時代と焔の守り手は龍の剣 第二話
「性格は明らかにそうじゃないけど、顔の造りは間違いなく似てるわ。他人の空似とは言い難いくらい」
「そうかぁ?・・・いや、まぁ確かにじっくり見りゃ似てっとは思うけどさ、似てたらどうなんだよ?別に俺に兄弟なんていねーんだ。他人の空似だろ」
「・・・言ってみただけよ、気にしないで」
ティアはセカンとルークを代わりがわり見ながら話し、ルークはその声にじっくりセカンを目を細めて注目する。が、ルークは似てる事は認めるがだからなんだとセカンからティアに視線をやり問う。その問いにティアはさしたる反論もせず、視線を逸らす。
(他人の空似・・・なんだろう、それだけじゃない何かを感じる・・・)
だがセカンは他人の空似とは思えない何かを、ルークの横顔を見ながら感じていた。
(でも気にした所で何かが変わる訳じゃないし・・・ルークさんのようにそこまで捕らわれない方がいいのかも・・・うん、そうした方がいいな)
しかしそのことを気にしすぎても何もならない。そう思ったセカンはルークと似ている事を気にしすぎない事にした。
・・・だがルークと似ているという事実、それがセカンにもルークにも、そしてある人物にも影響を及ぼす事となる・・・
「・・・よし、と」
だがセカンはそうなることなど露知らず、月明かりがよく瞬く夜になり宿を一人で出るとローズおばさんの家の扉を叩く。
‘コンコン・・・ガチャッ’
「・・・ああ、セカンちゃんね。待ってたわよ」
「すみません、こんな時間に」
そこから扉を開けて出て来たローズおばさんは笑顔で応対し、セカンはまた頭を下げる。
「いいのよ、そんな。それより早くしないとチーグルとの待ち合わせに間に合わないわよ」
「はい、じゃあ行きましょう」
その声におばさんは早く行こうと言い、セカンはそれで頭を上げ頷くと先を歩き出す・・・
・・・そして二人が来た場所は村の中ではあるが、村の外れにある畑。
「ここで待ってればいいの?」
「はい。夜に村の外に出るのは流石に危険ですから、ここで落ち合うようにしてるんです・・・あっ、来ました」
畑から村の外にあたる北の方角を指差すセカンに、ローズおばさんはどれどれと目を凝らす。すると月明かりに照らされた徐々に近づいて来る小さな影達に、ローズおばさんはセカンに振り向く。
「あれがチーグルなの?」
「はい、そうです」
その姿を確認し少し興奮気味な声にセカンは頷き、そのチーグル達はセカン達の前で立ち止まる。
「みゅみゅ?どうしたんですの、セカンさん?この人は誰ですの?」
「ちょっと待ってね、ミュウ。そのことについては今から説明するから」
そのチーグル達の中から青いパステルカラーと白色を基調の体の色をしていてリングを持ったチーグルが首を傾げながら声を上げ、セカンはそのチーグルをミュウと呼びながら優しい笑みを浮かべローズおばさんの事を紹介しだす・・・
「・・・って事なの。だから私が帰ったなら、ローズおばさんから食料をもらってね」
「ミュウ~、困るですの~・・・」
「何が困るの?」
食料提供の流れを説明し終わったセカン。だがミュウはそう聞くなり困り顔になり、ローズおばさんが膝を屈めながら訳を聞く。
「チーグルは恩を忘れないですの・・・でもセカンさんが帰ってしまったら、恩を返せないですの~・・・」
「いや、そんなに大袈裟に言わなくても・・・それに私、帰ったらもうここに来ないって訳じゃないから・・・あっ、そうだ!聞きたいんだけど、ライガの住家の件はまだ解決してないの?」
「ミュウ?」
その訳は恩義を忘れないチーグルの習性故恩を返したいという物。だがそこまで重い物を受け取る気はないセカンはどうにか話題転換をしようと住家の件を急いで口にし、ミュウの幼い思考を強制的に変更させ間を取る。
