「・・・答えられないのはそう言う事でしょう、言い訳が出来ないのがその証拠というものです」
「・・・っ！」



・・・そして今目の前にいる明らかに弁の立ちそうにないラルゴでは、ジェイドに純粋な言い合いで勝つのも難しいという物。



とどめと言わんばかりに言える物なら言ってみろと言われ、ラルゴが何も言えず苦く顔を背ける。
「だそうですが・・・改めて聞きます、アリエッタ。貴女は今の話を聞いて尚、ヴァン謡将に他の六神将を信用が出来ますか？そしてイオン様に敵対行動など取れますか？」
「・・・出来ません、そして取れない、です」
それを見てアリエッタにどう思うかとジェイドが聞けば、陥落を示すようにはっきりと否定の言葉を落とした。
（・・・これでアリエッタは六神将に謡将を信じれなくなりましたが、彼女に証言役をしてもらうにはその性格もあり多少無理がありますからね・・・とりあえずこれでよしとしましょうか）
・・・根が正直なアリエッタはジェイドの巧みな反論を封じた論を素直に受け取ったが、それでもイオンに対し敵対の意志がなかったことはラルゴ達にも否めない物があったことだろう。そんな心境まで計算に入れアリエッタが堕ちた姿にジェイドは満足しつつも協力者としては少し拙いのもあり、仲を引き裂けた事で成功とすることにした。
「・・・まぁそう言った謡将達に加え、大詠師が取った行動が導師にもですがマルクトに対する敵対行動として我々は見たのでこうやって行動しているのですよ。それでこうやって敵である貴殿方をカクノシン氏が捕らえた訳ですが、このまま行けば貴殿方の末路はまずマルクトでの処刑というのが妥当な所です」
「「！」」
そこから話を戻し大義を口にしながらも六神将の末路をあっさりと口にしたジェイドにアリエッタだけでなく、ディストも表情を強張らせる。
「ただ我々としても投降する者に協力していただける者を処刑などと言った非情なことをする気はありません。故に私はここに来たのです、ダアトに対して有効な証言をしてくださる方を探しにね」
「っ・・・ようは自分達に都合のいい事を言う者が欲しいだけではないか！」
「そうですが、何か？」
「っ！？」
それで人道的な言い方をしはするもののラルゴはすぐにその目的を声を荒げて非難めかせるが、ジェイドはだからなんだと迷わず即答し逆に言葉を無くして戸惑ってしまう。
「我々は貴殿方を処断するのに躊躇いはありません。貴殿方がタルタロスに乗っていた私の部下の命をことごとく奪い去ったようにね・・・それでマルクトからして死罪と判断していい罪があるのにあえてこうやって減刑の機会を与えている、それを否定する言われは我々にはありません」
「っ・・・！」
続けたジェイドの極めて真っ当な軍に携わる者としての正しい判断であり、自分が言い出した事を相手に否定する言われはないと言われにラルゴはまた言葉を無くす。
「ちょっ、ちょっと待ってくださいジェイド！それは・・・私も入っている、と言うのですか？」
「当然でしょう、特別扱いなどしませんよ私は」
「そ、そんな・・・」
そこに本来のターゲットであるディストが動揺した様子で牢の柵に近づき声を上げるが、すぐさま斬って捨てるジェイドのはっきりとした声に力ない声を上げる。










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