時代と焔の守り手は龍の剣 epilogue
「二年前のグランコクマ以来ですが、お変わりはありませんでしたか?」
「えぇこちらは特に。そちらはいかがでしたか?」
「少々覚える事は多かったですが、特には大きな問題はありませんでしたよ。それに手前味噌ではありますが、公爵からの信頼もいただけたのでこうやってお話も出来るように取り計らっていただきました」
「それはよかった」
・・・それらの過程があったからこそ今ジェイドはファブレ邸にいる。久しぶりの再会に穏やかに会話を交わすジェイドとフリングスの二人に、ルークも笑みを浮かべる。
「よかったな・・・こんな形でまた会うことが出来て・・・」
「それは貴方のおかげです、ルーク様」
「今は言葉は崩せよ、久しぶりにフリングス少将に会って俺達しかこの場にいないんだから」
「・・・ではそうさせていただきましょう」
ルークの呟きにジェイドが主を丁寧に褒め称えるが、その言葉遣いを今は改めるように言われ少し崩す。
「・・・まぁ立ち話もなんだ。少将には色々世話になったからな。ささやかなもてなしだけれど茶と机を今から用意するからゆっくりとしてくれ・・・ジェイド、頼む」
「かしこまりました」
「すみません、気を使っていただいて・・・」
それで改めて場を整えんとルークの命令にジェイドも執事が板についた綺麗な礼を返して退出していき、フリングスはその気遣いに軽い会釈で返す。
・・・そして数分後、運ばれてきた机と茶に腰と気を落ち着けながらルークとフリングスは傍らに控えているジェイドがいる中で改めて会話を交わす。
「・・・時にルーク殿、前にファブレ邸にはまだガルディオスの関係者がいたと貴方が手紙をマルクトに出されたと聞いたのですが・・・詳しい中身が書かれていなかったと陛下からお聞きしたのですが、そちらはどのように解決されたのでしたか?」
「あぁ、ペールの事か」
そこでフリングスがふと思い出すように出したガルディオスの名に、ルークは動揺した様子もなく返す。
「とは言ってもペールの事を怪しいと思って内密にどうにかしたのはジェイドなんだけど・・・あの時はどうしたんだ?」
「簡単な事、と言うと少し語弊がありますが説得は楽でしたよ。ガイの事はルークから聞いていましたし、時々ガイの事を気にしていましたからね。それである時ガルディオスと関連しているかどうかを聞いた上でガイの事を事細かに話したら、衝撃を受けて何もしないと約束をされた上で自主的に公爵に暇をもらいたいと言われて出ていかれました」
「・・・それは、大丈夫だったんですか?」
ただ自分は預かり知らぬ事とルークが当事者のジェイドに視線を向ければ、簡潔に済ませられた事を明かすがフリングスはイマイチ信じられてないようで確認の声を向ける。
「大丈夫だと思われますよ。あの方はグランコクマでピオニー陛下にルークから何をどのように言われたのか、それでその結末を聞いた時は愕然としながらも受け入れた様子でした。それでこれ以上ファブレにいるわけにはいかないと重い表情で呟き、私の事が信頼出来ないのならマルクトに報告してもいいと言われて出ていかれましたから」
「・・・だからルーク殿から手紙が届いたのですね、その報告の手紙が」
「まぁこっちも初め聞いた時は驚いたんだけど、そこまで聞いてペールを警戒するのも捕まえようとするのもって思ったからな。だからもし不穏な動きをしてる姿をバチカルで見たら捕まえるくらいでいいって俺もジェイドの意見に賛成したんだよ」
「・・・そういうことだったのですか」
その声に大丈夫だろうと予測をつけるジェイドとルークの二人に、フリングスも表情を崩した。余程の事だったのだと。
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「えぇこちらは特に。そちらはいかがでしたか?」
「少々覚える事は多かったですが、特には大きな問題はありませんでしたよ。それに手前味噌ではありますが、公爵からの信頼もいただけたのでこうやってお話も出来るように取り計らっていただきました」
「それはよかった」
・・・それらの過程があったからこそ今ジェイドはファブレ邸にいる。久しぶりの再会に穏やかに会話を交わすジェイドとフリングスの二人に、ルークも笑みを浮かべる。
「よかったな・・・こんな形でまた会うことが出来て・・・」
「それは貴方のおかげです、ルーク様」
「今は言葉は崩せよ、久しぶりにフリングス少将に会って俺達しかこの場にいないんだから」
「・・・ではそうさせていただきましょう」
ルークの呟きにジェイドが主を丁寧に褒め称えるが、その言葉遣いを今は改めるように言われ少し崩す。
「・・・まぁ立ち話もなんだ。少将には色々世話になったからな。ささやかなもてなしだけれど茶と机を今から用意するからゆっくりとしてくれ・・・ジェイド、頼む」
「かしこまりました」
「すみません、気を使っていただいて・・・」
それで改めて場を整えんとルークの命令にジェイドも執事が板についた綺麗な礼を返して退出していき、フリングスはその気遣いに軽い会釈で返す。
・・・そして数分後、運ばれてきた机と茶に腰と気を落ち着けながらルークとフリングスは傍らに控えているジェイドがいる中で改めて会話を交わす。
「・・・時にルーク殿、前にファブレ邸にはまだガルディオスの関係者がいたと貴方が手紙をマルクトに出されたと聞いたのですが・・・詳しい中身が書かれていなかったと陛下からお聞きしたのですが、そちらはどのように解決されたのでしたか?」
「あぁ、ペールの事か」
そこでフリングスがふと思い出すように出したガルディオスの名に、ルークは動揺した様子もなく返す。
「とは言ってもペールの事を怪しいと思って内密にどうにかしたのはジェイドなんだけど・・・あの時はどうしたんだ?」
「簡単な事、と言うと少し語弊がありますが説得は楽でしたよ。ガイの事はルークから聞いていましたし、時々ガイの事を気にしていましたからね。それである時ガルディオスと関連しているかどうかを聞いた上でガイの事を事細かに話したら、衝撃を受けて何もしないと約束をされた上で自主的に公爵に暇をもらいたいと言われて出ていかれました」
「・・・それは、大丈夫だったんですか?」
ただ自分は預かり知らぬ事とルークが当事者のジェイドに視線を向ければ、簡潔に済ませられた事を明かすがフリングスはイマイチ信じられてないようで確認の声を向ける。
「大丈夫だと思われますよ。あの方はグランコクマでピオニー陛下にルークから何をどのように言われたのか、それでその結末を聞いた時は愕然としながらも受け入れた様子でした。それでこれ以上ファブレにいるわけにはいかないと重い表情で呟き、私の事が信頼出来ないのならマルクトに報告してもいいと言われて出ていかれましたから」
「・・・だからルーク殿から手紙が届いたのですね、その報告の手紙が」
「まぁこっちも初め聞いた時は驚いたんだけど、そこまで聞いてペールを警戒するのも捕まえようとするのもって思ったからな。だからもし不穏な動きをしてる姿をバチカルで見たら捕まえるくらいでいいって俺もジェイドの意見に賛成したんだよ」
「・・・そういうことだったのですか」
その声に大丈夫だろうと予測をつけるジェイドとルークの二人に、フリングスも表情を崩した。余程の事だったのだと。
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