焔と渦巻く忍法帖 第二十四話
「・・・それでは皆さん、私からのお話は以上です。そしてここで・・・お別れにもなります」
‘‘‘‘?・・・っ!?’’’’
ルークは神妙な顔付きになり別れを口にするが、途端にローレライがルークの元に来て覆うように重なり民衆達とトリトハイム達を驚かせる。
・・・そしてそこに佇むのはまるで神衣を纏ったかのよう、発光しながらもハッキリと民達に笑む姿を見せるルーク。
「皆さん・・・驚かせてしまってすみません。ただ・・・私には、もう時間がないんです・・・」
‘時間・・・っ!?’
ただ、それだけ神々しい姿であるのに・・・悲壮さが勝ってしまう。話の中身があまりにも不吉な前触れなだけに、民衆の一人が不安を隠しもせず声を出す。
「皆さんもお話を聞いて知っているとは思いますが、私はヴァン謡将により作られ生み出されたルーク様の完全同位体のレプリカです。しかしその完全同位体という存在は普通にレプリカを生み出すのとは違い、滅多な事では生まれないといいます。正直な所そのような存在なだけに、何が起きても不思議ではない・・・私はそう、ディスト殿に聞いていました。そしてそれを聞いていた私に、ある変化が起きました。それが・・・体内の音素が失なわれだしたことです」
‘‘‘‘!?’’’’
・・・人間の体を構成する音素がなくなりだす、そのことが意味するのは肉体の崩壊。つまり、死。
死に繋がる話を聞き、民衆達の目が同情の驚きに変貌する。
「これは完全同位体という存在のみに起こりうる現象なのだそうですが、私以外の完全同位体の前例がないためにどうやってそれを止めるか・・・その対応策も、それを突き詰める為の時間がなく末期となってために私はもう死を待つだけの身となっていました・・・本来なら」
‘‘‘‘?’’’’
大爆発の事実を逆転させながらも話すルークは暗いものを感じさせる話から一転、解決策を思わせる話に変える。
「そのような時に、私はローレライから言われました。我と同化するなら音素の消失を抑えられて、命を繋ぐ事が出来ると」
‘そんな、事が・・・’
同化、そうするだけの理由があると言うルークに民衆は呆然としながらも良かったと言うような視線を送って来る。
「ただ・・・そのようにするからには私は長時間ローレライと同化せねばならず、よからぬ輩がローレライを狙って私を殺したなら全てが水の泡となります。そのような事態は私も望みません。それにローレライは音譜帯に昇りたいという目的があります。故に私は決めたのです・・・ローレライとともに音譜帯に昇り、この星を音譜帯から見守りながら生を全うすると」
‘‘‘‘!!’’’’
そしてまた逆転の発想からの不利を説き、ここぞとばかりに自身の決意を破壊力を増すようはかなげに笑みを見せつつ明かし、民衆達を一気に感動に打ちひしがせる。
死を覚悟せざるを得ず、その死を乗り越えられるかもと思ったのにまた障害があって普通に暮らすことも叶わない。しかしそれらを含めルークは尚人々を思いながら生きると言った・・・余程ひん曲がった物の見方しか出来ない者でなければ、まず感嘆はするだろう。
(俺が消えても面白くないどころか、更に俺を嫌うだろうなぁ煙デコ。やっべ、それ考えっと面白っ!)
そんな民衆達を前にしながら、ルークは内心でこの後の結果の事を想像して笑いをこらえていた。
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‘‘‘‘?・・・っ!?’’’’
ルークは神妙な顔付きになり別れを口にするが、途端にローレライがルークの元に来て覆うように重なり民衆達とトリトハイム達を驚かせる。
・・・そしてそこに佇むのはまるで神衣を纏ったかのよう、発光しながらもハッキリと民達に笑む姿を見せるルーク。
「皆さん・・・驚かせてしまってすみません。ただ・・・私には、もう時間がないんです・・・」
‘時間・・・っ!?’
ただ、それだけ神々しい姿であるのに・・・悲壮さが勝ってしまう。話の中身があまりにも不吉な前触れなだけに、民衆の一人が不安を隠しもせず声を出す。
「皆さんもお話を聞いて知っているとは思いますが、私はヴァン謡将により作られ生み出されたルーク様の完全同位体のレプリカです。しかしその完全同位体という存在は普通にレプリカを生み出すのとは違い、滅多な事では生まれないといいます。正直な所そのような存在なだけに、何が起きても不思議ではない・・・私はそう、ディスト殿に聞いていました。そしてそれを聞いていた私に、ある変化が起きました。それが・・・体内の音素が失なわれだしたことです」
‘‘‘‘!?’’’’
・・・人間の体を構成する音素がなくなりだす、そのことが意味するのは肉体の崩壊。つまり、死。
死に繋がる話を聞き、民衆達の目が同情の驚きに変貌する。
「これは完全同位体という存在のみに起こりうる現象なのだそうですが、私以外の完全同位体の前例がないためにどうやってそれを止めるか・・・その対応策も、それを突き詰める為の時間がなく末期となってために私はもう死を待つだけの身となっていました・・・本来なら」
‘‘‘‘?’’’’
大爆発の事実を逆転させながらも話すルークは暗いものを感じさせる話から一転、解決策を思わせる話に変える。
「そのような時に、私はローレライから言われました。我と同化するなら音素の消失を抑えられて、命を繋ぐ事が出来ると」
‘そんな、事が・・・’
同化、そうするだけの理由があると言うルークに民衆は呆然としながらも良かったと言うような視線を送って来る。
「ただ・・・そのようにするからには私は長時間ローレライと同化せねばならず、よからぬ輩がローレライを狙って私を殺したなら全てが水の泡となります。そのような事態は私も望みません。それにローレライは音譜帯に昇りたいという目的があります。故に私は決めたのです・・・ローレライとともに音譜帯に昇り、この星を音譜帯から見守りながら生を全うすると」
‘‘‘‘!!’’’’
そしてまた逆転の発想からの不利を説き、ここぞとばかりに自身の決意を破壊力を増すようはかなげに笑みを見せつつ明かし、民衆達を一気に感動に打ちひしがせる。
死を覚悟せざるを得ず、その死を乗り越えられるかもと思ったのにまた障害があって普通に暮らすことも叶わない。しかしそれらを含めルークは尚人々を思いながら生きると言った・・・余程ひん曲がった物の見方しか出来ない者でなければ、まず感嘆はするだろう。
(俺が消えても面白くないどころか、更に俺を嫌うだろうなぁ煙デコ。やっべ、それ考えっと面白っ!)
そんな民衆達を前にしながら、ルークは内心でこの後の結果の事を想像して笑いをこらえていた。
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