焔と渦巻く忍法帖 第十四話
「これで理解出来たろうが、この髭ジジイが捕縛される理由が。キムラスカの兵士をダアトの人間が・・・いや、人が人を殺そうとした殺害未遂事件が起こったんだ。罪があるっていうのは当然だろう?子供にどっちが悪いって聞けば、確実に殺そうとした方が悪いって言われるぞ」
「・・・け、けど主席総長はダアトの重要地位にいる人間だよ!?あんたが主席総長をどうにかしていいわけないじゃん!」
「そうだぞ、ルーク。それになんでヴァン謡将をそんな風に言うんだ?お前は謡将を尊敬していたはずだろ?」
「罪を犯したって明らかになってる人間をいつまでも敬意の目で見れるような純粋な目は俺にはない。ま・・・俺の個人的感情は別にしても、リグレット達がアクゼリュスに来た意味を考えればこの老け髭が救いようのねぇ罪人だって否応なしに理解できるぞ?」
サイコロは多数の面があるからこそサイコロ、一の面の裏側にあるのは六の面があるというのはサイコロをよく見れば分かる事。
一面だけを見ることしか出来ていない未だルーク達への非難の声を出す面々をサラリとかわし、ルークは淡々と別の一面を口にしていく。自らも一緒に堕ちているのだと、結び付け気付かせる為の言の葉を。
「よーく考えてみろ。この老け髭とリグレットとの関係を問いただしたらリグレットは俺に攻撃しようとしてきたんだぜ。で、一つ聞くけどこの老け髭はタルタロス襲撃の事実を知って六神将の独断かとか自らは関知していないとか言う事を口走ってたろ?」
「それが嘘偽りがない事だって言うならこれがリグレット達、六神将と繋がりがある訳がないってば。もちろんタルタロスへの連絡手段なんてあるはずがない。なのに、アクゼリュスの到着に合わせるようにリグレット達はここに来た。これがどういうことか分かるか・・・ってば?」
「・・・一体何よ!?六神将は私達、イオン様を追いかけてきたんじゃないの!?」
「まだ理解してねぇ?なら直接言ってやろうか?」
「このジジイは六神将と結託してる。それが事実なんだよ」
「・・・そ、そんな・・・!?・・・ヴァンが・・・!?」
結論に驚きを見せている面々に、イオンが蒼白な表情ながらも動揺から多少持ち直り事実にまたよろめいてしまう。
「さっき兵士の人が言ってた関係性の問い質しの話の時に俺はリグレットに脅しをかけた。それはこのジジイの為に来たなら素直に吐け、もしそうでないなら戦争の引き金を弾こうとした髭ジジイを殺すってな。その反応は聞いての通り、俺に牙を向けて来たとさっきの人の言った通りだ」
「そこで本当に関係がないなら口頭で抗議をすればいいのに、それすらしなかった・・・一応教団の上司だからと六神将に関係ないなら庇う位で済む事だってば。あれはもう自白してるも同然だったってばよ」
「そこでだ・・・この老け髭は何の為に兵士の人達を殺そうとしたと思う?そこのキムラスカ産猪」
「いのっ・・・!?ルーク!先程から私達への変な呼び名は「いいから質問に答えろ」
ひどくなり変化していくあだ名に猪思考姫が抗議しようとするが、目の前に現れたルークの掌に一歩のけ反る。それが障気の洗礼を受ける合図と身に染みているいい証拠で、沈黙が場を支配する。
「答えろよ、老け髭がてめぇの愛するキムラスカ兵を殺そうとした理由・・・っつっても理解してないからここにいるんだよな?猪姫?」
「・・・それは・・・どういう事ですの?」
不満だという事は表情が語りすぎているが、声だけは抑え気味にルークに分からないという。
「その理由は俺の説明よりこのアクゼリュスに本当に派遣させた人物から語ってもらおうか・・・じゃ、ナルト。テープレコーダー頼む」
「了解」
懐から取り出される見た事のない譜業に注目が集まる。ナルトの指が再生のスイッチを押すと、テープがゆっくりと回りだした。
