時代と焔の守り手は龍の剣 第二十一話
「・・・とは言ってもまずグランコクマに戻らねば話を通すことも出来ません。そこからです、話は」
「・・・そうか」
・・・だがそれも全てマルクトの協力なくして有り得ない事。ジェイドがここから先はグランコクマに戻ってからと話を打ち切る流れを作ったことで、ルークもそれを受け取りそれ以上は何も言わず黙って椅子に座り込んだ・・・
・・・そんな会話が交わされた後、アルビオールはグランコクマへとすぐに辿り着いた。
「・・・ただいま戻りました、陛下」
「あぁ、ご苦労」
謁見の間に入りピオニーの前に来て、丁寧に頭を下げるジェイド。そんな姿にピオニーは慇懃に威厳を保たせながら肘をついて答える。
「まずは報告ですがラジエイトゲート以外のセフィロトには全て回って参りました、後はラジエイトゲートに行って一つ操作をすれば外殻大地の降下は完了します」
「そうか、ならいい・・・そうなれば後はキムラスカとダアトへ渡りをつけてこちらが掴んでいる情報を向こうに伝え、是が非でも協力体勢を取らせることべきだが・・・とりあえず今はアクゼリュス崩落の件に合わせてパッセージリングの危機について両国に伝えたが、それで何もせず両者が黙っている時間はそうはないと見ている。だからお前達が戻ってくる前に俺達は考えた・・・そろそろ三国の首脳で会談をするべきときだと」
「首脳の会談、ですか・・・」
そんな姿に淡々とジェイドは報告をすればピオニーが時は来たと首脳の会談をすると言い出したことで、ジェイドの眉間にシワが寄る。
「ここらで書面上だけのやり取りで優位性を決めるのではなく、直に顔を合わせて物事を決めた方が手っ取り早い上に国の首脳同士で話し合ったとなれば全世界の民の理解も得られると考えた上の結論だ。それに外殻大地降下の件に関して事後承諾をさせることは出来るだろうが、そうしてしまったら世界にいかに今のこの現状が危険と隣り合わせなのかを理解させるには弱くなる・・・つまり今話し合うことが必要なんだ、全てうまくいかせるには」
「成程・・・」
それでピオニーはジェイドにいかに首脳会談が必要なのか、そう真剣に語りかけていく姿にジェイドから眉間のシワがなくなり真剣に納得する。
・・・ピオニーの言うことは道理があった。
いくらなんでもマルクト一国で事を進めていくには無理があった、これからの事は文字通り全世界を巻き込む出来事であるために。今まではマルクトが預言による被害を被らない為に動いて来た面が大きいが、今度はそれを全世界規模に広めなければならないのだ・・・世界の半分近くを領土としてはいても、残りを統治していないマルクトにはキムラスカとダアトの治世を指示する権利はない。
それを乗り越え事を進めるには話し合いわかってもらうことが必要、それも直に会って重大さを是非理解してもらった上で・・・そのピオニーの考えは道理に沿った、確かな考えがあった。
「・・・では陛下、そうするのであればイオン様をグランコクマよりお出しする必要がありますがいかがされるのですか?」
・・・だがそうするからにはジェイドには不安がある。それはアルビオールの中でルークにも言っていた、イオンの事だ。
真剣にどうするかを問い掛けるジェイドに、ピオニーは少し疲れたような表情になる。
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「・・・そうか」
・・・だがそれも全てマルクトの協力なくして有り得ない事。ジェイドがここから先はグランコクマに戻ってからと話を打ち切る流れを作ったことで、ルークもそれを受け取りそれ以上は何も言わず黙って椅子に座り込んだ・・・
・・・そんな会話が交わされた後、アルビオールはグランコクマへとすぐに辿り着いた。
「・・・ただいま戻りました、陛下」
「あぁ、ご苦労」
謁見の間に入りピオニーの前に来て、丁寧に頭を下げるジェイド。そんな姿にピオニーは慇懃に威厳を保たせながら肘をついて答える。
「まずは報告ですがラジエイトゲート以外のセフィロトには全て回って参りました、後はラジエイトゲートに行って一つ操作をすれば外殻大地の降下は完了します」
「そうか、ならいい・・・そうなれば後はキムラスカとダアトへ渡りをつけてこちらが掴んでいる情報を向こうに伝え、是が非でも協力体勢を取らせることべきだが・・・とりあえず今はアクゼリュス崩落の件に合わせてパッセージリングの危機について両国に伝えたが、それで何もせず両者が黙っている時間はそうはないと見ている。だからお前達が戻ってくる前に俺達は考えた・・・そろそろ三国の首脳で会談をするべきときだと」
「首脳の会談、ですか・・・」
そんな姿に淡々とジェイドは報告をすればピオニーが時は来たと首脳の会談をすると言い出したことで、ジェイドの眉間にシワが寄る。
「ここらで書面上だけのやり取りで優位性を決めるのではなく、直に顔を合わせて物事を決めた方が手っ取り早い上に国の首脳同士で話し合ったとなれば全世界の民の理解も得られると考えた上の結論だ。それに外殻大地降下の件に関して事後承諾をさせることは出来るだろうが、そうしてしまったら世界にいかに今のこの現状が危険と隣り合わせなのかを理解させるには弱くなる・・・つまり今話し合うことが必要なんだ、全てうまくいかせるには」
「成程・・・」
それでピオニーはジェイドにいかに首脳会談が必要なのか、そう真剣に語りかけていく姿にジェイドから眉間のシワがなくなり真剣に納得する。
・・・ピオニーの言うことは道理があった。
いくらなんでもマルクト一国で事を進めていくには無理があった、これからの事は文字通り全世界を巻き込む出来事であるために。今まではマルクトが預言による被害を被らない為に動いて来た面が大きいが、今度はそれを全世界規模に広めなければならないのだ・・・世界の半分近くを領土としてはいても、残りを統治していないマルクトにはキムラスカとダアトの治世を指示する権利はない。
それを乗り越え事を進めるには話し合いわかってもらうことが必要、それも直に会って重大さを是非理解してもらった上で・・・そのピオニーの考えは道理に沿った、確かな考えがあった。
「・・・では陛下、そうするのであればイオン様をグランコクマよりお出しする必要がありますがいかがされるのですか?」
・・・だがそうするからにはジェイドには不安がある。それはアルビオールの中でルークにも言っていた、イオンの事だ。
真剣にどうするかを問い掛けるジェイドに、ピオニーは少し疲れたような表情になる。
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