時代と焔の守り手は龍の剣 第十九話
・・・そこからアルビオールは魔界から外殻大地へと飛び出し、一路グランコクマへと向かった。
そこからは流石にかつての創世歴の遺産を使った飛行譜業なだけはあり、相当に早いスピードを持ってアルビオールはグランコクマへと到着した。
・・・そしてグランコクマの街中を歩き、壮大に作られた白を基調にした造りの宮殿の中に入ったルーク達は今までの経緯を報告し、謁見の間の前で皇帝であるピオニーとの謁見の時を待っていた。
「・・・お待たせしました、ピオニー陛下が会われるとのことです」
「・・・わかりました、では行きましょう皆さん」
そこに謁見の間の扉を開けて兵士が入場してくるように言ったことでジェイドが覚悟を決めたよう、皆に声をかけ先を歩く。一同もその後に続き、謁見の間へと入っていく。
「・・・よく戻ってきたなジェイド、アスラン」
「・・・陛下」
・・・その謁見の間を直進した所にあった玉座に座っていたピオニー。適度な距離を保った所で止まり、比古清十郎以外の面々は頭を下げる。そこで普段なら食えないながらもいい笑顔を常に浮かべている皇帝だが、そこには油断も隙もない鋭い表情があった。その様子に自然とジェイドの顔も強張りを浮かべる。
「報告は聞いた。話によれば地核でローレライに会い、その身の解放の為にローレライの鍵を渡されたとのことらしいが・・・それは本当か?」
「はい・・・ルーク殿、ローレライの鍵を出していただいていいですか?」
「あぁ・・・」
「ほう・・・それが・・・」
その事には触れずまずはとローレライの鍵の存在をピオニーが問えば、ジェイドの願いにルークはローレライの鍵を取り出し周りに見えるよう掲げ上げる。その姿にピオニーを始め、周りの者達の視線の集中が集まる。
「成程、確かに文献などに載っている形には似ているな・・・で、そのローレライの鍵を持って解放するかどうか・・・との話だったか」
「はい。それでいかようにするか、と陛下にお伺いに戻ってまいったのですが・・・いかがしますか?」
「・・・ふむ・・・」
それて1人納得したピオニーは本題に入る訳だが、ジェイドから判断を委ねられた事に顎に手を当て考え込む様子を見せる。
「・・・確かローレライが解放した後、どのような目的を持って行動するかわからんのがネックになっているんだったな?」
「はい、解放された後の目的がわからない以上どうなるかわからないのでどうするべきかと・・・」
「いやいい、そのくらいならこっちが責任を取るようにしてやる。だからローレライを解放しろ」
「は?・・・よろしいのですか?」
それで少ししてから出てきた悩みの種の確認にジェイドは苦い表情を浮かべるが、次の瞬間案外あっさりと出されたピオニーのゴーサインに一瞬呆けたようになった後に再確認する。
「構わん、むしろ今やらねばローレライを解放する機会は変に先伸ばしになるだろう。謎だからと慎重に行けばそれだけ時間がかかる上、今のままでは永久に謎なだけだ。それにもう一度ローレライの真意を探ろうにも、もう一度地核に危険を承知で飛び込む訳にもいかんだろう・・・ならいっそローレライを解放すると即断した方がわかりやすい、そうだろう」
「それは、そうですが・・・」
その再確認に割りとシンプルな考え方でズバズバと話を進め結論を出したピオニーに、ジェイドは少し微妙な表情になる・・・流石にそんなシンプルな理由はすんなりとは受け入れられないのだろう。だがそんな様子にピオニーは更に話を進める。
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そこからは流石にかつての創世歴の遺産を使った飛行譜業なだけはあり、相当に早いスピードを持ってアルビオールはグランコクマへと到着した。
・・・そしてグランコクマの街中を歩き、壮大に作られた白を基調にした造りの宮殿の中に入ったルーク達は今までの経緯を報告し、謁見の間の前で皇帝であるピオニーとの謁見の時を待っていた。
「・・・お待たせしました、ピオニー陛下が会われるとのことです」
「・・・わかりました、では行きましょう皆さん」
そこに謁見の間の扉を開けて兵士が入場してくるように言ったことでジェイドが覚悟を決めたよう、皆に声をかけ先を歩く。一同もその後に続き、謁見の間へと入っていく。
「・・・よく戻ってきたなジェイド、アスラン」
「・・・陛下」
・・・その謁見の間を直進した所にあった玉座に座っていたピオニー。適度な距離を保った所で止まり、比古清十郎以外の面々は頭を下げる。そこで普段なら食えないながらもいい笑顔を常に浮かべている皇帝だが、そこには油断も隙もない鋭い表情があった。その様子に自然とジェイドの顔も強張りを浮かべる。
「報告は聞いた。話によれば地核でローレライに会い、その身の解放の為にローレライの鍵を渡されたとのことらしいが・・・それは本当か?」
「はい・・・ルーク殿、ローレライの鍵を出していただいていいですか?」
「あぁ・・・」
「ほう・・・それが・・・」
その事には触れずまずはとローレライの鍵の存在をピオニーが問えば、ジェイドの願いにルークはローレライの鍵を取り出し周りに見えるよう掲げ上げる。その姿にピオニーを始め、周りの者達の視線の集中が集まる。
「成程、確かに文献などに載っている形には似ているな・・・で、そのローレライの鍵を持って解放するかどうか・・・との話だったか」
「はい。それでいかようにするか、と陛下にお伺いに戻ってまいったのですが・・・いかがしますか?」
「・・・ふむ・・・」
それて1人納得したピオニーは本題に入る訳だが、ジェイドから判断を委ねられた事に顎に手を当て考え込む様子を見せる。
「・・・確かローレライが解放した後、どのような目的を持って行動するかわからんのがネックになっているんだったな?」
「はい、解放された後の目的がわからない以上どうなるかわからないのでどうするべきかと・・・」
「いやいい、そのくらいならこっちが責任を取るようにしてやる。だからローレライを解放しろ」
「は?・・・よろしいのですか?」
それで少ししてから出てきた悩みの種の確認にジェイドは苦い表情を浮かべるが、次の瞬間案外あっさりと出されたピオニーのゴーサインに一瞬呆けたようになった後に再確認する。
「構わん、むしろ今やらねばローレライを解放する機会は変に先伸ばしになるだろう。謎だからと慎重に行けばそれだけ時間がかかる上、今のままでは永久に謎なだけだ。それにもう一度ローレライの真意を探ろうにも、もう一度地核に危険を承知で飛び込む訳にもいかんだろう・・・ならいっそローレライを解放すると即断した方がわかりやすい、そうだろう」
「それは、そうですが・・・」
その再確認に割りとシンプルな考え方でズバズバと話を進め結論を出したピオニーに、ジェイドは少し微妙な表情になる・・・流石にそんなシンプルな理由はすんなりとは受け入れられないのだろう。だがそんな様子にピオニーは更に話を進める。
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