時代と焔の守り手は龍の剣 第二十二話

「・・・んじゃ俺ちょっと外出て色々考えてくるわ。ここで俺が考え込んでたらお前もゆっくり出来ないだろうしな」
「あぁ、言ってこい」
それで晴れやかな表情を浮かべて外に出るとルークは言い、比古清十郎はその姿を見送り出す。
(・・・これでもう少しすれば本当の意味で次代の訪れになる・・・セカン、お前はその時代を自らの足で生きて行け。お前の名に込めたその意味通りにな・・・)
それと同時に比古清十郎はセカンに想いを馳せる、次代を生きろと。



・・・そもそも比古清十郎はどう思ってセカンという名をつけたのかと言えば、それは次代・・・預言の無くなった後に新たに始まる世界をようやく段階を踏めた世界に生きる物の証としてセカンド、と言う単語を少し縮めて名前にしたのである。意味合いとして二番目と取られることの多い単語だが、比古清十郎はあくまで次代を生きる者としての希望も含めセカンと名付けたのだ。とは言えあくまで比古清十郎からすれば咄嗟につけた名前で半ば押し付けたような物だったのだが、そのセカンが名前を特に嫌がることがなかったのはラッキーだったと言えよう。何せセカンと言う名は少し人名として聞いたことがないような物だったのだから。



(後は俺は余程でなければ悠々自適に陶器を焼いて暮らさせてもらおう・・・飛天御剣流が再び必要になる時代にならぬことを願いながらな)
そして比古清十郎は自身と世界に対する願望を思いながら、目を閉じながら酒を口に運ぶ。この後に何事も起こらぬようにと・・・















龍の剣の使い手が守り切り開いてきた未来への階



その根幹にあった想いは昇華された



そして世界は移り変わる、次の時代へと・・・



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