焔と渦巻く忍法帖 第四話
「んじゃ、また後で」
エンゲーブにたどり着くあと少しという所でルークはナルトと別行動にした。
あくまでこの世界でルークとナルトは初対面、ルークの表向きの立場を考えれば平民と知り合いというのは通用しにくい。そこで偶然出会い、たまたま目的地が一緒なので「旅は道連れ、世は情け」といった感じで二人と合流するという流れである(許可が降りなければ体に教え込ませるとナルトが呟いたのをルークは聞き逃さなかった)。
エンゲーブの中にいた影分身と入れ替わったルークは『きっかけ』を探そうと、村の中を見て回る観光客っぽく振る舞っていた。
(おっ、入ってきたな)
言わずもがなナルトである。気配は表のドベナルトで入って来たので非常に分かりやすくなっている。こちらでもドベという雰囲気を纏わせる分、とても徹底しているとルークは思った。
(後はきっかけ・・・)
「盗人を捕まえたぞ!」
ルークがどうしようと考えようとした時、村人らしい男の声が響いてきた。ルークはこれはきっかけに丁度いいかと思い、騒ぎを起こしている声の元に近付いて行った。
だが、近付いたルークは騒ぎの中心人物になっている人を見てまた頭が痛くなっていた。
「私はただ宿をとろうとしただけよ!!盗人なんかじゃないわ!!」
(うわっ、きつっ)
何であんなトラブルメーカーと旅してるんだ、俺?と内心疑問符でいっぱいなルーク。顔を落としはあ~と溜め息をつき、顔を上げると「助かった!!」っと言わんばかりの顔でティアがルークを見ていた。
(げっ・・・この流れは・・・)
「ルーク!!見ていないで私を助けて!!」
(やっぱり・・・)
予想が簡単に出来てしまっただけに、ルークは尚頭が痛くなってしまった。案の常敵意に満ちた視線が全部ルークに注がれているのが嫌と言うほど分かる。
(・・・はぁ面倒くせ)
シカマルの口癖が自分の口癖になった、そうルークは現実逃避に陥っていた。
「何だ何だ?何の騒ぎだってばよ?」
(・・・このタイミングでか、まあ関係作るには丁度いいか)
明らかに態とらしく入るこのタイミングもドベのナルトらしいな、ナルトが出てきた事でルークは現実逃避から帰ってきた。
「何だ?坊主。おめぇみたいなのはお呼びじゃねぇんだ。消えな」
「何だと!!おっちゃん、失礼だってばよ!!俺は坊主じゃねぇ!!俺の名前はナルト!!うずまきナルトだってばよ!!」
盗人に集中したかった村人は適当にナルトをあしらおうとしていた。それをあくまでドベのナルトならこう返すだろうという答えで返した。
「うるさいガキ達だな。面倒だ、ローズさんの所に全員連れてっちまおう!」
その一言に村人達が一斉にルーク達の拘束に取り掛かった。
(これでいいってば?)
(ナルトに任せたんだ。成功すれば俺に文句はねぇよ)
ローズという人の所に向かっている最中にお互いに顔を見合わせ口パクで会話を行っていた。二人は読唇術を心得ているので誰にも気付かれない様に会話をすることなど朝飯前だ。
(ゴーグル、久しぶりだな。着けてんの)
(額当ての意味って何?とか聞かれそうだからここではゴーグルを着けるってばよ。嘘答えるの面倒くさいし)
(いいんじゃねぇ?久しぶりに着けるのも)
他愛ない会話を続けていると、ローズという人の所に来たようで先頭を歩いていた男が村の中でも立派な家の前に立ち止まった。
(鬼が出るか、蛇が出るか・・・)
(いや、そんな大した事じゃねぇから)
.
エンゲーブにたどり着くあと少しという所でルークはナルトと別行動にした。
あくまでこの世界でルークとナルトは初対面、ルークの表向きの立場を考えれば平民と知り合いというのは通用しにくい。そこで偶然出会い、たまたま目的地が一緒なので「旅は道連れ、世は情け」といった感じで二人と合流するという流れである(許可が降りなければ体に教え込ませるとナルトが呟いたのをルークは聞き逃さなかった)。
エンゲーブの中にいた影分身と入れ替わったルークは『きっかけ』を探そうと、村の中を見て回る観光客っぽく振る舞っていた。
(おっ、入ってきたな)
言わずもがなナルトである。気配は表のドベナルトで入って来たので非常に分かりやすくなっている。こちらでもドベという雰囲気を纏わせる分、とても徹底しているとルークは思った。
(後はきっかけ・・・)
「盗人を捕まえたぞ!」
ルークがどうしようと考えようとした時、村人らしい男の声が響いてきた。ルークはこれはきっかけに丁度いいかと思い、騒ぎを起こしている声の元に近付いて行った。
だが、近付いたルークは騒ぎの中心人物になっている人を見てまた頭が痛くなっていた。
「私はただ宿をとろうとしただけよ!!盗人なんかじゃないわ!!」
(うわっ、きつっ)
何であんなトラブルメーカーと旅してるんだ、俺?と内心疑問符でいっぱいなルーク。顔を落としはあ~と溜め息をつき、顔を上げると「助かった!!」っと言わんばかりの顔でティアがルークを見ていた。
(げっ・・・この流れは・・・)
「ルーク!!見ていないで私を助けて!!」
(やっぱり・・・)
予想が簡単に出来てしまっただけに、ルークは尚頭が痛くなってしまった。案の常敵意に満ちた視線が全部ルークに注がれているのが嫌と言うほど分かる。
(・・・はぁ面倒くせ)
シカマルの口癖が自分の口癖になった、そうルークは現実逃避に陥っていた。
「何だ何だ?何の騒ぎだってばよ?」
(・・・このタイミングでか、まあ関係作るには丁度いいか)
明らかに態とらしく入るこのタイミングもドベのナルトらしいな、ナルトが出てきた事でルークは現実逃避から帰ってきた。
「何だ?坊主。おめぇみたいなのはお呼びじゃねぇんだ。消えな」
「何だと!!おっちゃん、失礼だってばよ!!俺は坊主じゃねぇ!!俺の名前はナルト!!うずまきナルトだってばよ!!」
盗人に集中したかった村人は適当にナルトをあしらおうとしていた。それをあくまでドベのナルトならこう返すだろうという答えで返した。
「うるさいガキ達だな。面倒だ、ローズさんの所に全員連れてっちまおう!」
その一言に村人達が一斉にルーク達の拘束に取り掛かった。
(これでいいってば?)
(ナルトに任せたんだ。成功すれば俺に文句はねぇよ)
ローズという人の所に向かっている最中にお互いに顔を見合わせ口パクで会話を行っていた。二人は読唇術を心得ているので誰にも気付かれない様に会話をすることなど朝飯前だ。
(ゴーグル、久しぶりだな。着けてんの)
(額当ての意味って何?とか聞かれそうだからここではゴーグルを着けるってばよ。嘘答えるの面倒くさいし)
(いいんじゃねぇ?久しぶりに着けるのも)
他愛ない会話を続けていると、ローズという人の所に来たようで先頭を歩いていた男が村の中でも立派な家の前に立ち止まった。
(鬼が出るか、蛇が出るか・・・)
(いや、そんな大した事じゃねぇから)
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