時代と焔の守り手は龍の剣 第四話
・・・そして会話もそこそこに、ローズおばさんと別れたセカンは宿屋の前で待機していた。
「・・・!」
するとそこから見えた、街の入口に集まる団体・・・六神将の面々がいきなり現れた事でセカンはすぐさま物陰に隠れ、慎重に様子を伺う。
「・・・そんなとこで何やってんだ、セカン?」
「あ、皆さん・・・街の入口に六神将がいます。こちらに来て下さい」
「なんですって?」
そんなセカンに戻ってきたルークが声をかけ、セカンは振り向きながらアニスがいないことを確認しつつ六神将がいることを告げる。その言葉に四人も物陰に隠れ、様子を伺う・・・
・・・そして程なくするとアッシュを抜かした六神将達は入口を固めていた神託の盾達に撤退命令を下し、セントビナーから姿を消していく・・・
「ラルゴは生きていた・・・くっ・・・」
「あの状況でトドメを刺し忘れたのは私のミスでもあります、気にしなくていいですよ」
「すみません・・・」
アッシュ以外、というからには当然ラルゴも存在していることになる。まだ本調子ではないその姿を見てセカンは少しうつむくが、ジェイドのフォローを受け素直に頭を上げる。
「・・・そういえばアニスさんは?」
「彼女は私達に伝言を頼んで先に行きました。カイツールにて待つとのことです」
「そうですか・・・」
気を取り直しセカンはアニスの事を問い、無事だと分かって安堵するセカン。
「大佐、神託の盾は撤退しました。早く私達もカイツールに行きましょう」
「そうですね」
「あっ・・・それはまだ、止めておいた方がいいと思います」
「・・・何故なの?」
そして早速と言わんばかりに出発を口にして同意をするティアとジェイドに、セカンは出発はするべきではないと告げる。その声に若干だが不快げに訳を問うティア。
「今からセントビナーを出て下手に先を急げば神託の盾と鉢合わせになりかねません。つい先程撤退したばかりですし・・・それにアクゼリュス側の道を経由して行くルートは橋が壊れて通れなくなっているので、どうしてもフーブラス河経由でカイツールに向かわなくてはいけません」
「橋が壊れている・・・それは初耳ですね。貴女がこちらに来る時にはもう壊れていたのですか?」
「はい。だからフーブラス河を通り抜ける体調を整え神託の盾との距離を離すためにも、今日はここで休んだ方がいいと思います」
「成程・・・確かにセカンの言う事は一理ありますね・・・という訳で私はセカンの案で行こうと思いますが、よろしいですか?皆さん」
「俺は構わねぇよ」
「僕もそれでいいです」
「・・・はい」
ティアの視線は気にせず神託の盾との遭遇を避けること、アクゼリュス側の比較的安全な道が使えずフーブラス河を通るしかない事を述べた上で今日の宿はここで取るべきだとセカンは告げる。その意見に眼鏡を押さえながら納得したジェイドは三人に呼びかけ、ルーク・イオンの二人はスッと納得するがティアはどこか面白くなさそうに同意する。
「決まりですね。では早速宿に向かいましょう」
だがティアの不満そうな顔を気にせずジェイドは決定項を告げて先頭を歩き、セカン達も後に続く・・・
・・・その後、偶然空いていた最後の宿の一室を取れてゆったりとしていたセカン達。時刻も夕刻を過ぎ、夕食を取るに相応しい時間になった時の事だった。
「何ぃ?部屋が空いていないのか?」
「はい。なので泊まりたいならどなたかに相部屋をさせていただくよう、交渉していただかないとなんとも・・・」
「おいおい、マジかよ・・・」
宿の入口で店主と宿泊の交渉をしている、声色からして青年は過ぎた頃の男性の声がセカン達の耳に聞こえて来る。
「あれ?この声・・・」
「ルークさん?」
するとルークがその声に何かを感じたのかそちらに顔を出しに行く様子を見て、セカンはその後を追う。
「あっ、お前ガイじゃん!」
.