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「そうかぁ?・・・いや、まぁ確かにじっくり見りゃ似てっとは思うけどさ、似てたらどうなんだよ?別に俺に兄弟なんていねーんだ。他人の空似だろ」
「・・・言ってみただけよ、気にしないで」
ティアはセカンとルークを代わりがわり見ながら話し、ルークはその声にじっくりセカンを目を細めて注目する。が、ルークは似てる事は認めるがだからなんだとセカンからティアに視線をやり問う。その問いにティアはさしたる反論もせず、視線を逸らす。
(他人の空似・・・なんだろう、それだけじゃない何かを感じる・・・)
だがセカンは他人の空似とは思えない何かを、ルークの横顔を見ながら感じていた。
(でも気にした所で何かが変わる訳じゃないし・・・ルークさんのようにそこまで捕らわれない方がいいのかも・・・うん、そうした方がいいな)
しかしそのことを気にしすぎても何もならない。そう思ったセカンはルークと似ている事を気にしすぎない事にした。
・・・だがルークと似ているという事実、それがセカンにもルークにも、そしてある人物にも影響を及ぼす事となる・・・
「・・・よし、と」
だがセカンはそうなることなど露知らず、月明かりがよく瞬く夜になり宿を一人で出るとローズおばさんの家の扉を叩く。
‘コンコン・・・ガチャッ’
「・・・ああ、セカンちゃんね。待ってたわよ」
「すみません、こんな時間に」
そこから扉を開けて出て来たローズおばさんは笑顔で応対し、セカンはまた頭を下げる。
「いいのよ、そんな。それより早くしないとチーグルとの待ち合わせに間に合わないわよ」
「はい、じゃあ行きましょう」
その声におばさんは早く行こうと言い、セカンはそれで頭を上げ頷くと先を歩き出す・・・
・・・そして二人が来た場所は村の中ではあるが、村の外れにある畑。
「ここで待ってればいいの?」
「はい。夜に村の外に出るのは流石に危険ですから、ここで落ち合うようにしてるんです・・・あっ、来ました」
畑から村の外にあたる北の方角を指差すセカンに、ローズおばさんはどれどれと目を凝らす。すると月明かりに照らされた徐々に近づいて来る小さな影達に、ローズおばさんはセカンに振り向く。
「あれがチーグルなの?」
「はい、そうです」
その姿を確認し少し興奮気味な声にセカンは頷き、そのチーグル達はセカン達の前で立ち止まる。
「みゅみゅ?どうしたんですの、セカンさん?この人は誰ですの?」
「ちょっと待ってね、ミュウ。そのことについては今から説明するから」
そのチーグル達の中から青いパステルカラーと白色を基調の体の色をしていてリングを持ったチーグルが首を傾げながら声を上げ、セカンはそのチーグルをミュウと呼びながら優しい笑みを浮かべローズおばさんの事を紹介しだす・・・
「・・・って事なの。だから私が帰ったなら、ローズおばさんから食料をもらってね」
「ミュウ~、困るですの~・・・」
「何が困るの?」
食料提供の流れを説明し終わったセカン。だがミュウはそう聞くなり困り顔になり、ローズおばさんが膝を屈めながら訳を聞く。
「チーグルは恩を忘れないですの・・・でもセカンさんが帰ってしまったら、恩を返せないですの~・・・」
「いや、そんなに大袈裟に言わなくても・・・それに私、帰ったらもうここに来ないって訳じゃないから・・・あっ、そうだ!聞きたいんだけど、ライガの住家の件はまだ解決してないの?」
「ミュウ?」
その訳は恩義を忘れないチーグルの習性故恩を返したいという物。だがそこまで重い物を受け取る気はないセカンはどうにか話題転換をしようと住家の件を急いで口にし、ミュウの幼い思考を強制的に変更させ間を取る。
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