時代と焔の守り手は龍の剣 第二話
「ローズさん、まだお話しが残っていますのでよろしいですか?」
「あっ、そうですか」
そう考えていたら眼鏡の軍人はローズおばさんに話の続きをしたいと言い、ローズおばさんは軍人の方に振り向く。それを見てセカンはハッとして声を出す。
「あっ、ローズおばさん。そのお話が終わってからでいいので、そちらに伺っていいですか?」
「えぇ、いいわよ。ただ少し時間がかかると思うから、日が落ちてからでいいかしら?」
「はい、わかりました」
「うん、じゃあねセカンちゃん」
チーグルについての話をするための会う約束を口にし、ローズおばさんは夜ならいいと言い笑顔で軍人とともに家の中へ戻る。
「ふぅ・・・宿屋に行こうかな」
それを見届けセカンは色々あって疲れた事もあり、一先ず宿に行こうと独り言を口にする。
「なんだ?お前も宿に行くのか?だったら一緒に行こうぜ、どうせ俺達も宿に行くんだし」
「えっ、あ、はい」
その独り言を聞き付けルークはセカンに気軽に話しかけてきて、セカンは少し呆気に取られながらも同意で返す。
「ちょっと、ルーク・・・」
「なんだよ、どうせ宿に行くんだろ?だったら別にいいだろ、一緒に行くくらい。コイツも断んなかったんだし」
「・・・はぁ・・・」
そんなルークをティアは何故かたしなめるよう声を出し、ルークに反論されるとティアは溜息をあからさまに吐く。
「んじゃ行こうぜ。はぁ~、疲れたぁ・・・」
「はぁ・・・」
そんな溜息を気にせずセカンに声をかけて、ルークはさっさと宿の方に歩きだす。その様子をやはりセカンは釈然と出来ず、生返事に近い声を出すと呆れた様子のティアを横目で見ながらルークの後ろを付いていく。
(なんでこの人、こんなに高圧的な話し方なんだろう?もしルークさんがキムラスカの貴族だったらだったで問題だと思うけど、そうじゃないにしても普段からこうだっていうならルークさんじゃなくっても人間関係に軋轢を生んでると思うけど・・・)
セカンはそんな中考える、ルークとティアの間の明らかな不和の理由を。
(・・・多分、ティアさんはルークさんを下に見てる。地位とかそんなの関係なく、人間として。ただルークさんはそういった下に見るとか関係なく、純粋な気持ちで言葉を出してる・・・何て言うかティアさんは上下関係を気にするタイプに見えるから、自分の気持ちに反する言葉が下に見てるルークさんから出て来たからそれでたしなめたんだと思う・・・)
・・・観察眼という物は人としてでもあるが、剣士としても重要な物である。
観察眼も師匠から磨かされたセカンが見た限りでは、どちらかと言えばティアの方が一方的にルークを嫌いに近い感情でいるように見えた。
(それにどっちもあまり旅慣れてるように見えないし、ルークさんの発言に慣れてるならあんな風に溜息なんて吐かないはず・・・多分二人は出会ってそんなに時間は経ってない状況で旅をせざるを得なくなった・・・そんな感じがする)
そしてセカンはその観察眼から二人の立ち居振る舞いからあまり修羅場をくぐっていない事が分かる事と、互いの発言の傾向を把握しきれていない様子から突発的な事情でやむなく一緒にいるのではと見ていた。
(多分出来るだけ早く二人が離れるか、ティアさんが考え方を変えないと仲良くなることなんてムリそう・・・)
そしてその観察眼から出た結論は、離散かティアが変わらない限りは二人の関係が良くなることはないだろうというものだった。尚、ルークが考え方を変えるという結論に至らなかったのはその変化がティアの意にそぐわねばティアの方がルークを拒否しかねないと考えた為だ。ルークは良くも悪くも素直にティアの変化を受け入れるだろうが、逆はまず意に沿う物でなければ無理だというのがセカンの見方である。
(かと言って私がそんなこと言うと気分よくないだろうし、事情もあると思うし・・・黙っといた方がいいな)
とは言えそれをずけずけ言うことが空気をまずくするだろうことはセカンにも予測出来る。あまり関係性もないため、セカンはそれを口にする事をやめ宿に静かに向かう・・・
