時代と焔の守り手は龍の剣 第十一話
「貴方もお分かりでしょう、今のキムラスカがどれだけ『ルーク・フォン・ファブレ』という存在に対してかけている期待が大きいかとその死に対する望みが強いかを・・・とは言えマルクトはその預言通りに事を運ばせる気はありません、国を滅ぼされるなんて御免被ります」
「・・・俺も、だ。殺されるのも嫌だし、殺すのも嫌だ・・・」
「結構。そんな貴方だからこそ我々から選択肢を与えます・・・これからどうするかと言う物を」
そんな予測に捕捉しつつジェイドが断としてそれを拒否を示すと、ルークも弱々しくも同意した為にジェイドは握りこぶしを前に出し指を1つ上げる。
「まず1つ、ファブレという身分を捨てマルクトに亡命をする、ですね」
「亡命・・・?」
「えぇ、流石にこのまま貴方を見捨てるのは夢見が悪いですからね。私のツテで貴方を養子にしてくれる家を探してもいいですし、貴方が望むなら私の養子としてカーティス家で引き取る事も出来ますよ」
「え・・・?・・・つーかお前、なんかちょっと変じゃねーか?いつものお前だったらんなこと言わないのに・・・」
「・・・言ったでしょう、このまま貴方を見捨てるのは夢見が悪いと。だから出来る事はしようとしているだけです」
まず1つは亡命と切り出しその後の対応を真摯に話すジェイドにルークは普段とさっきまでの苛烈さとはあまりにもイメージと違うと眉を寄せるが、ジェイドは真意を見せない代わりに真摯にその意志が本物であると告げる。
・・・ジェイドは自身がレプリカ技術を封印しきれなかった事を悔やんでいた、それと同時にその技術により生まれたルークが利用された後どうなるかを不安にも思い。
以前のジェイドならアッシュの姿などを見てルークがレプリカであることに気付いたとしても誰にも言おうとしなかっただろう。その上で重大な事が起きても見て見ぬ振りをして自身のせいではないと目を背けながら。
しかし今は自らの罪と向き合うように比古清十郎から発破をかけられ、過去も含めレプリカ技術に真摯に向き合おうとジェイドは決めた。ルークの養子の件もその一環であり、ルークさえ嫌と言わなければジェイドはルークを受け入れる準備はある。いかに障害があろうと、成し遂げる・・・そう思えるほどにジェイドは真剣だった。
・・・そんな内面を滲ませつつも、ジェイドは2つめの指を上げる。
「2つめの選択は我々が全て事を成し遂げた後にバチカルに戻る、ですね」
「え・・・バチカルに戻るって、それに事を成し遂げるって・・・?」
「すみませんがこれに関してはまた後程貴方の答えをお聞きしてからしか詳しくは説明しません。ですが1つ言えるのはその時になれば貴方はバチカルに帰るには問題ない状態となっているでしょう」
「・・・」
2つめと上げたバチカル帰還にルークは不安そうな面持ちになるが、ジェイドはそんな不安はその時はないと告げつつも意味深な語り口でルークをなんとも言えない表情にさせる。
「今の現状で貴方に提示出来る選択肢はこの2つです、マルクトが貴方にしてやれることはね。ただこれがアッシュであったなら我々はどちらも提示などしません、もうアッシュはマルクトにとって大罪人ですからね。そんな人物を無罪放免であろうことか自国に亡命、もしくは裁判権の及ばない他国に帰すなどというお情けはかけれません。むしろそうすれば我々の感覚が疑われます、本当にアッシュを裁く気はあるのかとね」
「ぐっ・・・!」
そこでジェイドはアッシュにそんな温情をかけない理由をつらつらと本人に痛い形で述べ上げ、暗に逃す気はないとさえつけられたそれにアッシュは苦い顔でくぐもった声を上げる。
「という訳でアッシュはダメなのですが・・・どうですか、ルーク?今の話を聞いて、どうするかを決めましたか?」
「・・・俺は・・・」
そんなアッシュから話題を転換しジェイドは早速と結論を聞くと、ルークはゆっくりその答えを紡ぐ。
