焔と渦巻く忍法帖 第五話
「みゅーみゅーみゅーみゅー」
「「・・・うぜぇ(ってばよ)」」
木の幹の中に入り、ルーク達が見た光景。それはやけに体と頭のバランスが異様に悪い小さな生き物がいっぱい足下で群がっているものだった。鳴き声なのかやたらみゅーみゅー言ってくる。チーグルという存在がこういうものだと認識した瞬間出た言葉が「ウザイ」の一言である。
(こんなのの為に俺らこんな森に来たのか・・・)
(肩透かし喰らった気分が拭えないってばよ・・・)
腹を減らしている動物というのは食糧を目の前にすると総じて狂暴になる。賢いという言葉が本当なら食糧を取り返しに来た人間に対して襲いかかってくると警戒していたが、ただ足下でわめいてるだけである。二人は「はぁ~」と盛大に溜め息をついた。
「ユリア・ジュエの縁者か?」
「おわっ!!魔物が喋ったぞ!!」
「本当だってばよ・・・」
足下のチーグル達に正直ムカつきが増してきたルーク達はどうしようかと考えていると、奥にいたやたら歳をくっていそうなリングを持ったチーグルが周りのチーグル達を下がらせた。そのさいに魔物である筈のチーグルが喋ったのだ。これにはルークとナルトも普通に驚いてしまった。
「これはユリアとの契約で与えられたリングの力だ」
そんなことを驚いていると、リングの力だとリングを持ったチーグルが教えてくれた。
(持ち帰ったらキバ喜ぶってばよ)
(やめろ、一応こいつらの大事なものだ)
リングの力にナルトは下忍の仲間の犬塚キバを思い出していた。彼の傍らに常にいる忍犬の赤丸。忍犬であるならば人の言葉を話せるようになるまでしつけるものだ。しかし赤丸はまだ幼く、言葉を話せない。ナルトはこのリングを赤丸につけさせてみたいと考えていた。まあ流石に強奪するような事はさせるわけにはいかないとルークは止めはしたが。
(分かってるってばよ、冗談冗談)
(ナルトの言葉は冗談に聞こえねぇんだよ)
話は進み、食糧を盗んだのはライガという魔物の住みかである森をチーグルが焼いてしまった事からライガがこの森に住み着いてしまい、食糧を差し出さねばチーグルをさらって食べるという事だそうだ。
「ひどい・・・」
事情を聞いたイオンは明らかにチーグルに対しての同情の面持ちで顔をいがませていた。
「どこがだよ。寧ろチーグルの事をちゃんと考えた良心的な提案だぜ」
それに対しルークはチーグルだけの味方に立った発言のイオンに反論に出た。
「そこのチーグルの話からすればライガの住みかを焼いてしまったのはチーグルだろ?自分達の住みかを焼かれて怒らねぇヤツなんていねぇよ。ライガは明らかにチーグルより強い魔物なんだろ?その気になれば簡単にチーグル族を全部殺して自分達の食糧に出来る。しかしそうせずに食糧を持ってこさせれば仲間は襲わないときている。住みかを奪った奴らに対して食糧だけ要求してんだから十分に良心的な処置だろ」
「・・・」
やはりライガの立場になって考えていなかったのだろう。教団の聖獣のチーグルの立場に立ったつもりだけで発言だということを自覚したようで、またうなだれてしまった。
(・・・この気配は)
ルークはあまり感じたくない嫌な気配が近付いてきているのを察知していた。
「・・・なぁ、ライガの今の住みかって何処だ?」
「・・・どうするつもりだ?」
「ライガを説得する。この森から出ていった方がいいってな」
「そういうことなら・・・ミュウ」
チーグルの長がミュウとやらを呼び出すとチーグルの群れの中から青いチーグルが出てきた。
「このものが北の森を焼いた張本人だ。このものを通訳につけよう」
そう言い長はミュウにリングを渡し、渡されたミュウが喋りだした。
「僕はミュウですの!!よろしくお願いするですの!!」
「「・・・すっげぇ~いらつくんだけどコイツ」」
リングをつけたチーグルのこの口調、素でルークとナルトは気に入らなかった為にハモって声を出した。
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「「・・・うぜぇ(ってばよ)」」