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「・・・け、けど主席総長はダアトの重要地位にいる人間だよ!?あんたが主席総長をどうにかしていいわけないじゃん!」
「そうだぞ、ルーク。それになんでヴァン謡将をそんな風に言うんだ?お前は謡将を尊敬していたはずだろ?」
「罪を犯したって明らかになってる人間をいつまでも敬意の目で見れるような純粋な目は俺にはない。ま・・・俺の個人的感情は別にしても、リグレット達がアクゼリュスに来た意味を考えればこの老け髭が救いようのねぇ罪人だって否応なしに理解できるぞ?」
サイコロは多数の面があるからこそサイコロ、一の面の裏側にあるのは六の面があるというのはサイコロをよく見れば分かる事。
一面だけを見ることしか出来ていない未だルーク達への非難の声を出す面々をサラリとかわし、ルークは淡々と別の一面を口にしていく。自らも一緒に堕ちているのだと、結び付け気付かせる為の言の葉を。
「よーく考えてみろ。この老け髭とリグレットとの関係を問いただしたらリグレットは俺に攻撃しようとしてきたんだぜ。で、一つ聞くけどこの老け髭はタルタロス襲撃の事実を知って六神将の独断かとか自らは関知していないとか言う事を口走ってたろ?」
「それが嘘偽りがない事だって言うならこれがリグレット達、六神将と繋がりがある訳がないってば。もちろんタルタロスへの連絡手段なんてあるはずがない。なのに、アクゼリュスの到着に合わせるようにリグレット達はここに来た。これがどういうことか分かるか・・・ってば?」
「・・・一体何よ!?六神将は私達、イオン様を追いかけてきたんじゃないの!?」
「まだ理解してねぇ?なら直接言ってやろうか?」
「このジジイは六神将と結託してる。それが事実なんだよ」
「・・・そ、そんな・・・!?・・・ヴァンが・・・!?」
結論に驚きを見せている面々に、イオンが蒼白な表情ながらも動揺から多少持ち直り事実にまたよろめいてしまう。
「さっき兵士の人が言ってた関係性の問い質しの話の時に俺はリグレットに脅しをかけた。それはこのジジイの為に来たなら素直に吐け、もしそうでないなら戦争の引き金を弾こうとした髭ジジイを殺すってな。その反応は聞いての通り、俺に牙を向けて来たとさっきの人の言った通りだ」
「そこで本当に関係がないなら口頭で抗議をすればいいのに、それすらしなかった・・・一応教団の上司だからと六神将に関係ないなら庇う位で済む事だってば。あれはもう自白してるも同然だったってばよ」
「そこでだ・・・この老け髭は何の為に兵士の人達を殺そうとしたと思う?そこのキムラスカ産猪」
「いのっ・・・!?ルーク!先程から私達への変な呼び名は「いいから質問に答えろ」
ひどくなり変化していくあだ名に猪思考姫が抗議しようとするが、目の前に現れたルークの掌に一歩のけ反る。それが障気の洗礼を受ける合図と身に染みているいい証拠で、沈黙が場を支配する。
「答えろよ、老け髭がてめぇの愛するキムラスカ兵を殺そうとした理由・・・っつっても理解してないからここにいるんだよな?猪姫?」
「・・・それは・・・どういう事ですの?」
不満だという事は表情が語りすぎているが、声だけは抑え気味にルークに分からないという。
「その理由は俺の説明よりこのアクゼリュスに本当に派遣させた人物から語ってもらおうか・・・じゃ、ナルト。テープレコーダー頼む」
「了解」
懐から取り出される見た事のない譜業に注目が集まる。ナルトの指が再生のスイッチを押すと、テープがゆっくりと回りだした。
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