禁忌とされた封印された過去との対峙
・・・それはシェリダンから時は進み、ケセドニアで首脳会談を終えグランコクマにまで比古清十郎達が戻った時の事だ。
「・・・失礼します」
「・・・なんだ、フリングス?」
・・・グランコクマの客室にてやることもなく待機をしていた比古清十郎達。その客室にフリングスが神妙な表情で入室してきた。
「・・・カクノシンさん、少々来てはいただけないでしょうか?ピオニー陛下がお呼びなのですが・・・」
「ピオニーがだと?何の用だ、俺に?」
「・・・いえ、厳密にはディストが呼んでいるんです。ただその訳が少し特殊でして・・・」
「・・・訳ありか。まぁ気は進まんが、やることも特に今はない。付いていってやろう」
それでピオニーが呼んでるから来て欲しいと言うが続けてなんとも言い難い様子で比古清十郎に近付き小声でディストと言い、その様子に仕方ないと比古清十郎は頷く。
・・・それで比古清十郎が連れてこられた皇帝の私室。そこにはピオニーにディスト、それにジェイドの姿があった。
「では私はこれで失礼します・・・」
「・・・さて、ディストが俺を呼んだということだが何の用だ?くだらん用なら俺はとっとと戻るぞ」
「ま、待ってください!私が貴方を呼んだのは貴方が今持っているという魔剣ネビリムを私に渡してほしいのです!」
「・・・何?」
フリングスが部屋から退出して不機嫌にさっさと話せと言う比古清十郎にディストは慌てて口を開くが、その中身に眉を上げる。魔剣ネビリムを渡せと言う中身に。
「一体何をする気だ、この剣を使って?」
「そ、それは・・・前に見たところただの剣ではないので、研究をしたいと思って「嘘をつけ」・・・っ!?」
「見たところただの剣ではない?なら何故お前はこの剣の名前を知っている、はっきり魔剣ネビリムと」
「っ!?」
すぐにその訳を問うと研究の為と言いかけるが、比古清十郎からすぐに挟まれた鋭い指摘にディストは驚きに声を詰まらせた。嘘をあっさり見極められたことで。
「・・・どうやらお前も知っているようだな、これが惑星譜術の触媒であることを。それを知っていて俺からこれを騙し取ろうとは・・・どうやらお前は反旗を翻すつもりのようだな、惑星譜術を用いて俺やマルクトに対して」
「ま、ままま待ってください!け、決してそんなことをするためにその剣が必要と言う訳ではありません!ただその剣が鍵になるから私に預けてほしいというだけです!」
「・・・鍵?」
そんな姿に場も気にせず刀に手をかけ殺気を向ける比古清十郎に慌ててディストは手を前に出し、そうでないと必死に疑惑を否定するが鍵という単語にジェイド達も眉を寄せる。
「・・・おい、ここまで言っておいて今更沈黙など出来ると思うなよ。黙るなら今すぐ斬って捨てても構わんぞ、俺は」
「ちょっ!?・・・ピオニー止めてください!いくらなんでも貴方も自分の部屋で殺傷沙汰、それも私が死ぬなど嫌でしょう!?」
「あぁ、確かに嫌だが・・・それ以上に俺もお前が何をするつもりか気になるんでな。それにわざわざ何度も何度もカクノシンに会わせろと言うお前の要望を聞いて特別にこの場をセッティングしたんだ、訳を言わんと言うのならお前の命を守る義務はない。俺も不穏分子を無意味に見逃す気はないんでな・・・それに俺がお前を守ろうとしたとて、それでカクノシンが納得して引くと思うか?」
「・・・っ!」
そこから比古清十郎が更にあからさまな殺気を向けてきた事にディストがピオニー助けを求めるが、相手もだが自分も話さない限り助けないと明確に厳しい視線付きで拒否されまた言葉に詰まりうなだれる。
「・・・わかりました、話します。ですが貴殿方も私の話を聞けば私のやることの素晴らしさがわかるはずですや、ジェイド、ピオニー」
「何・・・?」
そしてようやく話すと決意したディストは顔を上げるが、その中身に名指しされた二人は訝しげに眉を寄せる。