木の幹の中に入り、ルーク達が見た光景。それはやけに体と頭のバランスが異様に悪い小さな生き物がいっぱい足下で群がっているものだった。鳴き声なのかやたらみゅーみゅー言ってくる。チーグルという存在がこういうものだと認識した瞬間出た言葉が「ウザイ」の一言である。
(こんなのの為に俺らこんな森に来たのか・・・)
(肩透かし喰らった気分が拭えないってばよ・・・)
腹を減らしている動物というのは食糧を目の前にすると総じて狂暴になる。賢いという言葉が本当なら食糧を取り返しに来た人間に対して襲いかかってくると警戒していたが、ただ足下でわめいてるだけである。二人は「はぁ~」と盛大に溜め息をついた。
「ユリア・ジュエの縁者か?」
「おわっ!!魔物が喋ったぞ!!」
「本当だってばよ・・・」
足下のチーグル達に正直ムカつきが増してきたルーク達はどうしようかと考えていると、奥にいたやたら歳をくっていそうなリングを持ったチーグルが周りのチーグル達を下がらせた。そのさいに魔物である筈のチーグルが喋ったのだ。これにはルークとナルトも普通に驚いてしまった。
「これはユリアとの契約で与えられたリングの力だ」
そんなことを驚いていると、リングの力だとリングを持ったチーグルが教えてくれた。
(持ち帰ったらキバ喜ぶってばよ)
(やめろ、一応こいつらの大事なものだ)
リングの力にナルトは下忍の仲間の犬塚キバを思い出していた。彼の傍らに常にいる忍犬の赤丸。忍犬であるならば人の言葉を話せるようになるまでしつけるものだ。しかし赤丸はまだ幼く、言葉を話せない。ナルトはこのリングを赤丸につけさせてみたいと考えていた。まあ流石に強奪するような事はさせるわけにはいかないとルークは止めはしたが。
(分かってるってばよ、冗談冗談)
(ナルトの言葉は冗談に聞こえねぇんだよ)
話は進み、食糧を盗んだのはライガという魔物の住みかである森をチーグルが焼いてしまった事からライガがこの森に住み着いてしまい、食糧を差し出さねばチーグルをさらって食べるという事だそうだ。
「ひどい・・・」
事情を聞いたイオンは明らかにチーグルに対しての同情の面持ちで顔をいがませていた。
「どこがだよ。寧ろチーグルの事をちゃんと考えた良心的な提案だぜ」
それに対しルークはチーグルだけの味方に立った発言のイオンに反論に出た。
「そこのチーグルの話からすればライガの住みかを焼いてしまったのはチーグルだろ?自分達の住みかを焼かれて怒らねぇヤツなんていねぇよ。ライガは明らかにチーグルより強い魔物なんだろ?その気になれば簡単にチーグル族を全部殺して自分達の食糧に出来る。しかしそうせずに食糧を持ってこさせれば仲間は襲わないときている。住みかを奪った奴らに対して食糧だけ要求してんだから十分に良心的な処置だろ」
「・・・」
やはりライガの立場になって考えていなかったのだろう。教団の聖獣のチーグルの立場に立ったつもりだけで発言だということを自覚したようで、またうなだれてしまった。
(・・・この気配は)
ルークはあまり感じたくない嫌な気配が近付いてきているのを察知していた。
「・・・なぁ、ライガの今の住みかって何処だ?」
「・・・どうするつもりだ?」
「ライガを説得する。この森から出ていった方がいいってな」
「そういうことなら・・・ミュウ」
チーグルの長がミュウとやらを呼び出すとチーグルの群れの中から青いチーグルが出てきた。
「このものが北の森を焼いた張本人だ。このものを通訳につけよう」
そう言い長はミュウにリングを渡し、渡されたミュウが喋りだした。
「僕はミュウですの!!よろしくお願いするですの!!」
「「・・・すっげぇ~いらつくんだけどコイツ」」
リングをつけたチーグルのこの口調、素でルークとナルトは気に入らなかった為にハモって声を出した。
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