焔と渦巻く忍法帖 第二十二話
「プラネットストームの中ぁ・・・?」
「正確に言えば循環してきた音素が一度必ず通る場所、地核の中だと思われます。地核は絶え間無く音素が膨大な量で流れている、この星最大の音素の循環の場です。同調フォンスロットによる音素をとぎれとぎれに遮断することくらいは有り得ると思います」
「まぁそう言われりゃ確かにそうだな。けど二つ疑問があるけどその音素を遮断するほどの音素のたまり場が他にあるのかってのと、擬似超振動をそんな意図的に意志を介入させて行わせる事って出来るのか?」
「音素のたまり場に関しては探し出せばあるかもしれませんが、地核以外にはまず心当たりはありませんね。それと擬似超振動に関してですが、ローレライでなければ不可能だと思われます。擬似超振動は大爆発程ではないとは言え、そうそう起こり得る事でもありません。ヴァンの妹はそこの所を誤って認識していたようですが、第七音譜術士同士が扱う武器と武器がかなりの衝撃でぶつかった程度ではまず擬似超振動などは起こりません。例え譜歌の効果で擬似超振動を起こしやすい条件が整っていたというのを考慮しても、それでも貴方が聞いた声があったことを考えると誰かの介入・・・ローレライが擬似超振動を起こして貴方達を飛ばした可能性の方が高いと思います。寧ろヴァンの妹の譜歌でローレライが擬似超振動を起こした手伝いをした可能性すらありますね、ユリアの譜歌ですからそれでローレライが力を発揮するきっかけになったとも限りませんし」
「そうか・・・」
サフィールの説明を受けルークはどこか釈然としない様子を見せる。
・・・そもそもの話、擬似超振動が第七音譜術士同士が触れ合った程度で起こるものなら普通の生活に多大な支障が生じる。
更に言うなら老け髭も第七音譜術士であって、ルークも第七音譜術士。剣術指南をしてるときはそれなりに剣を強くぶつける時も多々あったのだが、その時に擬似超振動が起こった事はない。
・・・修頭胸との間で起こった擬似超振動はローレライの仕業の可能性が高い、そこまで仮説が立っている状況でルークはサフィールにまた質問する。
「それならそれでローレライの目的ってなんなんだ?言葉もちゃんと通じないのに何回も言葉を投げかけてきて、擬似超振動に俺を巻き込む・・・正直何が目的かわかんねーから困んだよなー」
「それは確かにそうですね」
「それに完全同位体ならもう一人いるわけじゃん。あっちにはローレライからの交信ってなかったのか?サフィールが見てて」
「神託の盾にいたとき時折顔を苦痛で歪める時はあったのですが、意味がわからないと愚痴っていた場面は何度か見ましたね。詳しく話を聞いても無駄だと思いますよ」
「だよなぁ・・・ただ煙デコにも交信があったってことは、ローレライのやったことって可能性の方がたけぇんだよな・・・」
サフィールの返答にやっぱりと言った口調でルークは首を捻る。
そして少し間を空けると、考えがまとまったと言わんばかりに首を元の位置に戻す。
「そういう事なら色々聞いた方が早いかな、うん」
「何をですか?」
軽く色々思いついた様子を見せるルークにサフィールはその意味を問う。
「この際だからローレライに直接話を聞こうかなって思ってるんだよ」
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「正確に言えば循環してきた音素が一度必ず通る場所、地核の中だと思われます。地核は絶え間無く音素が膨大な量で流れている、この星最大の音素の循環の場です。同調フォンスロットによる音素をとぎれとぎれに遮断することくらいは有り得ると思います」
「まぁそう言われりゃ確かにそうだな。けど二つ疑問があるけどその音素を遮断するほどの音素のたまり場が他にあるのかってのと、擬似超振動をそんな意図的に意志を介入させて行わせる事って出来るのか?」
「音素のたまり場に関しては探し出せばあるかもしれませんが、地核以外にはまず心当たりはありませんね。それと擬似超振動に関してですが、ローレライでなければ不可能だと思われます。擬似超振動は大爆発程ではないとは言え、そうそう起こり得る事でもありません。ヴァンの妹はそこの所を誤って認識していたようですが、第七音譜術士同士が扱う武器と武器がかなりの衝撃でぶつかった程度ではまず擬似超振動などは起こりません。例え譜歌の効果で擬似超振動を起こしやすい条件が整っていたというのを考慮しても、それでも貴方が聞いた声があったことを考えると誰かの介入・・・ローレライが擬似超振動を起こして貴方達を飛ばした可能性の方が高いと思います。寧ろヴァンの妹の譜歌でローレライが擬似超振動を起こした手伝いをした可能性すらありますね、ユリアの譜歌ですからそれでローレライが力を発揮するきっかけになったとも限りませんし」
「そうか・・・」
サフィールの説明を受けルークはどこか釈然としない様子を見せる。
・・・そもそもの話、擬似超振動が第七音譜術士同士が触れ合った程度で起こるものなら普通の生活に多大な支障が生じる。
更に言うなら老け髭も第七音譜術士であって、ルークも第七音譜術士。剣術指南をしてるときはそれなりに剣を強くぶつける時も多々あったのだが、その時に擬似超振動が起こった事はない。
・・・修頭胸との間で起こった擬似超振動はローレライの仕業の可能性が高い、そこまで仮説が立っている状況でルークはサフィールにまた質問する。
「それならそれでローレライの目的ってなんなんだ?言葉もちゃんと通じないのに何回も言葉を投げかけてきて、擬似超振動に俺を巻き込む・・・正直何が目的かわかんねーから困んだよなー」
「それは確かにそうですね」
「それに完全同位体ならもう一人いるわけじゃん。あっちにはローレライからの交信ってなかったのか?サフィールが見てて」
「神託の盾にいたとき時折顔を苦痛で歪める時はあったのですが、意味がわからないと愚痴っていた場面は何度か見ましたね。詳しく話を聞いても無駄だと思いますよ」
「だよなぁ・・・ただ煙デコにも交信があったってことは、ローレライのやったことって可能性の方がたけぇんだよな・・・」
サフィールの返答にやっぱりと言った口調でルークは首を捻る。
そして少し間を空けると、考えがまとまったと言わんばかりに首を元の位置に戻す。
「そういう事なら色々聞いた方が早いかな、うん」
「何をですか?」
軽く色々思いついた様子を見せるルークにサフィールはその意味を問う。
「この際だからローレライに直接話を聞こうかなって思ってるんだよ」
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