焔と渦巻く忍法帖 第十三話
「・・・ご苦労、下がっていいぞ」
「はっ!」
影分身からの報告に一瞬顔を喜びで歪ませ、ルークは知らせに来た影分身兵士に下がれという。敬礼を返し兵士がまたデオ峠の方に走って行く様子を尻目に、ルークはパイロープを真面目な表情で見やる。
「さあ、パイロープさん。来るべき時が来ました。いずれヴァン謡将はこちらに来られます。準備はよろしいですか?」
「はい!」
今か今かとそわそわしていたパイロープも連絡が来たと聞くと、意を決した感じで返事を返す。
「そうですか、では謡将の様子を伺いながら参りますのでついてきて下さい」
「わかりました!」
そういうとルーク達はその場を動き出した。
そして程なくして、先遣隊を率いていた老け髭がアクゼリュスの外れに到着した。だが、街は目の前だというのに何故か老け髭は街に入ろうとはせずそこで立ち止まる。
一体何なのか?後ろを振り向いて事情を説明もしてくれない老け髭に、兵士の代表者が一同の疑問を代弁するベく前に出る。
「ヴァン謡将、何故このような所で止まられるのですか?早くアクゼリュスに入られた方がよろしいのではないのですか?」
早く住民を助けるべきではないのか?そういった批難を含んだ代表者の声、すると老け髭はこちらに振り向きながら答える。
「貴様らの役目はこれで終わりだ」
「え?」
言葉の意味がわからず何なのかと疑問の声をあげる代表者が見たのは、老け髭の無表情な顔。
「死ね」
その一言と共に老け髭は剣を抜き、代表者に目にも止まらぬ早さで切り掛かった。
‘キィン!’
誰もが老け髭の行動に対応出来ていない、代表者の命は一瞬で終わるかと誰もが理解出来ずに終わると思われた瞬間、甲高い剣と剣のぶつかり合う音が辺り一帯に響いた。
その場で剣を合わせているのは必然、抜刀をしている老け髭が一人。そしてもう一人は・・・
「ナルトぉ、前言撤回。やっぱ俺ヒーローだわ」
ギリギリと鍔ぜり合いをしているのにも関わらず、代表者を安全な場所に抱えて横に飛んだナルトに不敵な笑みを浮かべ言葉を放つルークだ。
「だってばね。ルークが悪役って言える状況な訳がないってばよ」
ナルトもあっさりとルークの言葉を笑顔ながらに肯定する。
その場にいる人間全員が唖然と状況を把握出来ずに言葉を発する事が出来ない。鍔ぜり合いをしている老け髭に至っても同様、驚愕の表情を浮かべつつ鍔ぜり合いを止めずにただ続けている。
「さて・・・ヴァン謡将、これはどういう事ですか?いきなり我が国の兵士を襲うなどと」
ナルトから視線を移し、ルークは不敵な笑みを変えず言葉面は緊迫感溢れた物で喋る。
「まさかとは思いましたが、やはりダアトは和平を壊す気だったのですね」
「「「「・・・え?」」」」
ルークの言葉に周りの兵士はざわめきを隠せず、なんなんだと騒然としだす。
「ですが知ってしまった以上私は躊躇しません。ヴァン謡将、あなたを捕縛いたします」
不敵な笑みを瞬間で消し、ルークは鍔ぜり合いから刀を引き悲しげな顔で老け髭と対峙する。
「な、何を言い出すのだルークよ・・・?私はただ「問答無用!」
この状況を理解出来ない老け髭は戸惑いの笑みを浮かべながらルークを説得しようとするが、ルークは悲鳴混じりの叫び声をあげて老け髭に切り掛かりに走る。再び剣を合わせると、ルークは小声で誰にも聞かれないように愉快さを隠さず老け髭に話し掛ける。
「安心しろ。俺は捨て駒にてめぇを使わねぇ。だから安心して寝てろ」
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「はっ!」
影分身からの報告に一瞬顔を喜びで歪ませ、ルークは知らせに来た影分身兵士に下がれという。敬礼を返し兵士がまたデオ峠の方に走って行く様子を尻目に、ルークはパイロープを真面目な表情で見やる。
「さあ、パイロープさん。来るべき時が来ました。いずれヴァン謡将はこちらに来られます。準備はよろしいですか?」
「はい!」
今か今かとそわそわしていたパイロープも連絡が来たと聞くと、意を決した感じで返事を返す。
「そうですか、では謡将の様子を伺いながら参りますのでついてきて下さい」
「わかりました!」
そういうとルーク達はその場を動き出した。
そして程なくして、先遣隊を率いていた老け髭がアクゼリュスの外れに到着した。だが、街は目の前だというのに何故か老け髭は街に入ろうとはせずそこで立ち止まる。
一体何なのか?後ろを振り向いて事情を説明もしてくれない老け髭に、兵士の代表者が一同の疑問を代弁するベく前に出る。
「ヴァン謡将、何故このような所で止まられるのですか?早くアクゼリュスに入られた方がよろしいのではないのですか?」
早く住民を助けるべきではないのか?そういった批難を含んだ代表者の声、すると老け髭はこちらに振り向きながら答える。
「貴様らの役目はこれで終わりだ」
「え?」
言葉の意味がわからず何なのかと疑問の声をあげる代表者が見たのは、老け髭の無表情な顔。
「死ね」
その一言と共に老け髭は剣を抜き、代表者に目にも止まらぬ早さで切り掛かった。
‘キィン!’
誰もが老け髭の行動に対応出来ていない、代表者の命は一瞬で終わるかと誰もが理解出来ずに終わると思われた瞬間、甲高い剣と剣のぶつかり合う音が辺り一帯に響いた。
その場で剣を合わせているのは必然、抜刀をしている老け髭が一人。そしてもう一人は・・・
「ナルトぉ、前言撤回。やっぱ俺ヒーローだわ」
ギリギリと鍔ぜり合いをしているのにも関わらず、代表者を安全な場所に抱えて横に飛んだナルトに不敵な笑みを浮かべ言葉を放つルークだ。
「だってばね。ルークが悪役って言える状況な訳がないってばよ」
ナルトもあっさりとルークの言葉を笑顔ながらに肯定する。
その場にいる人間全員が唖然と状況を把握出来ずに言葉を発する事が出来ない。鍔ぜり合いをしている老け髭に至っても同様、驚愕の表情を浮かべつつ鍔ぜり合いを止めずにただ続けている。
「さて・・・ヴァン謡将、これはどういう事ですか?いきなり我が国の兵士を襲うなどと」
ナルトから視線を移し、ルークは不敵な笑みを変えず言葉面は緊迫感溢れた物で喋る。
「まさかとは思いましたが、やはりダアトは和平を壊す気だったのですね」
「「「「・・・え?」」」」
ルークの言葉に周りの兵士はざわめきを隠せず、なんなんだと騒然としだす。
「ですが知ってしまった以上私は躊躇しません。ヴァン謡将、あなたを捕縛いたします」
不敵な笑みを瞬間で消し、ルークは鍔ぜり合いから刀を引き悲しげな顔で老け髭と対峙する。
「な、何を言い出すのだルークよ・・・?私はただ「問答無用!」
この状況を理解出来ない老け髭は戸惑いの笑みを浮かべながらルークを説得しようとするが、ルークは悲鳴混じりの叫び声をあげて老け髭に切り掛かりに走る。再び剣を合わせると、ルークは小声で誰にも聞かれないように愉快さを隠さず老け髭に話し掛ける。
「安心しろ。俺は捨て駒にてめぇを使わねぇ。だから安心して寝てろ」
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