焔と渦巻く忍法帖 第十五話
「オリ・・・ジナル・・・なんだ?オリジナルって・・・?」
虚勢の煙デコが自分がレプリカだと告げた時のように再び驚く中、フェミ男スパッツの何を言っているという声が上がる。皆が共に釈然としない表情でルークの言葉を待つ。ルークはそんな面々に煙デコの肩を抱き、嫌がる煙デコと肩かけた手に力を入れて強制で不満を黙らせるルークは、対照的な表情のまま説明の為に質問する。
「なぁ、俺とコイツ。似てると思うか?」
「あ、あぁ・・・」
周りを見れば全員苦い表情でコクりと頷き、ルークは上々だと口元を徐々に緩めていきながら話を続ける。
「おかしいだろ?俺の持つ髪と目はキムラスカ王族しか持ち得ない物だ。それは全員よく理解してっだろ。なのに顔までコイツは俺と一緒だ・・・はい、ここで二つヒントくれてやる。俺とコイツが一緒の顔なのはここに転がした老け髭が知らない訳がない。で、それで本物と同じ姿を持った偽物を作れる技術ってのがある」
技術の辺りで口から顎にかけて血のラインを拭っていない眼鏡狸がうっすら目を大きく開ける。というより、オリジナルと言った時点でこの狸からの視線は強くなっていた。
「二つ、繋ぎ合わせたらどういう結論が出ると思う?」
「・・・あなたの言葉から繋げれば、アッシュはあなたのオリジナルという事になるんじゃないんですか?」
少しの間が空いて、眼鏡狸がルークの質問に顔を下げて顔を見にくいようにしながら答えを述べる。案外早かった質問の答えに目をクリッと大きく開け、ルークは眼鏡狸に憮然として声をかける。
「ふぅん・・・オッサン、フォミクリー技術のこと知ってんの?あんたの性格なら普通そんな技術なんてあるわけないなんて言うと思うのに」
「・・・知っているから私はその存在を肯定するんです。そして・・・あなたは自分の事を知っていてそういう言葉が出るんだとしたら、自分がレプリカ。つまり偽物だと知っているんですね?」
「そういう事」
事実を事もなげにあっさり肯定、だがその言葉に騒然とした声が出てくる。
「偽物・・・!?ルークが・・・!?」
「・・・それじゃあ、そちらが本物の・・・!?」
驚きの声がフェミ男スパッツとひざまづいたままの猪思考姫から聞こえてきた。だがやたらと反応は対照的でフェミ男スパッツは一歩下がりどこか敵意を含んだ視線で煙デコを見て、反対に猪思考姫は希望を見つけたように煙デコを見上げてくる。
だがそんな悪意と喜意を同時に混ぜ合わせすり潰すように、ルークは繋げ合わせる言葉を続ける。
「そんなオリジナルルークはダアトのこの地面と仲良くやってる老け髭の下についていました。さ、その事実から誰が俺を作ったと思う?本物のルークと交流があったこの老け髭なら何もないならキムラスカにルークって存在返そうとするんじゃねーのか?けど俺はルークの偽物としてファブレ邸にコーラル城から返された時にこの髭は空々しい顔して俺の前に現れた。そん時コイツは言ったんだぜ?誘拐されたショックで記憶を失ったんでしょう、ってな。おかしいだろーが。七年間いつ六神将になったか知らないけど、自分の配下にいた俺まんまの顔がいた。それをキムラスカに全く告げてこなかったんだぜ、おい?」
知らなかったら、そうするだろう。そういった可能性をあげてそうしなければポンコツ以下の役立たずだろうと言い切るルークに、修頭胸から青ざめた声が届いて来た。
「・・・まさか・・・兄さんが・・・?」
「はい、正解~。七年前に俺は老け髭に作られました~。それで勿論俺が作られたっていうのは老け髭から聞いてたよな、『ルーク様』?」
求めていた答えを得て、ルークは肩に抱いていた煙デコを離して丁寧に笑顔を見せて敬うように問う。そこでようやく発言権を得た煙デコは余程強い力を入れられていたのか、肩を押さえながら目に力を込めてルークを睨んで来た。
