時代と焔の守り手は龍の剣 第八話
・・・アッシュ達3人からイオンを助けだした比古清十郎(アニスは初めから戦闘要員としての頭数には入っていない)はさっさとザオ遺跡を出た。そして一度オアシスを経由してからケセドニアに向かう方が砂漠越えをするには確実で安全な道だということで、3人はオアシスに再び向かった。
・・・そこから特に大したこともなかった為、すぐに比古清十郎達はオアシスへとたどり着いた。
「・・・すみません、わざわざ僕の為に・・・」
「・・・勘違いするな、俺はただ気まぐれで助けたにすぎん」
一先ず安全な場所に来た所でイオンは比古清十郎に礼を言うが、下心があって助けた為に比古清十郎は感謝などいらないと冷たく返す。
「・・・オアシスに来る前にアニスから聞いたのですが、ルーク達はアクゼリュスに向かったのですね」
「あぁ、そうだが・・・それがどうした?」
そんな比古清十郎にめげずイオンはルーク達の行方を聞いてくるが、その質問が出てきた事に比古清十郎は意図を問う中である予感を感じてならなかった。
「・・・すみません、失礼を承知で申し上げます。僕を、アクゼリュスまで連れていっていただけないでしょうか?」
「えっ!?イ、イオン様ぁ!?何を言っているんですかぁ!?」
(・・・やはり、か)
イオンはそこから意を決したようにアクゼリュスに連れていって欲しいと比古清十郎に言い出し、アニスは何を言い出すのかと批難を含めた声色で詰める。だが容易にそう言う事も想像出来ていた比古清十郎は、ただ眉間にシワを寄せるばかり。
「ダメですよ、モース様が怒りますよぅ」
「・・・っ」
だが更に続いたアニスのイオンを止める為の言葉に、今度は比古清十郎のこめかみに青筋がひっそりと浮かぶ。
「僕はピオニー陛下から和平の仲介を頼まれました。そしてその結末を見届けるのは僕の義務だと思っています・・・お願いします、カクノシンさん。僕をアクゼリュスまで連れていってはいただけないでしょうか?」
「断る」
「っ!?」
イオンは自身の思う義務を真摯に語り比古清十郎に護衛を頼むが、即答で一言で断られイオンは言葉を無くす。
「これは王女殿下にも言ったことだが、導師は別にアクゼリュスに行って欲しいなどとキムラスカの王から頼まれた訳ではないだろう。それなのに導師であるお前がアクゼリュスに行かなければならない道理はどこにもないだろう。それに俺はそもそも自分の住み処に戻る途中でたまたまお前がさらわれたと聞き、そこから聞き分けのない奴らを黙らせる為に導師を助けに行っただけに過ぎん。そしてそれも終わった今、これ以上導師に付き合う義理は俺にはない。行きたいなら勝手に行けばいい」
「・・・そうですか・・・」
そこから自分が協力しないという訳を述べあげる比古清十郎は最後に猛烈に突き放す言葉を受け、イオンはその言葉に暗い様子になりうつむく。
「まぁ旅は道連れとも言う。ここからバチカルに戻るなら話は別だが、ケセドニアまでなら一緒に行ってやっても構わん。それから先はお前の好きにしろ・・・そこから先は何かが起きても俺は助けてはやらんからな」
「・・・はい」
そんなイオンの姿に比古清十郎はケセドニアまでの同行はしてやると告げイオンはただゆっくりと頷くが、イオンはその言葉の影に隠れた物に気づけなかった・・・ある確認があったことを。
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・・・そこから特に大したこともなかった為、すぐに比古清十郎達はオアシスへとたどり着いた。
「・・・すみません、わざわざ僕の為に・・・」
「・・・勘違いするな、俺はただ気まぐれで助けたにすぎん」
一先ず安全な場所に来た所でイオンは比古清十郎に礼を言うが、下心があって助けた為に比古清十郎は感謝などいらないと冷たく返す。
「・・・オアシスに来る前にアニスから聞いたのですが、ルーク達はアクゼリュスに向かったのですね」
「あぁ、そうだが・・・それがどうした?」
そんな比古清十郎にめげずイオンはルーク達の行方を聞いてくるが、その質問が出てきた事に比古清十郎は意図を問う中である予感を感じてならなかった。
「・・・すみません、失礼を承知で申し上げます。僕を、アクゼリュスまで連れていっていただけないでしょうか?」
「えっ!?イ、イオン様ぁ!?何を言っているんですかぁ!?」
(・・・やはり、か)
イオンはそこから意を決したようにアクゼリュスに連れていって欲しいと比古清十郎に言い出し、アニスは何を言い出すのかと批難を含めた声色で詰める。だが容易にそう言う事も想像出来ていた比古清十郎は、ただ眉間にシワを寄せるばかり。
「ダメですよ、モース様が怒りますよぅ」
「・・・っ」
だが更に続いたアニスのイオンを止める為の言葉に、今度は比古清十郎のこめかみに青筋がひっそりと浮かぶ。
「僕はピオニー陛下から和平の仲介を頼まれました。そしてその結末を見届けるのは僕の義務だと思っています・・・お願いします、カクノシンさん。僕をアクゼリュスまで連れていってはいただけないでしょうか?」
「断る」
「っ!?」
イオンは自身の思う義務を真摯に語り比古清十郎に護衛を頼むが、即答で一言で断られイオンは言葉を無くす。
「これは王女殿下にも言ったことだが、導師は別にアクゼリュスに行って欲しいなどとキムラスカの王から頼まれた訳ではないだろう。それなのに導師であるお前がアクゼリュスに行かなければならない道理はどこにもないだろう。それに俺はそもそも自分の住み処に戻る途中でたまたまお前がさらわれたと聞き、そこから聞き分けのない奴らを黙らせる為に導師を助けに行っただけに過ぎん。そしてそれも終わった今、これ以上導師に付き合う義理は俺にはない。行きたいなら勝手に行けばいい」
「・・・そうですか・・・」
そこから自分が協力しないという訳を述べあげる比古清十郎は最後に猛烈に突き放す言葉を受け、イオンはその言葉に暗い様子になりうつむく。
「まぁ旅は道連れとも言う。ここからバチカルに戻るなら話は別だが、ケセドニアまでなら一緒に行ってやっても構わん。それから先はお前の好きにしろ・・・そこから先は何かが起きても俺は助けてはやらんからな」
「・・・はい」
そんなイオンの姿に比古清十郎はケセドニアまでの同行はしてやると告げイオンはただゆっくりと頷くが、イオンはその言葉の影に隠れた物に気づけなかった・・・ある確認があったことを。
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