な言葉を挟まず、ゆっくりと先を行く。そして少し行った先にいたのは、扉の前で後ろ姿を見せているヴァン。
「・・・師匠!」
「・・・ルーク、来たか」
その様子にルークがまだ師匠大好きな様子を浮かべ声をかければ、振り向き様のその顔には笑いはあれど心からの感情などない。切って張ったようなその顔に対するルークは笑顔は崩さない、これは流石と言えよう。
「・・・導師も来られましたか、これで手間が省けました」
「・・・何がですか、ヴァン?」
その切って張った顔のまま今度はイオンに視線を向ければ、演技無しに不審そうな顔で首を傾ける。
「導師、こちらの扉を開けていただきたい」
「・・・それは・・・」
「・・・何があるんですか、ヴァン師匠?この先に・・・」
「この先に行けば障気を消せるのだ、ルーク・・・お前の力を使えばな」
「俺の、力・・・!?」
そこでありもしない目的をとうとうと語り力とヴァンがここでようやく語れば、ルークはなんのことなのかと動揺しながら自分の両手を何度も確認するように見る。
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