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虚勢の煙デコが自分がレプリカだと告げた時のように再び驚く中、フェミ男スパッツの何を言っているという声が上がる。皆が共に釈然としない表情でルークの言葉を待つ。ルークはそんな面々に煙デコの肩を抱き、嫌がる煙デコと肩かけた手に力を入れて強制で不満を黙らせるルークは、対照的な表情のまま説明の為に質問する。
「なぁ、俺とコイツ。似てると思うか?」
「あ、あぁ・・・」
周りを見れば全員苦い表情でコクりと頷き、ルークは上々だと口元を徐々に緩めていきながら話を続ける。
「おかしいだろ?俺の持つ髪と目はキムラスカ王族しか持ち得ない物だ。それは全員よく理解してっだろ。なのに顔までコイツは俺と一緒だ・・・はい、ここで二つヒントくれてやる。俺とコイツが一緒の顔なのはここに転がした老け髭が知らない訳がない。で、それで本物と同じ姿を持った偽物を作れる技術ってのがある」
技術の辺りで口から顎にかけて血のラインを拭っていない眼鏡狸がうっすら目を大きく開ける。というより、オリジナルと言った時点でこの狸からの視線は強くなっていた。
「二つ、繋ぎ合わせたらどういう結論が出ると思う?」
「・・・あなたの言葉から繋げれば、アッシュはあなたのオリジナルという事になるんじゃないんですか?」
少しの間が空いて、眼鏡狸がルークの質問に顔を下げて顔を見にくいようにしながら答えを述べる。案外早かった質問の答えに目をクリッと大きく開け、ルークは眼鏡狸に憮然として声をかける。
「ふぅん・・・オッサン、フォミクリー技術のこと知ってんの?あんたの性格なら普通そんな技術なんてあるわけないなんて言うと思うのに」
「・・・知っているから私はその存在を肯定するんです。そして・・・あなたは自分の事を知っていてそういう言葉が出るんだとしたら、自分がレプリカ。つまり偽物だと知っているんですね?」
「そういう事」
事実を事もなげにあっさり肯定、だがその言葉に騒然とした声が出てくる。
「偽物・・・!?ルークが・・・!?」
「・・・それじゃあ、そちらが本物の・・・!?」
驚きの声がフェミ男スパッツとひざまづいたままの猪思考姫から聞こえてきた。だがやたらと反応は対照的でフェミ男スパッツは一歩下がりどこか敵意を含んだ視線で煙デコを見て、反対に猪思考姫は希望を見つけたように煙デコを見上げてくる。
だがそんな悪意と喜意を同時に混ぜ合わせすり潰すように、ルークは繋げ合わせる言葉を続ける。
「そんなオリジナルルークはダアトのこの地面と仲良くやってる老け髭の下についていました。さ、その事実から誰が俺を作ったと思う?本物のルークと交流があったこの老け髭なら何もないならキムラスカにルークって存在返そうとするんじゃねーのか?けど俺はルークの偽物としてファブレ邸にコーラル城から返された時にこの髭は空々しい顔して俺の前に現れた。そん時コイツは言ったんだぜ?誘拐されたショックで記憶を失ったんでしょう、ってな。おかしいだろーが。七年間いつ六神将になったか知らないけど、自分の配下にいた俺まんまの顔がいた。それをキムラスカに全く告げてこなかったんだぜ、おい?」
知らなかったら、そうするだろう。そういった可能性をあげてそうしなければポンコツ以下の役立たずだろうと言い切るルークに、修頭胸から青ざめた声が届いて来た。
「・・・まさか・・・兄さんが・・・?」
「はい、正解~。七年前に俺は老け髭に作られました~。それで勿論俺が作られたっていうのは老け髭から聞いてたよな、『ルーク様』?」
求めていた答えを得て、ルークは肩に抱いていた煙デコを離して丁寧に笑顔を見せて敬うように問う。そこでようやく発言権を得た煙デコは余程強い力を入れられていたのか、肩を押さえながら目に力を込めてルークを睨んで来た。
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