焔と渦巻く忍法帖 第一話

「ここは・・・?」
光が収まり恐る恐るルークが目を開けると先程ルークがいた部屋とは別の部屋が目に入った。
「ここは僕の部屋だよ。ほら、窓を見て」
そう言われルークが外を見ると全く見たことがない建物でいっぱいだった。
「すげぇ・・・」
「これで別の世界から来たって信じてくれた?」
「あ・・・いや、外ってこんなに広いんだなって、そう思っただけだ。それに窓から見た景色でもう此処が別世界だって思えたし」
「外に出た事無いの?」
「あー、今一応赤ん坊のフリしてるし」
「あ、そっか」



一通り話が区切れた所でルークが話を切り出した。
「・・・さっきの話の続きだけど預言っていうのは星の記憶、星が見た未来を言葉として表したものだ。預言は公には繁栄が詠まれていると言われているけど人の死も分かるものなんだ。で、何らかの手段でオリジナルが死ぬことを知って超振動がもったいないと思ったから俺を作った・・・って睨んでる」
「大体は分かったけど・・・ルークはどうするの?老け顔がやろうとしてることが具体的に分かったら」
「まぁ恐らくじゃあるけど預言を意図的に外すために俺が死ぬだろう場面には確実に老け顔は来るはずだから、『お前の思い通りにはさせない!!』的な事を言ってケチョンケチョンに叩きのめしてやろうかなって計画中だよ、今の所。まぁ、老け顔の為に死ぬ気なんてないしな」
ハハハッと高らかにルークは笑い、ナルトは自分とルークは似ているということを改めて再確認していた。



「大体は話したけどまだ聞きたいことはあるか?」
笑い終り落ち着いたルークは少し口調を低めに落としナルトに伺った。
「うん、もういいよ」
「そうか、なら俺の質問の番だな」
「あ、そうだね」
「此処の世界の子供ってナルトみたいに小さいときからそんなに強いのか?」
「ん~、僕は特別かな?他の子は修行するほど強くならないといけない訳じゃないし」
「どういうことだ?」
「僕産まれた時からずっと命を狙われているんだ」
「!!!?」
「ルークにも分かるように簡単に説明するけどこの世界に九尾っていう物凄い力を持った魔物がいたんだ。この里の皆は突然襲ってきた九尾を倒すことが出来なかったんだ。で、倒せないならどうするかってなって里の長の火影が九尾を封印するってなって命をかけて九尾を封印したんだ・・・僕の中に」
拙い言葉遣いながらも紛れもない真実を語っているとルークはナルトの言葉から感じとっていた。
「僕は産まれて間もない赤ちゃんだから拒否することなんて出来なかったんだ。でも里の大人は僕を見ると九尾のことを思い出してしまって僕を攻撃してくるんだ。時々忍も混ざってるから僕はそのたびに死にかけていたんだ」
「・・・それで自分の身を守るために強くなったってことか」
「うん」
「・・・悪かった。何か無理に聞いてしまって」
「いいよ。ルークの事を僕が無理に聞いたんだから。それに僕たちってなんだか似てるって思ったから知りたいって、話したいって思ったんだから」
そういいやんわりと笑みを溢したナルトにルークは自分よりも強いナルトを守りたい、そういった気持ちが芽生えていた。





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