焔と渦巻く忍法帖 第十三話
「はい、無駄~」
「!?」
受話器を取ろうとしたリグレットの耳に、いきなり耳元から声が届く。その声に瞬間的に横を向いたリグレットが目にしたのはナルトの顔だった。
「これで一回死に。俺が殺そうと手を伸ばしていたらリグレットは死んでたってばよ?」
「何を・・・!?」
自らをなめきっている笑みと言葉にリグレットは一足飛びで後ろに跳ぶ。そこで距離を空けたリグレットが目にしたのは自らが今いた位置にクナイをナルトはかざしていた。その正確な位置は紛れも無く、急所の喉元。反論をしようとしたリグレットはナルトの行動の意味が嘘偽りないものだと理解し、汗を垂らし表情を驚愕へと変え押し黙る。
「ま、これだけで実力差を理解したっていうには程遠いかもしれないから・・・ほら、撃っていいってばよ?」
「・・・何?」
両手をダランと下げ、ノーガードの姿勢を見せるナルトにリグレットはまた怒りの表情に変わる。
「ふざけるな!このような距離で何をするつもりだ!」
「別にふざけてないってばよ。ほら、せっかく拾った命なんだから屈辱晴らせば?」
「ナメた真似を・・・!!」
どこまで自分達を見下せば気が済むのか、リグレットは即座に銃に手を延ばし握る。しかしナメられたと思ったのは神託の盾兵士も同様だったようで、兵士も剣に怒りながらの雰囲気を漂わせ手をかける。その瞬間、ナルトが口を開く。
「死にたくないならリグレット以外手を出すなってばよ」
・・・部屋全体を埋めつくす殺意の渦、ナルトの言葉と共に放たれた殺気は兵士、そしてリグレットに共通の思いを抱かせていた。
((((殺される・・・!))))
一般兵はともかく、六神将の位置にいるリグレットにまで瞬時に理解させる圧倒的という言葉ですら足りない程のプレッシャー。ここにいる人間全員集めても到底敵わない、ナルトの殺意を受けたリグレットを除く兵士達はそう感じて剣から手を離し呆然とする。だがリグレットは銃をナルトに勢いよく向ける。
「ぁぁぁぁぁぁ!!」
しかしその顔には泰然とした顔などなく、恐怖を振り切ろうと絶叫しながらリグレットはトリガーに指をかける。
‘ドン!’
「!?」
銃から放たれた弾は至近距離ということもあり、リグレットなら外す事はない距離。だが放たれた弾は突如姿を消したナルトにより壁に当たる。
「はい、これで二回死に」
「!?」
またもや言葉とともに今度は背後からクナイをチョンと突かれ、リグレットは恐る恐る振り返る。
「逆らおうとしても無駄な事は理解したってば?」
殺気は一瞬で霧散させ、いい笑みを浮かべるナルトにリグレットは諦めを瞳に燈す。
「・・・何が目的だ」
「まあそれはめんどくさいからアクゼリュスに着いてから話すってばよ。そうした方が手間も省けるし、リグレットもちゃんと状況把握出来るようになるから、それで。ただ一つ言うならこのタルタロスは俺の指揮下に入るってばよ」
「ちっ・・・」
忌ま忌ましいと思いつつ、リグレットは舌打ちをする。今はまだ死ねない、そうするためにはナルトの言葉に従うしかないのだから。そうしなければ確実に一瞬で自らの命も終わると同時に理解しているが故に。
「それじゃあ煙・・・アッシュの所に行くってばよ。色々言いたい事もあるし、やりたいこともあるし・・・ああ、そんな怖い顔しなくても命は取らないから安心していいってばよ?」
「ちっ・・・わかった・・・」
リグレットからの不満げな返答を聞くと、こいこいと手を動かしナルトは扉から出る。リグレットもナルトの後に付き、ブリッジを後にした。
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「!?」
受話器を取ろうとしたリグレットの耳に、いきなり耳元から声が届く。その声に瞬間的に横を向いたリグレットが目にしたのはナルトの顔だった。
「これで一回死に。俺が殺そうと手を伸ばしていたらリグレットは死んでたってばよ?」
「何を・・・!?」
自らをなめきっている笑みと言葉にリグレットは一足飛びで後ろに跳ぶ。そこで距離を空けたリグレットが目にしたのは自らが今いた位置にクナイをナルトはかざしていた。その正確な位置は紛れも無く、急所の喉元。反論をしようとしたリグレットはナルトの行動の意味が嘘偽りないものだと理解し、汗を垂らし表情を驚愕へと変え押し黙る。
「ま、これだけで実力差を理解したっていうには程遠いかもしれないから・・・ほら、撃っていいってばよ?」
「・・・何?」
両手をダランと下げ、ノーガードの姿勢を見せるナルトにリグレットはまた怒りの表情に変わる。
「ふざけるな!このような距離で何をするつもりだ!」
「別にふざけてないってばよ。ほら、せっかく拾った命なんだから屈辱晴らせば?」
「ナメた真似を・・・!!」
どこまで自分達を見下せば気が済むのか、リグレットは即座に銃に手を延ばし握る。しかしナメられたと思ったのは神託の盾兵士も同様だったようで、兵士も剣に怒りながらの雰囲気を漂わせ手をかける。その瞬間、ナルトが口を開く。
「死にたくないならリグレット以外手を出すなってばよ」
・・・部屋全体を埋めつくす殺意の渦、ナルトの言葉と共に放たれた殺気は兵士、そしてリグレットに共通の思いを抱かせていた。
((((殺される・・・!))))
一般兵はともかく、六神将の位置にいるリグレットにまで瞬時に理解させる圧倒的という言葉ですら足りない程のプレッシャー。ここにいる人間全員集めても到底敵わない、ナルトの殺意を受けたリグレットを除く兵士達はそう感じて剣から手を離し呆然とする。だがリグレットは銃をナルトに勢いよく向ける。
「ぁぁぁぁぁぁ!!」
しかしその顔には泰然とした顔などなく、恐怖を振り切ろうと絶叫しながらリグレットはトリガーに指をかける。
‘ドン!’
「!?」
銃から放たれた弾は至近距離ということもあり、リグレットなら外す事はない距離。だが放たれた弾は突如姿を消したナルトにより壁に当たる。
「はい、これで二回死に」
「!?」
またもや言葉とともに今度は背後からクナイをチョンと突かれ、リグレットは恐る恐る振り返る。
「逆らおうとしても無駄な事は理解したってば?」
殺気は一瞬で霧散させ、いい笑みを浮かべるナルトにリグレットは諦めを瞳に燈す。
「・・・何が目的だ」
「まあそれはめんどくさいからアクゼリュスに着いてから話すってばよ。そうした方が手間も省けるし、リグレットもちゃんと状況把握出来るようになるから、それで。ただ一つ言うならこのタルタロスは俺の指揮下に入るってばよ」
「ちっ・・・」
忌ま忌ましいと思いつつ、リグレットは舌打ちをする。今はまだ死ねない、そうするためにはナルトの言葉に従うしかないのだから。そうしなければ確実に一瞬で自らの命も終わると同時に理解しているが故に。
「それじゃあ煙・・・アッシュの所に行くってばよ。色々言いたい事もあるし、やりたいこともあるし・・・ああ、そんな怖い顔しなくても命は取らないから安心していいってばよ?」
「ちっ・・・わかった・・・」
リグレットからの不満げな返答を聞くと、こいこいと手を動かしナルトは扉から出る。リグレットもナルトの後に付き、ブリッジを後にした。
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