時代と焔の守り手は龍の剣 第十三話
「・・・俺の使う剣術、飛天御剣流を建立した祖は創世歴の時代の人間とのことだ。とは言えこれは口伝による物であるから、どれだけの信憑性があるかは俺にもわからん・・・だが飛天御剣流を継承する際に渡される比古清十郎という名に奥義継承用に使われる逆刃刀、そして第七譜石を渡され中身を聞いた俺は少なくとも飛天御剣流の役目がこの預言に満ちた世界を変えるための物であることは確信出来た」
「・・・信じないのですか、創世歴から受け継がれていたというその話を?」
「俺、いや先達の‘比古清十郎’達にとって重要なのは第七譜石に詠まれた事実・・・それだけだ。その上口伝のみで代々伝えられてきた物に正確さを求めるのは無理だ。第七譜石が滅びを詠んだ物と伝わらずに繁栄を詠まれた物と言われているようにな」
「・・・ではその口伝では創世歴の‘比古清十郎’はどうやって第七譜石を手に入れたと伝わっているのですか・・・?」
「・・・ふん」
・・・創世歴、二千年も前より‘比古清十郎’の意志は伝えられてきた。だが今の‘比古清十郎’はそれを絶対の真実と言う程には盲信的ではなく、むしろ自身の確かな思考を持って信じるべき道を選び生きている・・・
比古清十郎の昔も今もひっくるめて語る話にディストは慎重に噛み締めるよう話を吟味していき、第七譜石を手に入れた手段を問えば比古清十郎は少し愉快げに鼻を鳴らす。
「代々比古清十郎という名を持つ事になる者は世間から見ればひねくれた視点を持っていてな。聞いた話を俺の解釈で言うなら世界に預言が出だして浸透し、一般的に良いものだと見られ出した頃に祖はそんな甘いものではないと穿った見方をしていたとのことだ」
「・・・まぁわからないでもないですね、メリットばかりある物なんてそうそうないから少しは預言を疑う人がいてもおかしくないでしょう・・・現に今も貴方みたいに預言を嫌う人はいますしね」
「それでだ。祖はそのようなことを考え出した内に、ユリアの足跡を辿りなんとか真意を聞けないものかという考えに至りユリアを追い始めたとのことだった・・・それで結果として言うなら、祖は長い旅路の末にユリアに会ったという事だそうだ。その譜石のあったとされるホドでな」
「・・・確か一説ではユリアはダアトから出た後でホド以降姿を見せなくなったとありましたね。もしかして最後に姿を消した時辺りですか?その祖がユリアと会ったのは・・・?」
「だろうな、口伝によれば祖がユリアを殺したらしい」
「はっ!?」
そこから祖に当たる‘比古清十郎’の行動を聞き納得しつつも、ホドという単語にユリアが姿を見せなくなった頃に会ったのかとディストが聞けば、比古清十郎から衝撃の事実を何事もなく祖がユリアを殺したのだろうと言いディストはその言葉にたまらず目を見開いた。
「な、何故そのようなことを・・・!?」
「さぁな。だが口伝ではユリアは間違いなく祖が殺し、その第七譜石はそこで取った物らしい・・・まぁ真偽は昔の事だから確かめようがない上、今言ったが第七譜石が本物である事が重要なんでな。そこは聞き流せ、昔の事はわからん上に話が進まん」
「え、えぇ・・・」
(なんでしょうね、目の前のこの男のような人間をユリアに会わせたと思うとあながち嘘に思えない・・・第七譜石が本物と確証があると言ってますし・・・ん?)
その驚きのままどういうことかと聞くと比古清十郎は歴史の闇の部分をどうでも言いという風に返せば、ディストは似た者を見つけて師弟関係を作り続けてきた飛天御剣流の成り立ちから目の前の比古清十郎をユリアに会わせればそうなるのではと思う。だがそこでディストはふとある疑問が浮かび、首を傾げる。
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「・・・信じないのですか、創世歴から受け継がれていたというその話を?」
「俺、いや先達の‘比古清十郎’達にとって重要なのは第七譜石に詠まれた事実・・・それだけだ。その上口伝のみで代々伝えられてきた物に正確さを求めるのは無理だ。第七譜石が滅びを詠んだ物と伝わらずに繁栄を詠まれた物と言われているようにな」
「・・・ではその口伝では創世歴の‘比古清十郎’はどうやって第七譜石を手に入れたと伝わっているのですか・・・?」
「・・・ふん」
・・・創世歴、二千年も前より‘比古清十郎’の意志は伝えられてきた。だが今の‘比古清十郎’はそれを絶対の真実と言う程には盲信的ではなく、むしろ自身の確かな思考を持って信じるべき道を選び生きている・・・
比古清十郎の昔も今もひっくるめて語る話にディストは慎重に噛み締めるよう話を吟味していき、第七譜石を手に入れた手段を問えば比古清十郎は少し愉快げに鼻を鳴らす。
「代々比古清十郎という名を持つ事になる者は世間から見ればひねくれた視点を持っていてな。聞いた話を俺の解釈で言うなら世界に預言が出だして浸透し、一般的に良いものだと見られ出した頃に祖はそんな甘いものではないと穿った見方をしていたとのことだ」
「・・・まぁわからないでもないですね、メリットばかりある物なんてそうそうないから少しは預言を疑う人がいてもおかしくないでしょう・・・現に今も貴方みたいに預言を嫌う人はいますしね」
「それでだ。祖はそのようなことを考え出した内に、ユリアの足跡を辿りなんとか真意を聞けないものかという考えに至りユリアを追い始めたとのことだった・・・それで結果として言うなら、祖は長い旅路の末にユリアに会ったという事だそうだ。その譜石のあったとされるホドでな」
「・・・確か一説ではユリアはダアトから出た後でホド以降姿を見せなくなったとありましたね。もしかして最後に姿を消した時辺りですか?その祖がユリアと会ったのは・・・?」
「だろうな、口伝によれば祖がユリアを殺したらしい」
「はっ!?」
そこから祖に当たる‘比古清十郎’の行動を聞き納得しつつも、ホドという単語にユリアが姿を見せなくなった頃に会ったのかとディストが聞けば、比古清十郎から衝撃の事実を何事もなく祖がユリアを殺したのだろうと言いディストはその言葉にたまらず目を見開いた。
「な、何故そのようなことを・・・!?」
「さぁな。だが口伝ではユリアは間違いなく祖が殺し、その第七譜石はそこで取った物らしい・・・まぁ真偽は昔の事だから確かめようがない上、今言ったが第七譜石が本物である事が重要なんでな。そこは聞き流せ、昔の事はわからん上に話が進まん」
「え、えぇ・・・」
(なんでしょうね、目の前のこの男のような人間をユリアに会わせたと思うとあながち嘘に思えない・・・第七譜石が本物と確証があると言ってますし・・・ん?)
その驚きのままどういうことかと聞くと比古清十郎は歴史の闇の部分をどうでも言いという風に返せば、ディストは似た者を見つけて師弟関係を作り続けてきた飛天御剣流の成り立ちから目の前の比古清十郎をユリアに会わせればそうなるのではと思う。だがそこでディストはふとある疑問が浮かび、首を傾げる。
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