焔と渦巻く忍法帖 第八話
「な、何・・・?何と言ったんだ、ルーク?」
「だからアッシュを捕まえてきて下さいって言ったんですよ、師匠」
ニコニコと笑顔で老け髭にオリジナルを捕まえてこいよと告げるルーク。言われた老け髭はいきなり何を言うんだという目でルークを見ている。
「だって犯罪者だろ、あいつ?この国境のカイツールって場所、マルクト側でキムラスカの貴族の俺をダアトの六神将が襲ったんだ。国際問題として取り上げておかしくない罪を犯してるんだから捕まえて来てって言ってるんですよ」
ねぇ、師匠?。あくまで師匠を慕う‘ルーク・フォン・ファブレ’の顔で、期待を寄せるルーク。するとナルトが続いての罪状を告げる。
「それにマルクトの所有物のタルタロスをあのアッシュって奴らが奪ったってばよ。いくらイオンを取り戻す為でもタルタロスのマルクト兵を全員殺したのはやりすぎだってば!!俺達がその生き証人だってばよ!!なぁ、ジェイド?」
「・・・はい、そうですね」
いきなり話を振られ、少し動揺しながらも質問に肯定で返す眼鏡狸。肯定の言葉が出た瞬間、カイツールのマルクト兵達の殺気がダアト所属の人間達全てに注がれた。それを感じているダアト所属の人間は居心地が悪そうにしている。
「マルクト兵はイオン奪還の為に同じダアトの神託の盾兵に殺されたんですよ?責任問題として同じダアトの人間が捕まえなくてどうするんですか、せ・ん・せ?」
「い、いや・・・しかしだな・・・」
余程オリジナルが大事なのか、弁解の言葉を探そうとしている老け髭。その様子を見てルークは止めを刺そうと、強烈な一言を放った。
「どうしても嫌だっていうんならキムラスカとマルクトの二国でダアトを攻めるように陛下に進言します」
「「「「「「なっ!?」」」」」」
ルークの言葉に全員が目を丸くして驚く。
「タルタロス襲撃はマルクト内の出来事だからマルクトに決定権があるけど、ここはカイツール、つまり国境。国境線の上だからキムラスカとマルクトの二国間で決定権が起こる。そんな中で中立を守っているダアトの兵が問題を起こしてんのにそれを見過ごすなんて出来ると思いますか?・・・なぁジェイド。タルタロスの事を公にしてダアトに抗議することって出来るだろ?いくらイオン奪還の為って言っても、兵を皆殺しにしたことを預言だからとか言い訳をして正当化しようとしたらどうなる?」
「・・・確信ではありませんがダアトは預言を盾にして好き勝手するのかと陛下は仰るかと思います」
「ジェイド!?」
イオンがその言葉に驚いて反応する。そんなイオンに優しく語りかけるようにルークは話を続けた。
「なぁ、イオン。俺が言ってるのは罪には罰を、って事なんだ。アッシュはキムラスカとマルクトに喧嘩売って、更に兵の命奪ったんだぜ?それをうやむやにしてアッシュをかばおうなんてしたら俺はダアトを信用しねぇよ。派閥があるとかそんな言い訳は聞かねぇ。だ・か・ら、師匠にアッシュを捕えに行けって命令してくれよ・・・否定したら冗談抜きでマルクトと共にダアトを攻めるように叔父上に進言するぞ」
最後の一言に笑顔のままプレッシャーを込め、本気だと認識させる。
「・・・分かりました。ヴァン、命令です。アッシュを捕えてきて下さい」
「導師イオン!?・・・ちょっと待って・・・」
「おっさん、六神将をかばうってば?やっぱりおっさんは戦争肯定派だってばよ!!」
渋り渋りながらもルークの言葉を受け取り、老け髭に命令を下すイオン。しかし、やはりオリジナルが危機になるのが嫌な老け髭は即座に反論しようとしたが、ナルトがすかさずその芽を潰す。
「確かおっさんは六神将をまとめてる偉い人だって言ってたってば!!おっさんがタルタロスを襲撃するように指示したんだってばよ!!」
「いや、違う!!私は・・・」
「違うって言うなら行ってくれよ、師匠」
知らず知らずの内にルークとナルトの言葉の渦に巻き込まれている老け髭。
「・・・分かった、行こう」
ようやく渦から抜け出す方法、流れに従う事を受け入れた老け髭。
もうその場から早く消えたいと思っていたのか、老け髭は外見に似合わない早さで、走り去って行った。
