焔と渦巻く忍法帖 第六話
一転ピンチのこの状況、どうやって実力を出さずに切り抜けようとルーク達が考えていると、先程の気配がタルタロスの上から何か行動を起こそうとしているのが気配からわかった。
(・・・つーかあいつ、何でタルタロスの上にいんだ?)
あまり危機感を感じていないルークに疑問が一つ浮かび上がっていた。
リグレットがルーク達に牽制をしながら、魔物に乗ってきたアリエッタという少女に拘束を促した瞬間、気配が行動を開始した。
(リグレットの方に行ったか・・・一先ず俺には攻撃はしてこないようだな)
本気を出さずにすんだと安心するルーク。彼にこう思わせる気配の正体は何なのだろうか?
するとその気配の正体がリグレットの真上から飛び下りてきた。飛び下りてくる勢いでリグレットに体当たりでリグレットの体勢を崩し、彼女の傍らにいたイオンを颯爽と担ぎ上げてルーク達の方へ走ってきた。イオンを運んだ後、体勢を戻したリグレットから発砲されたその弾を刀で弾き返し、決めと言わんばかりに一言、
「ガイ様華麗に参上」
ルークが感じていた気配、それは屋敷の使用人で自分を殺そうとしている男、そして老け髭と繋がりがある男、ガイだった。
(・・・タイミングを計ったかのように決めやがった・・・示し会わせての行動なのか?)
自らを助けた筈の行動、それを疑うルーク。タルタロスには信託の盾兵や魔物がウヨウヨしている。そんな中から無傷で飛び出してこれるとは到底思えない。緊急停止からの復交作業で今は隙が出来ているが、それでも何故あのような場所にいたのかという疑問が離れない。
(老け髭と六神将との繋がりがある分、ガイも向こう側って可能性は否定出来ねぇ)
もしかしたら何かの意図でルーク達を逃がせという指示があって老け髭がガイを寄越したのかもしれない、そういう可能性があるとルークは考えていた。
その後眼鏡狸がアリエッタを人質にとり、何とかこの修羅場を抑える事に成功した。眼鏡狸の指示でリグレットはタルタロスに戻り、次はアリエッタがライガを引き連れて中へと戻ることを促された。
「えっ・・・?」
中に行こうと階段を登る直前、ルークとナルトの二人の横を通り過ぎようとしたアリエッタは突然足をとめ、戸惑いの表情で二人を見つめていた。ルーク達はその視線に悪意も何もなく、ただ純粋に戸惑いの視線で自分達を見ているだけなので何なんだと理解できずに困っていた。
「どうしたんですか?早くタルタロスの中に入って下さい」
そんな三人に構うことなく眼鏡狸はアリエッタに早く行けと促す。それでアリエッタは仕方なくタルタロスの中へと戻っていった。
「あの子と何かあったのか?」
「・・・今まで会った事もねーよ」
扉が閉まり、ガイが質問を投げ掛ける。しかしルークにもナルトにも身に覚えがない、先程の行動の意味が尚更分からなかったので普通に返事を返した。
「あの二人からママの臭いがした、です・・・」
扉が閉まったその場で、呟くアリエッタ。
「どうしてですか・・・?」
アリエッタの声は誰にも届いていない、それでもアリエッタはただ呟いていた・・・
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(・・・つーかあいつ、何でタルタロスの上にいんだ?)
あまり危機感を感じていないルークに疑問が一つ浮かび上がっていた。
リグレットがルーク達に牽制をしながら、魔物に乗ってきたアリエッタという少女に拘束を促した瞬間、気配が行動を開始した。
(リグレットの方に行ったか・・・一先ず俺には攻撃はしてこないようだな)
本気を出さずにすんだと安心するルーク。彼にこう思わせる気配の正体は何なのだろうか?
するとその気配の正体がリグレットの真上から飛び下りてきた。飛び下りてくる勢いでリグレットに体当たりでリグレットの体勢を崩し、彼女の傍らにいたイオンを颯爽と担ぎ上げてルーク達の方へ走ってきた。イオンを運んだ後、体勢を戻したリグレットから発砲されたその弾を刀で弾き返し、決めと言わんばかりに一言、
「ガイ様華麗に参上」
ルークが感じていた気配、それは屋敷の使用人で自分を殺そうとしている男、そして老け髭と繋がりがある男、ガイだった。
(・・・タイミングを計ったかのように決めやがった・・・示し会わせての行動なのか?)
自らを助けた筈の行動、それを疑うルーク。タルタロスには信託の盾兵や魔物がウヨウヨしている。そんな中から無傷で飛び出してこれるとは到底思えない。緊急停止からの復交作業で今は隙が出来ているが、それでも何故あのような場所にいたのかという疑問が離れない。
(老け髭と六神将との繋がりがある分、ガイも向こう側って可能性は否定出来ねぇ)
もしかしたら何かの意図でルーク達を逃がせという指示があって老け髭がガイを寄越したのかもしれない、そういう可能性があるとルークは考えていた。
その後眼鏡狸がアリエッタを人質にとり、何とかこの修羅場を抑える事に成功した。眼鏡狸の指示でリグレットはタルタロスに戻り、次はアリエッタがライガを引き連れて中へと戻ることを促された。
「えっ・・・?」
中に行こうと階段を登る直前、ルークとナルトの二人の横を通り過ぎようとしたアリエッタは突然足をとめ、戸惑いの表情で二人を見つめていた。ルーク達はその視線に悪意も何もなく、ただ純粋に戸惑いの視線で自分達を見ているだけなので何なんだと理解できずに困っていた。
「どうしたんですか?早くタルタロスの中に入って下さい」
そんな三人に構うことなく眼鏡狸はアリエッタに早く行けと促す。それでアリエッタは仕方なくタルタロスの中へと戻っていった。
「あの子と何かあったのか?」
「・・・今まで会った事もねーよ」
扉が閉まり、ガイが質問を投げ掛ける。しかしルークにもナルトにも身に覚えがない、先程の行動の意味が尚更分からなかったので普通に返事を返した。
「あの二人からママの臭いがした、です・・・」
扉が閉まったその場で、呟くアリエッタ。
「どうしてですか・・・?」
アリエッタの声は誰にも届いていない、それでもアリエッタはただ呟いていた・・・
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