焔と渦巻く忍法帖 第六話
「・・・それになー、イオン達もなー」
ルークはまたダアト組に対して話始めた。
「イオンが行方不明だっていっただろ?それは教団内で対立しているモースが戦争肯定派らしくて、戦争否定派のイオンを軟禁してたんだとよ。そこをマルクト軍に救われたってよ。で、イオンはマルクトからキムラスカとの和平の仲介役を頼まれたからそのモースの目から抜ける為に内密でダアトを抜け出したらしいんだよ。それで修頭胸達がな~。モースとやらが戦争を望んでるってイオンが言ったら修頭胸が誤解です、モース様は戦争を望んでいない、預言の成就だけを祈ってるって反論したんだよ。それで昨日宿で見掛けた黒い髪の神託の盾兵の女の子いただろ?そいつが大詠師派なんですね、ショックです~ってまた兵士らしくねぇ態度で修頭胸に言ったんだよ。そしたら私は中立だ、けどユリアの預言も導師の意向も大事だって言ったんだよ・・・どう思う?」
「・・・有り得ないしかいいようがないってばよ」
ナルトがそう思うのも無理はない。まずはイオン。トップの人物が下の立場の人間に軟禁されるという有り得ない事態。更にはマルクト軍に助けられるまで出ることが出来なかったという。トップとしての威厳も何もあったものではない。
次は修頭胸。トップであるイオンが言った言葉を最初っから何の根拠もなく否定するその態度。アニスが言った様に大詠師派だと見られても何ら不思議ではない。更に中立という物の見方を履き違えている。中立とはどちらにも付かず、公平な目で第三者として見るものだ。しかしどちらも大事だ等と言うようでは公平とは言えない。結局自分はどっちつかずの第三者ですらないと言っているようなものだ。
最後にアニス。先程ルークは言っていなかったが、ルークが公爵子息だと言った瞬間、「公爵・・・素敵・・・」と言い、目が金のマークになる勢いでルークにこびりついてきた。その分かりやすい媚び方にルークは辟易とした。更には他国の軍人の眼鏡狸がいるにも関わらず、その態度を終始貫いている。雰囲気を出すためにアニスの声真似をルークは分かりやすくしてみたのだが、それを聞いたナルトも軍人に有り得ない甘ったれた口調に素で呆れていた。
「「常識が恋しい(ってばよ)・・・」」
今から向かう先、それが自らの信じる常識をことごとく裏切る場所だということに少しやる気が失われた二人だった。
森を抜け、平野を走っている二人。するとルークが突然ピクッと何かに反応していた。
「・・・ナルト、ちょっと急ぐぞ」
「何か起こったのかってば?」
「タルタロスに敵襲。神託の盾兵に襲われてる」
ルークの反応の意味、それは影分身からの異変を本体に知らせる合図だった。
「分かったってばよ」
ナルトはルークの意見に賛成し、それと同時に二人はスピードを上げた。
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ルークはまたダアト組に対して話始めた。
「イオンが行方不明だっていっただろ?それは教団内で対立しているモースが戦争肯定派らしくて、戦争否定派のイオンを軟禁してたんだとよ。そこをマルクト軍に救われたってよ。で、イオンはマルクトからキムラスカとの和平の仲介役を頼まれたからそのモースの目から抜ける為に内密でダアトを抜け出したらしいんだよ。それで修頭胸達がな~。モースとやらが戦争を望んでるってイオンが言ったら修頭胸が誤解です、モース様は戦争を望んでいない、預言の成就だけを祈ってるって反論したんだよ。それで昨日宿で見掛けた黒い髪の神託の盾兵の女の子いただろ?そいつが大詠師派なんですね、ショックです~ってまた兵士らしくねぇ態度で修頭胸に言ったんだよ。そしたら私は中立だ、けどユリアの預言も導師の意向も大事だって言ったんだよ・・・どう思う?」
「・・・有り得ないしかいいようがないってばよ」
ナルトがそう思うのも無理はない。まずはイオン。トップの人物が下の立場の人間に軟禁されるという有り得ない事態。更にはマルクト軍に助けられるまで出ることが出来なかったという。トップとしての威厳も何もあったものではない。
次は修頭胸。トップであるイオンが言った言葉を最初っから何の根拠もなく否定するその態度。アニスが言った様に大詠師派だと見られても何ら不思議ではない。更に中立という物の見方を履き違えている。中立とはどちらにも付かず、公平な目で第三者として見るものだ。しかしどちらも大事だ等と言うようでは公平とは言えない。結局自分はどっちつかずの第三者ですらないと言っているようなものだ。
最後にアニス。先程ルークは言っていなかったが、ルークが公爵子息だと言った瞬間、「公爵・・・素敵・・・」と言い、目が金のマークになる勢いでルークにこびりついてきた。その分かりやすい媚び方にルークは辟易とした。更には他国の軍人の眼鏡狸がいるにも関わらず、その態度を終始貫いている。雰囲気を出すためにアニスの声真似をルークは分かりやすくしてみたのだが、それを聞いたナルトも軍人に有り得ない甘ったれた口調に素で呆れていた。
「「常識が恋しい(ってばよ)・・・」」
今から向かう先、それが自らの信じる常識をことごとく裏切る場所だということに少しやる気が失われた二人だった。
森を抜け、平野を走っている二人。するとルークが突然ピクッと何かに反応していた。
「・・・ナルト、ちょっと急ぐぞ」
「何か起こったのかってば?」
「タルタロスに敵襲。神託の盾兵に襲われてる」
ルークの反応の意味、それは影分身からの異変を本体に知らせる合図だった。
「分かったってばよ」
ナルトはルークの意見に賛成し、それと同時に二人はスピードを上げた。
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