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「・・・俺も、だ。殺されるのも嫌だし、殺すのも嫌だ・・・」
「結構。そんな貴方だからこそ我々から選択肢を与えます・・・これからどうするかと言う物を」
そんな予測に捕捉しつつジェイドが断としてそれを拒否を示すと、ルークも弱々しくも同意した為にジェイドは握りこぶしを前に出し指を1つ上げる。
「まず1つ、ファブレという身分を捨てマルクトに亡命をする、ですね」
「亡命・・・?」
「えぇ、流石にこのまま貴方を見捨てるのは夢見が悪いですからね。私のツテで貴方を養子にしてくれる家を探してもいいですし、貴方が望むなら私の養子としてカーティス家で引き取る事も出来ますよ」
「え・・・?・・・つーかお前、なんかちょっと変じゃねーか?いつものお前だったらんなこと言わないのに・・・」
「・・・言ったでしょう、このまま貴方を見捨てるのは夢見が悪いと。だから出来る事はしようとしているだけです」
まず1つは亡命と切り出しその後の対応を真摯に話すジェイドにルークは普段とさっきまでの苛烈さとはあまりにもイメージと違うと眉を寄せるが、ジェイドは真意を見せない代わりに真摯にその意志が本物であると告げる。
・・・ジェイドは自身がレプリカ技術を封印しきれなかった事を悔やんでいた、それと同時にその技術により生まれたルークが利用された後どうなるかを不安にも思い。
以前のジェイドならアッシュの姿などを見てルークがレプリカであることに気付いたとしても誰にも言おうとしなかっただろう。その上で重大な事が起きても見て見ぬ振りをして自身のせいではないと目を背けながら。
しかし今は自らの罪と向き合うように比古清十郎から発破をかけられ、過去も含めレプリカ技術に真摯に向き合おうとジェイドは決めた。ルークの養子の件もその一環であり、ルークさえ嫌と言わなければジェイドはルークを受け入れる準備はある。いかに障害があろうと、成し遂げる・・・そう思えるほどにジェイドは真剣だった。
・・・そんな内面を滲ませつつも、ジェイドは2つめの指を上げる。
「2つめの選択は我々が全て事を成し遂げた後にバチカルに戻る、ですね」
「え・・・バチカルに戻るって、それに事を成し遂げるって・・・?」
「すみませんがこれに関してはまた後程貴方の答えをお聞きしてからしか詳しくは説明しません。ですが1つ言えるのはその時になれば貴方はバチカルに帰るには問題ない状態となっているでしょう」
「・・・」
2つめと上げたバチカル帰還にルークは不安そうな面持ちになるが、ジェイドはそんな不安はその時はないと告げつつも意味深な語り口でルークをなんとも言えない表情にさせる。
「今の現状で貴方に提示出来る選択肢はこの2つです、マルクトが貴方にしてやれることはね。ただこれがアッシュであったなら我々はどちらも提示などしません、もうアッシュはマルクトにとって大罪人ですからね。そんな人物を無罪放免であろうことか自国に亡命、もしくは裁判権の及ばない他国に帰すなどというお情けはかけれません。むしろそうすれば我々の感覚が疑われます、本当にアッシュを裁く気はあるのかとね」
「ぐっ・・・!」
そこでジェイドはアッシュにそんな温情をかけない理由をつらつらと本人に痛い形で述べ上げ、暗に逃す気はないとさえつけられたそれにアッシュは苦い顔でくぐもった声を上げる。
「という訳でアッシュはダメなのですが・・・どうですか、ルーク?今の話を聞いて、どうするかを決めましたか?」
「・・・俺は・・・」
そんなアッシュから話題を転換しジェイドは早速と結論を聞くと、ルークはゆっくりその答えを紡ぐ。
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