時代と焔の守り手は龍の剣 第二十二話
「・・・集まったな。では今日どのような流れでローレライを音譜帯に送り出すか、その流れを発表しよう」
・・・一同が謁見の間に会したことで、ピオニーは早速と流れと口にする。
「これより少しした後、宮殿の外にセッティングした舞台に行き俺が簡略ではあるが口上を述べる。それで俺がルーク殿にローレライを送り出すよう声をかけるから、難しいとは思うが厳かに見せつつ焦らず早く送り出してくれ」
「・・・あの、厳かはともかく焦らず早くとはどうしてなんですか・・・?」
「・・・こちらも細心の注意を持って場の警護を兵にさせるようにはするが、もしも場にローレライを狙ったり俺やルーク殿の命を奪いにくる輩がいないとも限らんからな。だがだからと言ってそれらの事態を避けるために変に焦った姿を見せればこちらに対して、人々が不信感を生みかねないからな。とは言っても変に時間をかければ余計に危険も不信も生みかねん・・・だから焦らず早くと言ったんだ」
「・・・そう言うことですか・・・」
それで流れを簡潔に説明するピオニーだが、その中で気になった言葉にルークが真意を問う。その問いに緊迫した空気を浮かべ慎重で迅速な態度が必要と返し、ルークも納得して重く頷く。
「ただ、それさえ済めば後は終わったも同然になり、こちらで事を進めることが出来る。貴殿には少々面倒をかけるが、よろしく頼む」
「はい・・・お前を音譜帯に送るのには超振動を上に向かって放てばいいんだよな、ローレライ?」
『あぁ。とは言え我の補助があるからお前は心配しなくていい。自らの事を片付けるのだから妙な形に聞こえるが、我に任せよ』
役目として重要、そう語るピオニーに頷きつつ腰元の鍵に語りかけるルークにローレライは励ますよう力強い声で答える。
・・・その後、まだ時間があるということで各々待機となったルーク達。その際に比古清十郎は自分はマルクトの代表側としては出席しないと言い、グランコクマの宮殿を出ていった。その言葉と態度にある程度どう言った人物か理解出来たルーク達にピオニーは特に止めるでもなく、その姿を見送った。
そんな比古清十郎の姿がなくなった以外は特に変化も起こることなく時間は過ぎ・・・ローレライを見送る儀式の為の時間となり、ピオニーを先頭にルーク達は宮殿の前に設置された簡易な舞台の元へと向かう。
(っ!・・・うわぁ・・・!)
・・・簡易に作られた舞台を上がりそこに見た光景に、ルークは思わず声を上げそうになった。人々が舞台の前にぎゅうぎゅうに身を寄せあわせるほど大勢集まり、一斉に様々な思惑のこもった視線が自身らに向けられていたのだから。
(やっぱり皆気になってんのか、ローレライがいなくなることを・・・けどだからこそ失敗しちゃいけない、しっかりやらなくちゃな・・・!)
しかし声を上げなかったのは失敗は出来ないという強い使命感があるから。ルークはその光景を前に気と表情を引き締め、まっすぐに前を見つめる。
「・・・さて、皆よく集まってくれた」
そんな中でピオニーは口上をのべ出す、人々にこのような場をセッティングしてまでローレライを送るという意味を・・・
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・・・一同が謁見の間に会したことで、ピオニーは早速と流れと口にする。
「これより少しした後、宮殿の外にセッティングした舞台に行き俺が簡略ではあるが口上を述べる。それで俺がルーク殿にローレライを送り出すよう声をかけるから、難しいとは思うが厳かに見せつつ焦らず早く送り出してくれ」
「・・・あの、厳かはともかく焦らず早くとはどうしてなんですか・・・?」
「・・・こちらも細心の注意を持って場の警護を兵にさせるようにはするが、もしも場にローレライを狙ったり俺やルーク殿の命を奪いにくる輩がいないとも限らんからな。だがだからと言ってそれらの事態を避けるために変に焦った姿を見せればこちらに対して、人々が不信感を生みかねないからな。とは言っても変に時間をかければ余計に危険も不信も生みかねん・・・だから焦らず早くと言ったんだ」
「・・・そう言うことですか・・・」
それで流れを簡潔に説明するピオニーだが、その中で気になった言葉にルークが真意を問う。その問いに緊迫した空気を浮かべ慎重で迅速な態度が必要と返し、ルークも納得して重く頷く。
「ただ、それさえ済めば後は終わったも同然になり、こちらで事を進めることが出来る。貴殿には少々面倒をかけるが、よろしく頼む」
「はい・・・お前を音譜帯に送るのには超振動を上に向かって放てばいいんだよな、ローレライ?」
『あぁ。とは言え我の補助があるからお前は心配しなくていい。自らの事を片付けるのだから妙な形に聞こえるが、我に任せよ』
役目として重要、そう語るピオニーに頷きつつ腰元の鍵に語りかけるルークにローレライは励ますよう力強い声で答える。
・・・その後、まだ時間があるということで各々待機となったルーク達。その際に比古清十郎は自分はマルクトの代表側としては出席しないと言い、グランコクマの宮殿を出ていった。その言葉と態度にある程度どう言った人物か理解出来たルーク達にピオニーは特に止めるでもなく、その姿を見送った。
そんな比古清十郎の姿がなくなった以外は特に変化も起こることなく時間は過ぎ・・・ローレライを見送る儀式の為の時間となり、ピオニーを先頭にルーク達は宮殿の前に設置された簡易な舞台の元へと向かう。
(っ!・・・うわぁ・・・!)
・・・簡易に作られた舞台を上がりそこに見た光景に、ルークは思わず声を上げそうになった。人々が舞台の前にぎゅうぎゅうに身を寄せあわせるほど大勢集まり、一斉に様々な思惑のこもった視線が自身らに向けられていたのだから。
(やっぱり皆気になってんのか、ローレライがいなくなることを・・・けどだからこそ失敗しちゃいけない、しっかりやらなくちゃな・・・!)
しかし声を上げなかったのは失敗は出来ないという強い使命感があるから。ルークはその光景を前に気と表情を引き締め、まっすぐに前を見つめる。
「・・・さて、皆よく集まってくれた」
そんな中でピオニーは口上をのべ出す、人々にこのような場をセッティングしてまでローレライを送るという意味を・・・
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