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「あっ、そうですか」
そう考えていたら眼鏡の軍人はローズおばさんに話の続きをしたいと言い、ローズおばさんは軍人の方に振り向く。それを見てセカンはハッとして声を出す。
「あっ、ローズおばさん。そのお話が終わってからでいいので、そちらに伺っていいですか?」
「えぇ、いいわよ。ただ少し時間がかかると思うから、日が落ちてからでいいかしら?」
「はい、わかりました」
「うん、じゃあねセカンちゃん」
チーグルについての話をするための会う約束を口にし、ローズおばさんは夜ならいいと言い笑顔で軍人とともに家の中へ戻る。
「ふぅ・・・宿屋に行こうかな」
それを見届けセカンは色々あって疲れた事もあり、一先ず宿に行こうと独り言を口にする。
「なんだ?お前も宿に行くのか?だったら一緒に行こうぜ、どうせ俺達も宿に行くんだし」
「えっ、あ、はい」
その独り言を聞き付けルークはセカンに気軽に話しかけてきて、セカンは少し呆気に取られながらも同意で返す。
「ちょっと、ルーク・・・」
「なんだよ、どうせ宿に行くんだろ?だったら別にいいだろ、一緒に行くくらい。コイツも断んなかったんだし」
「・・・はぁ・・・」
そんなルークをティアは何故かたしなめるよう声を出し、ルークに反論されるとティアは溜息をあからさまに吐く。
「んじゃ行こうぜ。はぁ~、疲れたぁ・・・」
「はぁ・・・」
そんな溜息を気にせずセカンに声をかけて、ルークはさっさと宿の方に歩きだす。その様子をやはりセカンは釈然と出来ず、生返事に近い声を出すと呆れた様子のティアを横目で見ながらルークの後ろを付いていく。
(なんでこの人、こんなに高圧的な話し方なんだろう?もしルークさんがキムラスカの貴族だったらだったで問題だと思うけど、そうじゃないにしても普段からこうだっていうならルークさんじゃなくっても人間関係に軋轢を生んでると思うけど・・・)
セカンはそんな中考える、ルークとティアの間の明らかな不和の理由を。
(・・・多分、ティアさんはルークさんを下に見てる。地位とかそんなの関係なく、人間として。ただルークさんはそういった下に見るとか関係なく、純粋な気持ちで言葉を出してる・・・何て言うかティアさんは上下関係を気にするタイプに見えるから、自分の気持ちに反する言葉が下に見てるルークさんから出て来たからそれでたしなめたんだと思う・・・)
・・・観察眼という物は人としてでもあるが、剣士としても重要な物である。
観察眼も師匠から磨かされたセカンが見た限りでは、どちらかと言えばティアの方が一方的にルークを嫌いに近い感情でいるように見えた。
(それにどっちもあまり旅慣れてるように見えないし、ルークさんの発言に慣れてるならあんな風に溜息なんて吐かないはず・・・多分二人は出会ってそんなに時間は経ってない状況で旅をせざるを得なくなった・・・そんな感じがする)
そしてセカンはその観察眼から二人の立ち居振る舞いからあまり修羅場をくぐっていない事が分かる事と、互いの発言の傾向を把握しきれていない様子から突発的な事情でやむなく一緒にいるのではと見ていた。
(多分出来るだけ早く二人が離れるか、ティアさんが考え方を変えないと仲良くなることなんてムリそう・・・)
そしてその観察眼から出た結論は、離散かティアが変わらない限りは二人の関係が良くなることはないだろうというものだった。尚、ルークが考え方を変えるという結論に至らなかったのはその変化がティアの意にそぐわねばティアの方がルークを拒否しかねないと考えた為だ。ルークは良くも悪くも素直にティアの変化を受け入れるだろうが、逆はまず意に沿う物でなければ無理だというのがセカンの見方である。
(かと言って私がそんなこと言うと気分よくないだろうし、事情もあると思うし・・・黙っといた方がいいな)
とは言えそれをずけずけ言うことが空気をまずくするだろうことはセカンにも予測出来る。あまり関係性もないため、セカンはそれを口にする事をやめ宿に静かに向かう・・・
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