「・・・!」
するとそこから見えた、街の入口に集まる団体・・・六神将の面々がいきなり現れた事でセカンはすぐさま物陰に隠れ、慎重に様子を伺う。
「・・・そんなとこで何やってんだ、セカン?」
「あ、皆さん・・・街の入口に六神将がいます。こちらに来て下さい」
「なんですって?」
そんなセカンに戻ってきたルークが声をかけ、セカンは振り向きながらアニスがいないことを確認しつつ六神将がいることを告げる。その言葉に四人も物陰に隠れ、様子を伺う・・・
・・・そして程なくするとアッシュを抜かした六神将達は入口を固めていた神託の盾達に撤退命令を下し、セントビナーから姿を消していく・・・
「ラルゴは生きていた・・・くっ・・・」
「あの状況でトドメを刺し忘れたのは私のミスでもあります、気にしなくていいですよ」
「すみません・・・」
アッシュ以外、というからには当然ラルゴも存在していることになる。まだ本調子ではないその姿を見てセカンは少しうつむくが、ジェイドのフォローを受け素直に頭を上げる。
「・・・そういえばアニスさんは?」
「彼女は私達に伝言を頼んで先に行きました。カイツールにて待つとのことです」
「そうですか・・・」
気を取り直しセカンはアニスの事を問い、無事だと分かって安堵するセカン。
「大佐、神託の盾は撤退しました。早く私達もカイツールに行きましょう」
「そうですね」
「あっ・・・それはまだ、止めておいた方がいいと思います」
「・・・何故なの?」
そして早速と言わんばかりに出発を口にして同意をするティアとジェイドに、セカンは出発はするべきではないと告げる。その声に若干だが不快げに訳を問うティア。
「今からセントビナーを出て下手に先を急げば神託の盾と鉢合わせになりかねません。つい先程撤退したばかりですし・・・それにアクゼリュス側の道を経由して行くルートは橋が壊れて通れなくなっているので、どうしてもフーブラス河経由でカイツールに向かわなくてはいけません」
「橋が壊れている・・・それは初耳ですね。貴女がこちらに来る時にはもう壊れていたのですか?」
「はい。だからフーブラス河を通り抜ける体調を整え神託の盾との距離を離すためにも、今日はここで休んだ方がいいと思います」
「成程・・・確かにセカンの言う事は一理ありますね・・・という訳で私はセカンの案で行こうと思いますが、よろしいですか?皆さん」
「俺は構わねぇよ」
「僕もそれでいいです」
「・・・はい」
ティアの視線は気にせず神託の盾との遭遇を避けること、アクゼリュス側の比較的安全な道が使えずフーブラス河を通るしかない事を述べた上で今日の宿はここで取るべきだとセカンは告げる。その意見に眼鏡を押さえながら納得したジェイドは三人に呼びかけ、ルーク・イオンの二人はスッと納得するがティアはどこか面白くなさそうに同意する。
「決まりですね。では早速宿に向かいましょう」
だがティアの不満そうな顔を気にせずジェイドは決定項を告げて先頭を歩き、セカン達も後に続く・・・
・・・その後、偶然空いていた最後の宿の一室を取れてゆったりとしていたセカン達。時刻も夕刻を過ぎ、夕食を取るに相応しい時間になった時の事だった。
「何ぃ?部屋が空いていないのか?」
「はい。なので泊まりたいならどなたかに相部屋をさせていただくよう、交渉していただかないとなんとも・・・」
「おいおい、マジかよ・・・」
宿の入口で店主と宿泊の交渉をしている、声色からして青年は過ぎた頃の男性の声がセカン達の耳に聞こえて来る。
「あれ?この声・・・」
「ルークさん?」
するとルークがその声に何かを感じたのかそちらに顔を出しに行く様子を見て、セカンはその後を追う。
「あっ、お前ガイじゃん!」
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