時代と焔の守り手は龍の剣 第二十一話
「さて・・・導師、答えは決まったか?」
「・・・はい」
・・・一同の見守る中、ピオニーが最後の確認を取る声にイオンは重く頷く。
「・・・私は例え力が及ばずとも、プラネットストームを止めるという貴殿方に協力したいと思います」
「・・・いいのか?」
「はい・・・一晩考えました、これからダアトや世界に取って何がいいことなのかを・・・そう考えた時、滅びが詠まれた預言に頼るのを止めるにはここで動かねばいけない、なら誰が動くのかと考えた時に思ったのです・・・例え非才の身で経験が少なくても、導師として動いてきた自分がやるべきだと」
「・・・それは自分で出した結論なのだな?」
「・・・ルークの言葉という手助けこそありましたが、これは私が考えて出した結論です。いざとなれば詠師達と対立する覚悟は出来ています。そしてもう、ティア達の事に関して言及するつもりもありません」
「・・・そうか」
そして出された結論はマルクトに協力するという物・・・だがその結論に対して何度もその決意を確認するよう言葉を投げ掛けるピオニーに、イオンが全くぶれずに迷いなくまっすぐとした視線を向け内心をぶつけてきたことでようやくピオニーも納得したように声を上げ微笑を浮かべた。
「そういうことならこちらも喜んで貴殿の協力を受け入れよう。そしてこちらも出来る限りのサポートをしよう、貴殿がダアトの導師として動けるようにな」
「・・・ありがとうございます」
それで昨日の厳しい態度と売って変わって友好的な態度を見せるピオニーに、イオンもようやく安心したように笑顔を浮かべ頭を下げる・・・今この時が、イオンが真に認められた瞬間であった。
「・・・なら話を各国の首脳会議の方に戻そう。とはいっても手紙をキムラスカとダアト、そしてケセドニアに先程送って数日は返事を待たねばならんということくらいしか報告くらいしかないがな」
「・・・ケセドニアにも手紙を送ったんですか?」
「あぁ。昨日の会議で下手に相手方の神経を逆撫でしないためにも中立の場所を選ぶべきだと出てな。候補地として上がったのがダアトとケセドニアなんだが、一応慎重を期する為にケセドニアの方がいいかと思って連絡した。まぁキムラスカにダアトからその事で色好い返事をいただけなかったとしても、国境がある上に流通の要でもあるケセドニアの代表に外郭大地及びプラネットストームの事について伝えておいても損は無さそうだからな。ケセドニアになるかどうかは別にしても、その場にはいてもらおうと思い手紙を送ったんだ」
「そうですか・・・」
ただそんな空気を長く続かせるでもなく、早速首脳会議についての事を話し出すピオニー。しかしその中にケセドニアの名があったことでイオンはどういうことかと首を捻るが、その狙いを聞いたことで納得して頷く。
「まぁというわけだ、後数日はまた時間が空く。これだけのために来てもらって悪いが、それまではまた自由にしてくれ」
「・・・その事だが少し俺はここを出る。返事が返ってくるまでには戻ってくる、俺のことは気にせず過ごしていろ」
「え・・・どうしたんですか、カクノシンさん?」
それでまた時間が空くと言うピオニーに比古清十郎がしばらく出ると突然言い出し、イオンが何故そんなことを言い出したのかを問う。
「おそらく流れから考えケセドニアで話をすることになるだろう。そうなるにしてもダアトになるにしてもここらで協力をしてもらいたい奴がケセドニアにいる、俺はそいつらに独自に渡りをつける・・・少しやってもらいたいことがあるからな」
「そうか・・・俺にはお前を止める理由がないからな。行くなら行ってこい」
「あぁ、行ってくる・・・ではな」
「師匠・・・まさか、あの人達に・・・」
そんなイオンに会いたい奴がいるからケセドニアに行くと告げ、ピオニーは特に反対するでもなく比古清十郎は一同の見送りの視線を受けながら謁見の間を出ていく。そんな姿を見ながらセカンは一人呟いていた、心当たりのある人物達の姿を思い浮かべ・・・
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「・・・はい」