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「・・・失礼します」
「・・・なんだ、フリングス?」
・・・グランコクマの客室にてやることもなく待機をしていた比古清十郎達。その客室にフリングスが神妙な表情で入室してきた。
「・・・カクノシンさん、少々来てはいただけないでしょうか?ピオニー陛下がお呼びなのですが・・・」
「ピオニーがだと?何の用だ、俺に?」
「・・・いえ、厳密にはディストが呼んでいるんです。ただその訳が少し特殊でして・・・」
「・・・訳ありか。まぁ気は進まんが、やることも特に今はない。付いていってやろう」
それでピオニーが呼んでるから来て欲しいと言うが続けてなんとも言い難い様子で比古清十郎に近付き小声でディストと言い、その様子に仕方ないと比古清十郎は頷く。
・・・それで比古清十郎が連れてこられた皇帝の私室。そこにはピオニーにディスト、それにジェイドの姿があった。
「では私はこれで失礼します・・・」
「・・・さて、ディストが俺を呼んだということだが何の用だ?くだらん用なら俺はとっとと戻るぞ」
「ま、待ってください!私が貴方を呼んだのは貴方が今持っているという魔剣ネビリムを私に渡してほしいのです!」
「・・・何?」
フリングスが部屋から退出して不機嫌にさっさと話せと言う比古清十郎にディストは慌てて口を開くが、その中身に眉を上げる。魔剣ネビリムを渡せと言う中身に。
「一体何をする気だ、この剣を使って?」
「そ、それは・・・前に見たところただの剣ではないので、研究をしたいと思って「嘘をつけ」・・・っ!?」
「見たところただの剣ではない?なら何故お前はこの剣の名前を知っている、はっきり魔剣ネビリムと」
「っ!?」
すぐにその訳を問うと研究の為と言いかけるが、比古清十郎からすぐに挟まれた鋭い指摘にディストは驚きに声を詰まらせた。嘘をあっさり見極められたことで。
「・・・どうやらお前も知っているようだな、これが惑星譜術の触媒であることを。それを知っていて俺からこれを騙し取ろうとは・・・どうやらお前は反旗を翻すつもりのようだな、惑星譜術を用いて俺やマルクトに対して」
「ま、ままま待ってください!け、決してそんなことをするためにその剣が必要と言う訳ではありません!ただその剣が鍵になるから私に預けてほしいというだけです!」
「・・・鍵?」
そんな姿に場も気にせず刀に手をかけ殺気を向ける比古清十郎に慌ててディストは手を前に出し、そうでないと必死に疑惑を否定するが鍵という単語にジェイド達も眉を寄せる。
「・・・おい、ここまで言っておいて今更沈黙など出来ると思うなよ。黙るなら今すぐ斬って捨てても構わんぞ、俺は」
「ちょっ!?・・・ピオニー止めてください!いくらなんでも貴方も自分の部屋で殺傷沙汰、それも私が死ぬなど嫌でしょう!?」
「あぁ、確かに嫌だが・・・それ以上に俺もお前が何をするつもりか気になるんでな。それにわざわざ何度も何度もカクノシンに会わせろと言うお前の要望を聞いて特別にこの場をセッティングしたんだ、訳を言わんと言うのならお前の命を守る義務はない。俺も不穏分子を無意味に見逃す気はないんでな・・・それに俺がお前を守ろうとしたとて、それでカクノシンが納得して引くと思うか?」
「・・・っ!」
そこから比古清十郎が更にあからさまな殺気を向けてきた事にディストがピオニー助けを求めるが、相手もだが自分も話さない限り助けないと明確に厳しい視線付きで拒否されまた言葉に詰まりうなだれる。
「・・・わかりました、話します。ですが貴殿方も私の話を聞けば私のやることの素晴らしさがわかるはずですや、ジェイド、ピオニー」
「何・・・?」
そしてようやく話すと決意したディストは顔を上げるが、その中身に名指しされた二人は訝しげに眉を寄せる。
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