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「だからアッシュを捕まえてきて下さいって言ったんですよ、師匠」
ニコニコと笑顔で老け髭にオリジナルを捕まえてこいよと告げるルーク。言われた老け髭はいきなり何を言うんだという目でルークを見ている。
「だって犯罪者だろ、あいつ?この国境のカイツールって場所、マルクト側でキムラスカの貴族の俺をダアトの六神将が襲ったんだ。国際問題として取り上げておかしくない罪を犯してるんだから捕まえて来てって言ってるんですよ」
ねぇ、師匠?。あくまで師匠を慕う‘ルーク・フォン・ファブレ’の顔で、期待を寄せるルーク。するとナルトが続いての罪状を告げる。
「それにマルクトの所有物のタルタロスをあのアッシュって奴らが奪ったってばよ。いくらイオンを取り戻す為でもタルタロスのマルクト兵を全員殺したのはやりすぎだってば!!俺達がその生き証人だってばよ!!なぁ、ジェイド?」
「・・・はい、そうですね」
いきなり話を振られ、少し動揺しながらも質問に肯定で返す眼鏡狸。肯定の言葉が出た瞬間、カイツールのマルクト兵達の殺気がダアト所属の人間達全てに注がれた。それを感じているダアト所属の人間は居心地が悪そうにしている。
「マルクト兵はイオン奪還の為に同じダアトの神託の盾兵に殺されたんですよ?責任問題として同じダアトの人間が捕まえなくてどうするんですか、せ・ん・せ?」
「い、いや・・・しかしだな・・・」
余程オリジナルが大事なのか、弁解の言葉を探そうとしている老け髭。その様子を見てルークは止めを刺そうと、強烈な一言を放った。
「どうしても嫌だっていうんならキムラスカとマルクトの二国でダアトを攻めるように陛下に進言します」
「「「「「「なっ!?」」」」」」
ルークの言葉に全員が目を丸くして驚く。
「タルタロス襲撃はマルクト内の出来事だからマルクトに決定権があるけど、ここはカイツール、つまり国境。国境線の上だからキムラスカとマルクトの二国間で決定権が起こる。そんな中で中立を守っているダアトの兵が問題を起こしてんのにそれを見過ごすなんて出来ると思いますか?・・・なぁジェイド。タルタロスの事を公にしてダアトに抗議することって出来るだろ?いくらイオン奪還の為って言っても、兵を皆殺しにしたことを預言だからとか言い訳をして正当化しようとしたらどうなる?」
「・・・確信ではありませんがダアトは預言を盾にして好き勝手するのかと陛下は仰るかと思います」
「ジェイド!?」
イオンがその言葉に驚いて反応する。そんなイオンに優しく語りかけるようにルークは話を続けた。
「なぁ、イオン。俺が言ってるのは罪には罰を、って事なんだ。アッシュはキムラスカとマルクトに喧嘩売って、更に兵の命奪ったんだぜ?それをうやむやにしてアッシュをかばおうなんてしたら俺はダアトを信用しねぇよ。派閥があるとかそんな言い訳は聞かねぇ。だ・か・ら、師匠にアッシュを捕えに行けって命令してくれよ・・・否定したら冗談抜きでマルクトと共にダアトを攻めるように叔父上に進言するぞ」
最後の一言に笑顔のままプレッシャーを込め、本気だと認識させる。
「・・・分かりました。ヴァン、命令です。アッシュを捕えてきて下さい」
「導師イオン!?・・・ちょっと待って・・・」
「おっさん、六神将をかばうってば?やっぱりおっさんは戦争肯定派だってばよ!!」
渋り渋りながらもルークの言葉を受け取り、老け髭に命令を下すイオン。しかし、やはりオリジナルが危機になるのが嫌な老け髭は即座に反論しようとしたが、ナルトがすかさずその芽を潰す。
「確かおっさんは六神将をまとめてる偉い人だって言ってたってば!!おっさんがタルタロスを襲撃するように指示したんだってばよ!!」
「いや、違う!!私は・・・」
「違うって言うなら行ってくれよ、師匠」
知らず知らずの内にルークとナルトの言葉の渦に巻き込まれている老け髭。
「・・・分かった、行こう」
ようやく渦から抜け出す方法、流れに従う事を受け入れた老け髭。
もうその場から早く消えたいと思っていたのか、老け髭は外見に似合わない早さで、走り去って行った。
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