焔と渦巻く忍法帖 第一話

「あ~ガイのやつ殺るなら殺るって簡単にやってしまったらよかったのにな~」
起き上がり開口一番に言った一言。その言葉でナルトはガイの殺意に気付いていて狸寝入りしていたことを知る。
「やってくれたらあの老け顔の計画が失敗するって事になってたんだけどな」
老け顔?計画?いや、それよりも記憶喪失で何も出来ない赤ん坊同然の状態じゃないの?色々な疑問がナルトに沸いていた。



「まいっか、自分でやればいいだけだし」
といってベッドから降りておもむろにベッドの下から本を取りだし、その本を読みだした。
(何だろうこの人?すごい面白い!!)
彼の本性を目の辺りにしたナルトは先程の事も合わせて色々ルークの事を聞きたくなっていた。






「こんばんわ~」
気配をあらわにして部屋の隅からナルトはルークに挨拶をした。
「・・・誰だ?あの老け顔の知り合いじゃなさそうだな?」
「老け顔って誰?まあいいや!僕ナルト!」
元気に自己紹介をナルトはしているがルークはいきなりの侵入者にとまどっていた。
「それで俺に何の用なんだ?」
「屋敷を見てたらルークの話が聞こえてきたんだ。それでどんな人か実際にみたくなって来ちゃった!」
「・・・って、警備は?入口に警備の兵士がいたはずだけど?」
「壁乗り越えて来たんだよ~。ホラ!!」
といいナルトは近くの壁を垂直に歩きだした。
「はっ!?どうやって登ってんだよ!?」
今までルークは口では冷静な態度でいたが、流石に常識離れしたナルトの壁登りに我を忘れて驚いてしまった。



しかし今ナルトにとって重要なのはチャクラの説明などではない。ルークが何故赤ん坊同然の振りをしていたのかということだ。
「やり方は後で説明するから、ルークのこと教えて?」
「・・・俺のこと?」
「うん。ガイって人がルークを殺そうかどうか悩んでる時からいたんだけど、ルークってどうして演技してるのかなって」
まさかさっきの現場をみられていたとは思わなかったルークは更に唖然としていた。
「・・・まあいい。これから俺は事実しか話さない。信じる信じないはお前の勝手だ」
仕方ない、そういう気持ちで自分の事を話すことにした。しかしルークにも同様に聞きたい事がある。
「但しナルト、お前にも聞きたいことがある。後で俺の質問に答えてくれると約束するならいいぞ」
「うん、いいよ」
一先ずの約束をとりつけルークはナルトと向かい合い、ゆっくりと語りだした。




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