時代と焔の守り手は龍の剣 第八話
「・・・え?」
「・・・マジ、か?」
「本気だ、そうでなければこのようなことを言い出すなどせん」
比古清十郎の申し出に場にいた一同が心底意外そうな顔をするが、比古清十郎は至って冷静に返す。
「このまま押し問答をしても導師を助ける事はおろか、アクゼリュスの住民をだとか助ける事にも繋がらん。だからお前らは俺に導師の救出を任せて、さっさとアクゼリュスに行けと言っているんだ」
「なんで急にそんなことを・・・」
「アクゼリュス住民救出に向けこうやって話している時間も惜しい、だがお前らはアクゼリュスを後回しにして全員でザオ遺跡とやらに行こうとしている。そんな事をされるアクゼリュス住民が、不意に不憫に思えた・・・だから手っ取り早い妥協案を俺は出したまでだ」
「「「・・・っ!」」」
冷静に話をしていく比古清十郎にティアはその理由をいぶかしむが、逆に斬って返されるよう人道的であり自身らのマヌケさを突かれた理由を言われティア達3人が言葉を失う。
「まぁ俺の腕を疑い、かつアクゼリュス住民をほったらかすというのであれば別にザオ遺跡とやらに勝手に行けばいい。妥協案を受け入れられんようなら俺が行く意味はない」
「・・・ちなみに言っておきますが、ティア達が尚ザオ遺跡に行くというのなら私も行きませんよ」
「大佐ぁ!?」
「カクノシン氏のおっしゃっているアクゼリュス救援は我がマルクトの一大事の出来事と言えます。そのような事態に陥っているというのに、何故私が遅れるようなことをしなくてはならないのです。ただでさえ船に乗れなかった事でアクゼリュス到着に遅れているというのに・・・」
「・・・っ・・・!」
そんな3人にお前らが行くなら行かないという比古清十郎にジェイドも乗っかり、アニスが驚きに目を見開くがすかさず暗に遅れているのは神託の盾のせいでもあるのだからと含みを入れた言葉で返され何も言えずに下を向く。
「・・・それではルーク殿、貴方はどうされますか?」
「え、あ!?・・・俺は、俺も行かねぇよ。早くヴァン師匠のとこに行きたいってのもあるけど、お前達の言ってる事が元々の目的なんだし・・・急ぐのは当然だと思うぞ、俺は」
「そうですか・・・ではもう一度聞きましょう、どうされますか?貴女方は」
「「「っ・・・!」」」
その状態を見て今度はルークへとジェイドは話を振り、自分に来ると思ってなかったのか最初は慌てたがすぐさま自分が行かないという理由も併せて言う。その答えにジェイドはきつく責めるような視線でどうするのかと3人に問うが、ジェイドに圧されて即答出来ない時点で答えはわかっている・・・アクゼリュスに行くしかないという答えが出ることは。
・・・その後結局ジェイドにザオ遺跡に行くと言えなかった3人は、アニスだけが比古清十郎とともにザオ遺跡に行くことになった。その時アニスは非常にやりにくそうな顔をしていたが、比古清十郎からすればうざったくからまれるやりはマシだったので別にそれで構わないと言えた。
「・・・では後はセカンと我らに任せられると?」
「あぁ、導師の身柄は遅かれ早かれ確保しておく必要がある。できる限りは急いでそっちに向かうが、後は頼む」
「えぇ、わかりました・・・では」
・・・二手に分かれる話もついた所で出発の準備をするために一時解散をしていた面々。その中で比古清十郎がイオンを助けに行くと行った理由を聞き、ジェイドは納得してルーク達の下へ戻っていく。
「さて、俺も行くか。馬鹿ガキを連れていくのは気が進まんがな・・・」
その姿を見届け、比古清十郎は仕方ないといったよう目をつぶりながらアニスの方へと歩いていく・・・
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「・・・マジ、か?」
「本気だ、そうでなければこのようなことを言い出すなどせん」
比古清十郎の申し出に場にいた一同が心底意外そうな顔をするが、比古清十郎は至って冷静に返す。
「このまま押し問答をしても導師を助ける事はおろか、アクゼリュスの住民をだとか助ける事にも繋がらん。だからお前らは俺に導師の救出を任せて、さっさとアクゼリュスに行けと言っているんだ」
「なんで急にそんなことを・・・」
「アクゼリュス住民救出に向けこうやって話している時間も惜しい、だがお前らはアクゼリュスを後回しにして全員でザオ遺跡とやらに行こうとしている。そんな事をされるアクゼリュス住民が、不意に不憫に思えた・・・だから手っ取り早い妥協案を俺は出したまでだ」
「「「・・・っ!」」」
冷静に話をしていく比古清十郎にティアはその理由をいぶかしむが、逆に斬って返されるよう人道的であり自身らのマヌケさを突かれた理由を言われティア達3人が言葉を失う。
「まぁ俺の腕を疑い、かつアクゼリュス住民をほったらかすというのであれば別にザオ遺跡とやらに勝手に行けばいい。妥協案を受け入れられんようなら俺が行く意味はない」
「・・・ちなみに言っておきますが、ティア達が尚ザオ遺跡に行くというのなら私も行きませんよ」
「大佐ぁ!?」
「カクノシン氏のおっしゃっているアクゼリュス救援は我がマルクトの一大事の出来事と言えます。そのような事態に陥っているというのに、何故私が遅れるようなことをしなくてはならないのです。ただでさえ船に乗れなかった事でアクゼリュス到着に遅れているというのに・・・」
「・・・っ・・・!」
そんな3人にお前らが行くなら行かないという比古清十郎にジェイドも乗っかり、アニスが驚きに目を見開くがすかさず暗に遅れているのは神託の盾のせいでもあるのだからと含みを入れた言葉で返され何も言えずに下を向く。
「・・・それではルーク殿、貴方はどうされますか?」
「え、あ!?・・・俺は、俺も行かねぇよ。早くヴァン師匠のとこに行きたいってのもあるけど、お前達の言ってる事が元々の目的なんだし・・・急ぐのは当然だと思うぞ、俺は」
「そうですか・・・ではもう一度聞きましょう、どうされますか?貴女方は」
「「「っ・・・!」」」
その状態を見て今度はルークへとジェイドは話を振り、自分に来ると思ってなかったのか最初は慌てたがすぐさま自分が行かないという理由も併せて言う。その答えにジェイドはきつく責めるような視線でどうするのかと3人に問うが、ジェイドに圧されて即答出来ない時点で答えはわかっている・・・アクゼリュスに行くしかないという答えが出ることは。
・・・その後結局ジェイドにザオ遺跡に行くと言えなかった3人は、アニスだけが比古清十郎とともにザオ遺跡に行くことになった。その時アニスは非常にやりにくそうな顔をしていたが、比古清十郎からすればうざったくからまれるやりはマシだったので別にそれで構わないと言えた。
「・・・では後はセカンと我らに任せられると?」
「あぁ、導師の身柄は遅かれ早かれ確保しておく必要がある。できる限りは急いでそっちに向かうが、後は頼む」
「えぇ、わかりました・・・では」
・・・二手に分かれる話もついた所で出発の準備をするために一時解散をしていた面々。その中で比古清十郎がイオンを助けに行くと行った理由を聞き、ジェイドは納得してルーク達の下へ戻っていく。
「さて、俺も行くか。馬鹿ガキを連れていくのは気が進まんがな・・・」
その姿を見届け、比古清十郎は仕方ないといったよう目をつぶりながらアニスの方へと歩いていく・・・
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