焔と渦巻く忍法帖 第十三話
パイロープを供に加えたルーク達、だがルーク達はまっすぐ老け髭の元には行かずアクゼリュスから少し離れた場所でまったりとしていた。
「・・・はい、これでパイロープさんの障気は取り出しました」
障気の塊をパイロープからルークが抜き取ると、ルークは何やら集中する。五秒程すると障気の塊はいきなり光とともに消えてしまった。
「・・・ありがとうございます。ですが、私も他の人のように治療というのは必要なかったのではないのですか?」
「いえ、体に蓄積された障気は自然に消える分は少ないです。後々の事を考えればパイロープさんが障気により障害を持ってしまう可能性もあります。どうせでしたら万全の体勢でパイロープさんもいたいでしょう?」
満面の笑みでパイロープに気遣いを見せるルーク。それを見てパイロープはルークに感激したように目をキラキラさせている。
「さあ疲れたでしょう、しばらくヴァン謡将が来るまで時間があります。兵士から連絡が来たらお伝えしますのでパイロープさんはここらでお休みください」
「は・・・はい。ありがとうございます」
周りにいた影分身兵士を手で呼び、パイロープの隣に付けさせる。配慮のいいルークの言葉に心酔しきっている様子をパイロープは見せながら、ルークの気遣いの表情にありがたく承りの返事で返し兵士の後を付いていった。
「・・・さて、これでパイロープのオッサンも事実を知ればルークに協力してくれるってばよ」
パイロープが離れて行くのを見て、ナルトがいかにもと言わんばかりのわざとらしすぎる裏のある笑みをルークに見せる。
「その笑い顔やめー。俺らが悪役みたいな感じにしか見えない言い方も」
明らかに面白がりながら言っている様子に、呆れ顔でルークはナルトに注意をする。
「ちょっと違うくらいで同じ事だってばよ」
「ちょっと言うな。俺ら悪役じゃねぇんだから」
ハァとナルトに言うルーク。だがナルトはあっさり何事もなくルークに愉快そうに言う。
「俺は別に悪役でいいってばよ。正義の味方って言うならもっとまともなやり方でやるってば」
その悪役宣言にルークはキョトンと目を見開く。だがルークは瞬時に表情を変える。
「・・・そうだな。オッサンに協力させようとしてる時点で正義の味方なんて言えねぇし・・・ならいっそ悪役でいっか、俺ら」
自らのやり方を鑑みるに、ルークはナルトの言葉にさっぱりと悪役だと認めて軽く笑みを見せる。
結果がどうであろうとパイロープを自分達のために巻き込んでいる。自らの思惑に巻き込む事を正義だというのは傲慢、そう思ったルークは自分は悪役なんだと実感した。
「そうだってばよ。けど、悪役が絶対負けるのはあくまで物語の中だけでのだってば」
「負ける気なんてサラサラねぇしな、俺ら」
「それに勝てば悪役だなんだっていうのは逆転するってば。勝てば官軍、だってばよ」
「だな。勝つまでは悪役でいっか」
悪役宣言をしたにも関わらず二人は勝利を信じて疑わない。余裕の談笑を浮かべている二人には敗北等全く気負いになっていない事から分かる。
「・・・ならこれから寝るってばよ。老け髭はまだデオ峠を越えてないから時間を無駄にしないってば」
「そうするか」
影分身からの情報を受けたナルトからの言葉に、ルークは寝ようと同意してパイロープの所に移動する。ナルトもルークの横に並び、パイロープの所に移動していった。
それから二日程、アクゼリュス付近で老け髭を待っていたルーク達。いつ老け髭が来るんだろうとパイロープがそわそわして待っていると、影分身兵士がルーク達の元に走ってきた。
「申し上げます、ヴァン謡将がデオ峠を越えてアクゼリュスまで来られようとしております」
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「・・・はい、これでパイロープさんの障気は取り出しました」
障気の塊をパイロープからルークが抜き取ると、ルークは何やら集中する。五秒程すると障気の塊はいきなり光とともに消えてしまった。
「・・・ありがとうございます。ですが、私も他の人のように治療というのは必要なかったのではないのですか?」
「いえ、体に蓄積された障気は自然に消える分は少ないです。後々の事を考えればパイロープさんが障気により障害を持ってしまう可能性もあります。どうせでしたら万全の体勢でパイロープさんもいたいでしょう?」
満面の笑みでパイロープに気遣いを見せるルーク。それを見てパイロープはルークに感激したように目をキラキラさせている。
「さあ疲れたでしょう、しばらくヴァン謡将が来るまで時間があります。兵士から連絡が来たらお伝えしますのでパイロープさんはここらでお休みください」
「は・・・はい。ありがとうございます」
周りにいた影分身兵士を手で呼び、パイロープの隣に付けさせる。配慮のいいルークの言葉に心酔しきっている様子をパイロープは見せながら、ルークの気遣いの表情にありがたく承りの返事で返し兵士の後を付いていった。
「・・・さて、これでパイロープのオッサンも事実を知ればルークに協力してくれるってばよ」
パイロープが離れて行くのを見て、ナルトがいかにもと言わんばかりのわざとらしすぎる裏のある笑みをルークに見せる。
「その笑い顔やめー。俺らが悪役みたいな感じにしか見えない言い方も」
明らかに面白がりながら言っている様子に、呆れ顔でルークはナルトに注意をする。
「ちょっと違うくらいで同じ事だってばよ」
「ちょっと言うな。俺ら悪役じゃねぇんだから」
ハァとナルトに言うルーク。だがナルトはあっさり何事もなくルークに愉快そうに言う。
「俺は別に悪役でいいってばよ。正義の味方って言うならもっとまともなやり方でやるってば」
その悪役宣言にルークはキョトンと目を見開く。だがルークは瞬時に表情を変える。
「・・・そうだな。オッサンに協力させようとしてる時点で正義の味方なんて言えねぇし・・・ならいっそ悪役でいっか、俺ら」
自らのやり方を鑑みるに、ルークはナルトの言葉にさっぱりと悪役だと認めて軽く笑みを見せる。
結果がどうであろうとパイロープを自分達のために巻き込んでいる。自らの思惑に巻き込む事を正義だというのは傲慢、そう思ったルークは自分は悪役なんだと実感した。
「そうだってばよ。けど、悪役が絶対負けるのはあくまで物語の中だけでのだってば」
「負ける気なんてサラサラねぇしな、俺ら」
「それに勝てば悪役だなんだっていうのは逆転するってば。勝てば官軍、だってばよ」
「だな。勝つまでは悪役でいっか」
悪役宣言をしたにも関わらず二人は勝利を信じて疑わない。余裕の談笑を浮かべている二人には敗北等全く気負いになっていない事から分かる。
「・・・ならこれから寝るってばよ。老け髭はまだデオ峠を越えてないから時間を無駄にしないってば」
「そうするか」
影分身からの情報を受けたナルトからの言葉に、ルークは寝ようと同意してパイロープの所に移動する。ナルトもルークの横に並び、パイロープの所に移動していった。
それから二日程、アクゼリュス付近で老け髭を待っていたルーク達。いつ老け髭が来るんだろうとパイロープがそわそわして待っていると、影分身兵士がルーク達の元に走ってきた。
「申し上げます、ヴァン謡将がデオ峠を越えてアクゼリュスまで来られようとしております」
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