・・・一同の見守る中、ピオニーが最後の確認を取る声にイオンは重く頷く。
「・・・私は例え力が及ばずとも、プラネットストームを止めるという貴殿方に協力したいと思います」
「・・・いいのか?」
「はい・・・一晩考えました、これからダアトや世界に取って何がいいことなのかを・・・そう考えた時、滅びが詠まれた預言に頼るのを止めるにはここで動かねばいけない、なら誰が動くのかと考えた時に思ったのです・・・例え非才の身で経験が少なくても、導師として動いてきた自分がやるべきだと」
「・・・それは自分で出した結論なのだな?」
「・・・ルークの言葉という手助けこそありましたが、これは私が考えて出した結論です。いざとなれば詠師達と対立する覚悟は出来ています。そしてもう、ティア達の事に関して言及するつもりもありません」
「・・・そうか」
そして出された結論はマルクトに協力するという物・・・だがその結論に対して何度もその決意を確認するよう言葉を投げ掛けるピオニーに、イオンが全くぶれずに迷いなくまっすぐとした視線を向け内心をぶつけてきたことでようやくピオニーも納得したように声を上げ微笑を浮かべた。
「そういうことならこちらも喜んで貴殿の協力を受け入れよう。そしてこちらも出来る限りのサポートをしよう、貴殿がダアトの導師として動けるようにな」
「・・・ありがとうございます」
それで昨日の厳しい態度と売って変わって友好的な態度を見せるピオニーに、イオンもようやく安心したように笑顔を浮かべ頭を下げる・・・今この時が、イオンが真に認められた瞬間であった。
「・・・なら話を各国の首脳会議の方に戻そう。とはいっても手紙をキムラスカとダアト、そしてケセドニアに先程送って数日は返事を待たねばならんということくらいしか報告くらいしかないがな」
「・・・ケセドニアにも手紙を送ったんですか?」
「あぁ。昨日の会議で下手に相手方の神経を逆撫でしないためにも中立の場所を選ぶべきだと出てな。候補地として上がったのがダアトとケセドニアなんだが、一応慎重を期する為にケセドニアの方がいいかと思って連絡した。まぁキムラスカにダアトからその事で色好い返事をいただけなかったとしても、国境がある上に流通の要でもあるケセドニアの代表に外郭大地及びプラネットストームの事について伝えておいても損は無さそうだからな。ケセドニアになるかどうかは別にしても、その場にはいてもらおうと思い手紙を送ったんだ」
「そうですか・・・」
ただそんな空気を長く続かせるでもなく、早速首脳会議についての事を話し出すピオニー。しかしその中にケセドニアの名があったことでイオンはどういうことかと首を捻るが、その狙いを聞いたことで納得して頷く。
「まぁというわけだ、後数日はまた時間が空く。これだけのために来てもらって悪いが、それまではまた自由にしてくれ」
「・・・その事だが少し俺はここを出る。返事が返ってくるまでには戻ってくる、俺のことは気にせず過ごしていろ」
「え・・・どうしたんですか、カクノシンさん?」
それでまた時間が空くと言うピオニーに比古清十郎がしばらく出ると突然言い出し、イオンが何故そんなことを言い出したのかを問う。
「おそらく流れから考えケセドニアで話をすることになるだろう。そうなるにしてもダアトになるにしてもここらで協力をしてもらいたい奴がケセドニアにいる、俺はそいつらに独自に渡りをつける・・・少しやってもらいたいことがあるからな」
「そうか・・・俺にはお前を止める理由がないからな。行くなら行ってこい」
「あぁ、行ってくる・・・ではな」
「師匠・・・まさか、あの人達に・・・」
そんなイオンに会いたい奴がいるからケセドニアに行くと告げ、ピオニーは特に反対するでもなく比古清十郎は一同の見送りの視線を受けながら謁見の間を出ていく。そんな姿を見ながらセカンは一人呟いていた、心当たりのある人物達の姿を思い浮かべ・・・
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